『オオカミの家』のメイキングが超見たい

立川シネマシティのデカい箱で『オオカミの家』を観てきました。もちろん音は大きめです。


一言で表すなら、幽霊が出ると噂される廃墟にカメラを設置したら、壮絶なポルターガイスト現象を捉えることに成功したって感じの映画。何が怖いって、コマ撮りアニメなのにミニチュア模型じゃないのよ。実寸大の部屋のセットを組んで、その壁に人物や豚の絵を描いたり、子供ぐらいの大きさの人形を置いて一コマ一コマ撮影し、時にインスタレーションとして美術館を訪れた観客に撮影風景を展示して見せていたっていうじゃないの。それってつまり、あの気持ち悪いビジュアルの絵や人形が実寸大でこの世に一定期間実在し、あの世界を目の前で現実のものとして体感できる機会があったっていうことで、羨ましいというかなんというか、自分の部屋の壁でマリアがモソモソ蠢いてる姿を想像したらめっちゃワクワクした。壁に映写できるホームシアターを完備してる人がいたら自分の家であの世界が再現できるんだよ。なんて羨ましい。


併映されてた短編『骨』も究極のラブストーリーのエレナみたいでよかった。発見された古いフィルムを復元したら奇妙な映像が映っていたっていう導入もGood。パンフにインスピレーションを受けた作家の一人としてヘンリー・ダーガーの名が記載されてて納得しかない。


尚、ワンカットで狭い部屋の中をカメラがぐるぐる移動するため、酔いやすい人は酔い止め飲んで行くか、後ろの方の席を取り直した方がいいと思います。


「ま〜り〜〜あ〜〜〜〜」って声が耳について離れない(やばい、洗脳されかけてる?)。

ミニチュアにしてはドアノブもコンセントもやけに精巧だと思ったらやっぱり本物だったのかい!て感じ。もう1回、観たい。



唯一見つけたメイキング映像。こんなデカいのよ。ステキ。


元ネタはおぞましいけどね。

一応、映画の冒頭で若干の説明が入るので、事件を知らずに見ても大丈夫な作りにはなっています。