長江さんの新刊『掲載禁止 撮影現場』発売中!

11月1日に長江さんの短編集シリーズ第2弾『掲載禁止 撮影現場』が発売されました。

https://www.shinchosha.co.jp/book/120744/  ←試し読み可能
不気味な廃墟で言い合いをする二人の男の衝撃的結末「例の支店」、自分が犯人だと自首してきた男を問い詰めていくなかで進行する奇妙な議論「哲学的ゾンビの殺人」、カリスマ映画監督の作品に出演した役者が見た、とんでもない光景「撮影現場」、仕掛けが冴える著者の真骨頂特別書下ろし「カガヤワタルの恋人」……。怖いのに、読むのが止められない傑作八編。心臓の弱い方は、ご注意ください。

2015年以降に「小説新潮」等で発表されたものに、書き下ろしを1編を加えてまとめたものです。



このうちの1編、「イップスの殺し屋」が珍しくコメディで、他と比べると特殊というか、間の抜けた子が二人ほど出てくるがために、内容を精査するほどに矛盾が気になり、「あれ? この話、ほんとに成立してる?」とエッシャーの騙し絵を見てるような気分にさせられる作品に仕上がっております。どうやったら物語の真実を矛盾なく再構築できるのか、是非挑戦してみてください。誰にいつどうやって情報が伝達され、皆がどの時点で状況を理解し、それぞれが裏でどのように行動したのかを精査・推察した結果、最終的に「そもそもこの計画自体に無理があるよね? 相当間の抜けた子だからなんとかなったけど、間が抜けてるって時点で無理があるよね。あ、でもこれそもそもコメディか」となって手詰まりになるという不思議で楽しい作品です。笑。




そういえば、、、、長江さん目当てで「小説新潮」買った時に不定期連載されてた宮部みゆきの『Ghost Story』っていつ書籍化されるんだろ。心霊ものなので首を長くして待ってるんだけど。