『空を飛んだオッチ』『七人の弔』を観た(@テアトル新宿)


ほんとは『空を飛んだオッチ』『ヒナゴン』『ワースト☆コンタクト』を同じ日に観たかったんだけど、体力的にやっぱ無理だなと断念*1。それぞれに、超能力者、UMA(未確認生物)、宇宙人と出会った人間を描いており、似たような系統の作品が同時期に公開なんてなかなかないので、比較したら楽しそうだったのに…。


『O_chi 空を飛んだオッチ』は突然超能力を持ってしまった子がたどる悲しい現実を描いた作品。子供に見せることを目的に作られているため、作りは非常にオーソドックスで特撮もものすごいアナログだけど、清田君やマリック、宜保さんが持ち上げられて叩かれる様を見ながら育った身としては、大人達の吐く台詞のひとつひとつが居たたまれない。非常にきっつい展開の映画。これ見た子供があのラストをどう思ったのか知りたい。上映は9/2(金)まで


ダンカン初監督七人の弔は、子供に対する親の愛情を試すと見せかけて実は…な作品。これ観ると、ダンカンが楳図かずお並みに子供好きだということがよくわかる。監督としての才能は、残念ながら、役者や脚本家としてのそれより随分と下で、更にオーディションで選んだはずの若い女の子二人の演技が近年稀に見るぐらいあれでクラクラしたけど、話の面白さと役者・ダンカンの存在感が要所要所を締め、なんとか最後まで緊張感をもたせてくれる。その昔、『戦場のメリークリスマス』に出た坂本龍一が「自分の拙い演技を音楽の良さでごまかした」と語っていたけど、本作のダンカンもそんな感じ。でもラスト10分は良かった!(山崎一に泣く…) オチもああなるとは思わなかったんで「そう来たかー!」と嬉しくなり、観終わってみると結果オーライな気分。脚本はまた書いて欲しいな。
客入りは半分ぐらいで、男性客多し。しかもダンカンみたいな怪しげオーラを漂わせてる人だらけでビックリした。これはどういう客層?


*1:「ヒナゴン」(@渋谷イメフォ)はロードショーだけど、「オッチ」(@テアトル新宿)は朝9:45からのモーニングショーのみ。「ワースト〜」は「オッチ」と同じ劇場だけど、夜9時からのレイトショーのみ。絶対「ワースト〜」観る前に眠くなる。