いろいろ観たんだけど先にこれ出しとく。客は小学生と女性客中心に20人ぐらい。よしよし、健全な客層だw。
作品の詳細は以前の日記を参照。んで、感想です。
まずひとこと言いたいのは、Yahooや映画生活に投稿してる工作員さん、あの採点はやりすぎ。ラストに至るまでに幾度となく繰り返される放置プレー、これに萎えることなく堂々「☆5つ」という評価をくだせる奇特な客があそこまで並ぶなんていくらなんでもありえない。リアリティ無さ過ぎw。その反動か、映画生活あたりじゃ公開以降☆0か5かというとてつもない二極分裂が起きており、☆だけ見てると「そんなに好みが分かれるのか?」とあらぬ誤解をあたえそうだが、正直そんなタイプの映画じゃないし、どちらかといえば「勿体無い」仕上がりの作品。だから私的には☆5も☆0も評価としては同意しかねる。
ほんと惜しいんだよなあ。一番の難点は、余計な要素で盛り上げすぎなとこ。しかも多くが未消化のまま終わり、物語が核心(らしきもの)に迫ると必ず話が飛んでうやむやにされるので、「謎を解明する気がないならいちいち盛り上げんなや!」という苛つきを通り越し、「また放置かよ...orz」とやられるたびテンション下がってくる。「水を飲んだら〇〇が起こって自殺する」というルールも全体を通すとブレがあり、提示された要素のうちいったい何に一番怖がって欲しいのかがわかりづらい(ここらへんはちゃんと導かなきゃダメですよ)。ラストのオチも別にこれはこれでいいんだけど、一方で「そこにいくなら途中で意味ありげに入れたまんま放置されてるあの設定とかこの話とかいらねーだろ。あれのせいで話がうまくつながんなくてもやもやすんだから削っとけよ」と細かい部分にツッコミたくなる(もちろん、まだ公開3日目なんでここで重箱の隅をつつくようなマネはしない。が、終了間近になったらやるかも)。
しかし逆をいえば、余計な要素を取り除きもうちょっときちんと脚本詰めてくれれば、結構面白い作品になったんじゃないかという予感がするのね。原作とはかなり内容が異なってるんで、伝奇モノだと思って観にきた人には不満の残るストーリーかもしれないけど、これはこれでまた違った面白さがあり、個人的には評価したい。欲を言うなら、原作は「原案」ってことにして完全オリジナルでやってもらいたかった。原作に配慮した要素のせいで中途半端な仕上がりになってしまったのがほんとに残念。勿体無い。
そうそう。山崎真実ちゃんはかなりのホラー顔で(しかもちょっとエロ入ってる)、あの顔ならまた他のホラー作品に呼ばれるんじゃないだろうか。
それから映画を観て「結局、宮崎はどうしたんだよ!?」とお怒りのあなたは是非原作を読まれたし! 原作はちゃんとした伝奇モノになっておりそもそも内容がかなり違うので映画を観た後でも十分楽しめる。また、原作のどんな設定がどのように映画に移植されてきてるのかもよく分かり、普通に読むより2倍お得。
- 作者: 田中啓文
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
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