『劇場版 幼女戦記』極音上映を観た(@立川シネマシティcスタ)

シティーハンター』を観る前に何かもう1本と思い時間が合うのがこれだった。感想を検索したらやたら評判が良く、「アニメ観てなくても楽しめた」って感想が結構あったのと、音響監督がガルパンで知られる岩浪美和さんだったので、まあ音響廻りは面白く作ってあるだろうし、立川で観るし(座席はこちら)、戦闘シーンが良いならストーリーわかんなくてもそれなりに楽しめるだろう(どうせ今日のメインはシティハンターだし)ということでポチッと選択。ひとまず「おっさんが幼女に転生し戦場に放り込まれた」て情報だけ頭に入れて観に行った結果、すげえ面白かった! 
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かなりガチで硬派な戦場モノ。“幼女”なんてついてるけど、萌えアニメ要素はほぼなく、かつての吉田里琴ちゃんを彷彿とさせる超有能腹黒天才ドS幼女(しかも徹底した合理主義)にただひたすらに戦闘でしばかれるっていう素敵な映画だった。劇場版コナンのようなあらすじ紹介はついてないので、シリーズの途中から観てる感は確かにあったけれど、主人公まわりの人間関係は上映前に流れる「観賞マナー啓蒙ショートアニメ」でだいたい把握できたのも良かったかな。第一次大戦あたりを模した世界観ながら、普通の軍隊の他に魔導士部隊なんかも出てきて、主人公のターニャは帝国軍参謀本部の特命魔導士部隊の指揮官を務めている。戦闘能力がずば抜けて高く、「戦場に感情を持ち込むなんてバカなのか?」と考える超合理主義者でもあり頭がめちゃ切れる。相対する敵は共産主義国家と多国籍軍。その中に、軍人である父をターニャに殺され復讐に我を忘れる新米兵士メアリーがいて、強すぎる名将ターニャの宿敵として物語の中盤で彼女の命を狙ってくるんだけど、こいつがバケモノみたいに強い。しかも怒りの感情だけで突っ込んでくるから手がつけられない。でもすごく善良ないい娘。もうひとりのヒロインにしか見えないこの娘が出てくることによって、正義が悪と戦うだけの単純に白黒ついた話ではないんだなっていうのが、初見の人間にもよくわかる仕掛けになっている(だって彼女と対峙してるときはターニャの方が悪役に見えるもん)。その上で、転生した世界のこの戦場で、主人公のターニャは戦いの先に何を見て、何を目指し、どう実行してゆくのかっていうのがとても気になってくるし、幼女に転生したおっさんがどうやってこの地位までのぼりつめてきたのか知るためにテレビアニメ版も観てみたくなる、そんな映画でした。



ただひとつ不満なのは、メアリーとの戦闘かなあ。あんだけ無鉄砲で見境がないなら、人気の無い市街地で戦闘し自陣の建物を破壊しつくされるより、その力を逆手にとって、圧倒的物量で送り込んでくる敵方歩兵団の上で戦闘を繰り広げれば、メアリーがターニャに向かって放つ流れ弾で歩兵団をかなり削ることができたし、それに対するメアリーの反応も見たかったのに。そこだけが不満。


劇場公開中はあらすじ代わりになる総集編が無料視聴できるようになってて助かった。いまなら劇場本編の戦闘シーンも出血大サービス中です。
TVアニメ「幼女戦記」総集編6.5話 | 『劇場版 幼女戦記』本編一部特別公開

おっさんてサラリーマンだったのか。どっかの軍人が転生したんじゃなかったのね。しかもそういう理由で転生させられてたとは。悪魔か(笑>神です)。



二期やらないかな。



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↓かつての吉田里琴ちゃん(現・吉川愛ちゃん。子役事務所から大手に移籍しました)。そのままオトナになるかと思ったら、思春期には勝てず、自ら軍を率いて戦いにくりだす女王サマな感じは抜けちゃったのよねえ。演技力でなんとか取り戻せないものか。誰か高飛車お嬢役でキャスティングして試してみて。