3101号の献身〜死体農場〜

本屋へ行ったらこんな文庫が出てました。

実録 死体農場 (小学館文庫)

実録 死体農場 (小学館文庫)

もともと2005年に単行本が出版され、昨年12月に文庫化されたもののようです。

死体農場(BODY FARM)とは、、、

2004年頃に「アメリカには“死体農場”っていう人間の死体をさまざまな環境に放置し、死体が腐乱してゆく様を観測・研究する施設があるんだよ」って紹介したことがあるんだけど覚えてる人はいますかね? 「なにそれ?」「初めて聞いた」っていう人は↓こちらの記事をまずご覧いただきたい。
遺体を放置して経過を観察する、世界唯一の「腐乱死体の研究施設」(@WIRED VISION)
冒頭で紹介した本は、この施設(正式名称は「テネシー大学人類学研究所」)が作られた経緯を記した本。んで、いろいろ調べてみたら、「スカパーでドキュメンタリーが放送された」という書き込みを見かけたので例の如く探してみると、幸運にも動画サイトにUPしてくれた人がいたのでご紹介しておきます。


尚、死体がウジ虫に食われ腐敗し骨になってゆく様を余すことなくとらえた映像なので、グロいっちゃあグロいです(苦笑)。しかしそこはサイエンス・ドキュメンタリー(たぶんディスカバリーチャンネルで放送されたんだと思う)。戦争や交通事故の動画に比べれば、グロいけれども見て凹むような映像ではないです(←注:私基準)。特に面白いのが後半で、学術的に見て非常に興味深い内容になっている上に、「3101号」と名付けられたある一人の人物の「献身」によりどこか感動すら覚える展開になっております。


というわけで興味のある方はどうぞ↓。ただし視聴に際しては「自己責任」でお願いします。特に「虫」がキライな方はくれぐれもご注意を(追記:ニコ動がリンク切れになってたので改めて拾い直しました)。
National Geographic. Secrets of the body farm



そういや、最近全然名前を見かけないけど、ハーゲンス博士は元気でやっとるのかい?


関連過去記事:
グンター・フォン・ハーゲンス博士関連過去記事

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『死化粧師オロスコ』を観た(@アップリンクファクトリー)

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『ジャンクフィルム 釣崎清隆残酷短編集』を観た(@アップリンクX)

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(関連:X51.ORG : "死体なき国の死体写真家" ―釣崎清隆インタビュー



追記(2018.8.24)
TBS『クレイジージャーニー』の奇怪遺産シリーズでついに死体農場が取り上げられました。



追記(2019.9.14)
オーストラリアにも死体農場があった模様。正式名称は「オーストラリア化石生成実験研究所(Australian Facility for Taphonomic Experimental Research、AFTER)」。

死体は1年以上たっても動く、豪研究者が「死体農場」で撮影し証明(@AFP)
科学者のアリソン・ウィルソン(Alyson Wilson)氏は、毎月オーストラリア北東部ケアンズ(Cairns)から南東部シドニーに3時間かけて飛行機で通い、死体の腐敗の進行を確認した。研究対象は、シドニー郊外の人目につかない森林地帯に位置する、南半球で唯一の「死体農場」に保管されている70ある死体のうちの1体だ。(中略)ウィルソン氏は13日、AFPに対し、死体の動きを17か月にわたって研究、撮影したところ、人は厳密には「安らかに眠ってはいなかった」と話した。ウィルソン氏は同僚の研究者らと、死亡推定時間を特定するのに通常使用されている方法を改善するためにタイムラプス動画を使用していたところ、研究の過程で死体が大きく動いていたことが分かったという。1件の事例研究では、まず、腕が体に近づき始め、その後、腕は体の両脇に広がる形になった。ウィルソン氏は、「こうした動きは、死体がミイラ化し、靱帯(じんたい)が乾燥するなど、死体の腐敗の進行に関連しているとみている」と述べた。

件のタイムラプス動画上がってないか探してみたけど見つけられなかった。