『年をとった鰐&山村浩二セレクト・アニメーション』まもなく公開(8/5〜9/15まで)

「ワニさん、私なんだか足が一本もなくなったような気がするの、、、」。仏童話作家レオポルド・ショヴォーの童話『年をとったワニの話』を、『頭山』『伝説のワニ ジェイク』でお馴染み山村浩二がアニメーション作品に仕上げた『年をとった鰐&山村浩二セレクト・アニメーション』が今週末から公開されます。一族を追われ放浪の旅に出たワニが、旅の途中で知り合った心優しいタコの少女と恋仲になるも、食欲に負け、一本また一本と好きな彼女の足を食べてしまうというなんともシュールで切ない寓話。絵柄がいつもの山村アニメと違うので「おや?」と思ったら、今回は原作に添えられたイラストの画風をできるだけ忠実に再現するように制作されたんだとか。13分という短い作品なので、山村浩二セレクトによる海外短編アニメーションも何本か同時上映されます。尚、毎週日曜レイトは英語版(英語字幕版?)での上映となるのでお気をつけください。


『年をとった鰐&山村浩二セレクト・アニメーション』 8/5(土)〜9/15(金)まで 

□上映館:渋谷ユーロスペース(10:00〜モーニング&21:10〜レイトショー)


【上映作品】
●『年をとった鰐』(13min/2005年)
 監督:山村浩二 ナレーション:ピーター・バラカン
ピラミッドが建つのを見たほど年をとったワニ。ワニはひ孫を食べてしまい、一族から追放され、居場所探しの旅に出ます。旅の途中で出会ったタコの女の子は、とてもやさしくて、エサをとってきてくれるのでした。おなかがすいたワニは、考えます。「一本くらい食べちゃってもいいかな。」そして、ワニは、隣に眠るタコを見つめ、毎晩一本だけ、彼女の足を食べていきます……。


山村浩二セレクト・アニメーション
『ビーズゲーム』(6min/カナダ/1977年)
 監督:イシュ・パテル
『フランクフィルム』(9min/アメリカ/1973年)
 監督:フランク・モリス
リボルバー』(8min/スウェーデン/1993年)
 監督:ジョナス・オデル、スティグ・バクベスト、ラース・オヒソン、マッティ・エンストランド
『スワンプ』(11min/ドイツ/1991年)
 監督:ギル・アルカベッツ
『色彩幻想』(8min/カナダ/1949年)
 監督:ノーマン・マクラレン、イブリン・ランバート
『アリの冒険』(10min/ロシア/1983年)
 監督:イシュ・パテル



ヤマムラアニメーション

8/5(土)各回上映前に初日舞台挨拶あり。ゲストはピーター・バラカン山村浩二監督(10:00の回)、山村浩二監督(21:10の回)を予定。また、8/16(水)21:10の回上映後にリーディングイベントが催されます。


年をとったワニの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈1〉 (福音館文庫 物語)

年をとったワニの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈1〉 (福音館文庫 物語)



このレオポルド・ショヴォーって作家さん、いままで知らなかったけど、ヘンな話ばかり書いててやたら面白そう。


子どもを食べる大きな木の話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈2〉 (福音館文庫 物語) いっすんぼうしの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈4〉 (福音館文庫 物語) ふたりはいい勝負―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈5〉 (福音館文庫 物語) 名医ポポタムの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈3〉 (福音館文庫 物語)


・・・タコ少女、最後どうなるのかな。やっぱ全部くわれちゃうのかな。それも「愛」か。


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