12/30(土)に2つのドラマが放送される。
12/30(金) 朝8:00-11:25、昼0:00-3:50
12/31(土) 朝8:00-11:30、昼0:00-1:45
日本テレビ『女王の教室』全話一挙再放送 (※詳細)
“この物語は悪魔のような鬼教師に戦いを挑んだ小学6年生たちの1年間の記録 ”
脚本:遊川和彦 演出:大塚恭司ほか
出演:天海祐希、志田未来、松川尚瑠輝、福田麻由子、永井杏、羽田美智子
12/30(土) 夜9:00-11:24
TBS『3年B組金八先生スペシャル』
“たったヒトリの卒業式・3Bの結束が麻薬汚染の少年を救った”
脚本:清水有生 演出:三城真一
出演:武田鉄矢、早乙女光、星野真理、佐藤泰臣
『女王の教室』VS『金八SP』。待ちに待った夢の対決です。出来ることなら“スペシャルVSスペシャル”で同じテーマでやりあってほしかった。そうすれば、真矢と金八、どちらが今の時代に求められる教師像なのか明確になって面白かったのに。
ここ最近の『金八』は、閉塞しきってもうどうしようもない状態まで来てたと思う。かつては“理想の教師像”とまで言われたけど、最近では生徒の方が5歩も6歩も先を行き、ついてゆくのがやっとの状態。シリーズを重ねれば重ねるほど、教師としての魅力・吸引力は落ちてゆく。それでも番組として需要があり、やるたび高視聴率をとるのは、腰を据えて学校問題に取り組むドラマが他に出てこないからだろう。必要とされるのは“いまの生徒にあった新しい教師像”だが、それを打ち出すことができないままずるずると続けられる金八シリーズ。たとえ定年になっても、需要がある以上、金八は老体にむち打ってやり続けるのだろう。
ところがここにきて、第1シリーズから『金八』に携わってきた小山内美江子が脚本を降板するという事態が起こった。彼女がいなくても金八は続けられるのか? いや、続ける意味があるのか? もう潮時なのではないか・・・そんな想いがぐるぐると頭の中を駆けめぐる。
そこへ現れたのが『女王の教室』だ。「中学生からなんとかしようと思っても遅いのよ。やるなら小学生から」とでも言わんばかりに、“反・ゆとり教育”とも思える容赦ないスパルタ教育で、生徒達を一から指導し鍛え直してゆく鬼教師・阿久津真矢(天海祐希)。番組開始当初は、その行き過ぎとも思える言動の数々が一部の視聴者に凄まじいまでの拒絶反応を引き起こし、番組・スポンサーへの抗議行動から提供クレジットの自粛という前代未聞の事態へと発展。しかし、回を重ねる毎に、真矢の教育に対する強い信念、終始一貫してブレのない態度に支持が集まり、話題性も相まって最終回では25・3%の視聴率を記録。終わってみると今の時代にあった理想的な教師の一モデルとして、多数の視聴者から支持を得る結果となった。
『女王の教室』は《ファンタジー》だ。真矢のやり方は、生徒・教師双方にリスクと負担がかかりすぎ現実的ではない。しかし、いまの学校に求められてるのは金八より真矢なのではないか、『女王の教室』にこそ、閉塞した空気に風穴を開けるためのヒントが隠されているのではないか、そう強く思わせるものがあった。それがたとえ幻想だったとしても、そういう空気や希望を作り出すのって大事。そういうのがファンタジーやフィクションの持つ“力”であり“役目”だから。
『女王の教室』を見た人の目に『3年B組金八先生SP』はどのように映るのだろう。『女王の教室』からの挑戦状に『金八』スタッフはどう答えるのだろう(見てなかったとは言わせないよ〜)。
決戦は12/30(土)。見所いっぱいです。