『妖怪大戦争』を観た(@シネコン)

夏休みも終わったのでそろそろ終了かなと思い観てきました。 180人ぐらい入る劇場がほぼ満席。ほとんど親子連れで、子供の大半が小学生以下。


映画の詳細は以下の通り。

 
『妖怪大戦争』 8/6(土)より全国ロードショー


【監督】三池崇史【脚本】三池崇史/沢村光彦/板倉剛彦【撮影】山本英夫【音楽】遠藤浩二
【プロデュースチーム「怪」水木しげる/荒俣宏/京極夏彦/宮部みゆき【脚本協力】荒俣宏
【妖怪デザイン】百武朋/井上淳哉/竹谷隆之【機怪デザイン】韮沢靖
CGIディレクター】太田垣香織
【出演】神木隆之介/宮迫博之/近藤正臣/阿部サダヲ/高橋真唯/栗山千明/豊川悦司/菅原文太/南果歩/成海璃子
124min/ビスタサイズ/2005年


【STORY】両親の離婚により、東京から祖父の住む鳥取に移り住んだタダシ(神木隆之介)。泣き虫でクラスメイトにもよくいじめられるタダシだったが、夏祭りで正義の味方「麒麟送子(きりんそうし)」に選ばれたことにより、魔人・加藤保憲率いる《機怪》軍団から世界を救うべく、妖怪たちと共に戦いを挑むことに……。

これは見事でした。子供を楽しませるために作った正統派子供向け娯楽大作。基本プロットは、勇気・友情・冒険(そして若干のエロ)といった少年の成長物語に欠かせない王道要素で固め、その上に、ロボット、物の怪、小動物といった宮崎駿的世界や、錬金、お笑いといった昨今の子供が好きそうな要素をふんだんに盛り付け、まさにスペシャルパフェ、お子様ランチ状態。「〇〇は体にいい」とか「物を大切に」「戦争よくない」といった昔ながらのわかりやすい教訓・説教も抜かりなく盛り込み、毎年夏場にテレビ放映して、いまの子が大人になったとき「俺らが子供の頃は、夏といえば『妖怪大戦争』だったよなあ」ぐらいのことは言わせたい(笑)。やっぱねえ、子供向け実写映画って作らないとダメっすよ。アニメや特撮ヒーローもの以外にもね。


TVスポットで流れてた「妖怪大戦争だーーー!」って声の主は宮迫だったのね。神谷明だと思ってた(笑)。阿部サダヲ演じる“河童の川太郎”が子供達には大ウケだったようで、台詞や行動の全てに反応してたのが印象的だった。川姫のフトモモとかアギの衣装は、確信犯だよね。10年後に「俺のヰタセクスアリスは“川姫のフトモモ”」と語る中高生がどれぐらいいるのか調査して欲しいところ。


妖怪同士が戦う話だとばかり思っていたから、《機怪》の出現は想定外のビッグ・プレゼント。素直にヤラレタ。デザインがどれもこれも素敵で、しかもCGのくせに、CGのくせに、モデルアニメのカクカクした動きまで巧妙に再現しやがりやがって、ほんとズルイ(笑)。全種類集めるから、食玩とコラボして(懇願)。ただ、『緑玉紳士』の時も思ったけど、戦闘シーンでの動きが速すぎるのはなんとかならないだろうか。こちらとしてはデザインがいいとそれだけ「じっくり見たい」「眺めていたい」って欲求が強くなるんだわ。特に今回、韮沢靖氏がデザインしたこの《機怪》ってキャラクターたちは、敵キャラなんだけど、ハリーハウゼンのガイコツ軍団みたいに、一体一体が味わい深くてカッコイイ。しかも機械と妖怪を掛け合わせてるので、一見しただけではなかなかその複雑な姿を把握しきれず、だからこそ「もっとじっくり見たいなあ」って思うのに、戦闘シーンでの動きが速すぎて見えやしない。スピード感溢れるシーンを撮りたいのは分かるんだけど、キャラクターの動きを客に堪能させるってことにももうちょっと神経を使って欲しい。せっかくいいデザインのキャラ作ったんだからさ、もっと自慢げに見せつけたっていいと思うんだ。次回に向けて再考願います。



上映は9/9(金)までのところが多いみたい。まだ観てない人はお早めに!