『乱○地獄』トーク、佐藤寿保×岡元夕紀子×カネコアツシ

新宿高島屋へ行ってきました。正面入口特設ステージって何処かと思ったら、ハンズの傍のスペースだったのね。ちゃんとしたカメラが据えられてたってことはDVD特典に入るんだろうか。あまり検索エンジンに載らないよう伏せ字にしときます。


18:00開始で18:30終了予定ということだったんですけど、司会者さん、すごいわ。無理なく時間どおりに終わってビックリ。


左から司会者、岡元夕紀子佐藤寿保カネコアツシの順に着席。カネコさんって初めて見たけど、日野先生の漫画に出てきそうな人ですね。迫力あります。今日はここに来る前に、3人揃って乱○邸の土蔵でインタビュー収録があったとか。カネコ監督は本職が漫画家さんということもあり蔵の中が大層気に入ったご様子(制作に集中できそうという意味で)。夕起子ちゃんは「あの中に長いこと居たらおかしくなりそう」と言ってました。佐藤監督は、今日はこの他に、イギリスからの取材を受けてたそうで、「映画におけるエロスについていろいろと語った」と話してました。


佐藤監督&夕紀子ちゃんが『芋虫』、カネコさんが『蟲』ということで、当然その二作の話に。


まずは『芋虫』から。撮影は5日ほどで、ほとんど寝る暇もないぐらい密に撮影してたと語る岡元夕紀子ちゃん。大変だったけど、出演者の熱意がすごかった分楽しかったと。「監督の演技指導はどうでしたか?」と尋ねると「特になかった」と言ってました(瀬々監督に続き、寿保監督もですか。笑)。


子供の頃から少年探偵団を始め江戸川乱○の作品はよく読んでたと語る佐藤寿保監督。その中でも『芋虫』は特に好きな作品で、長編用に自分でプロットを書いたこともあるけれど、「予算がかかり過ぎる」「内容が過激すぎる」という理由で未だ実現しないという(…残念)。「長編で書いた内容は今回のに生かされてるのか?」と問うと、「長編のことは完全に忘れて作り直した」と。また、夫婦の愛情を濃密に見せるために、乱○の他作品から話をもらってきたり原作にない映画的なアレンジは加えたと言ってました。頭で思い描いたことを現場でその通りに撮るというのは何年やっても難しいものだそうで、それでも原作とは異なるコンクリート打ちっ放しの廃墟での撮影については、監督の満足いくような効果が得られたらしく、不敵な笑みを浮かべ*1、自信ありと語っていました。「本人が隣にいてなんなんですが…」と司会者が岡元夕紀子ちゃんについての印象を訊くと、「今日はこんなおめかししてるけど、顔合わせで初めて会ったときは、普段着で…」と含み笑いしつつ*2、「どういう役者なのかは出演作を何本か観てわかってたし、普段とカメラの前とでギャップがあるぐらいがいい」と。主演の松○龍平君については、「撮影の合間にゲームボーイしてるようないまどきの男の子。シャイで、『普段、家に帰ったら何やってるの?』って聞いたら、『パソコンに向かってる』と言ってた」と語っていました。


一方、『蟲』で思いがけず監督デビューを飾ることになったのが漫画家のカネコアツシさん。なんでも、宮崎大プロデューサーが企画を考えてるとき、「カネコさんに監督してもらったら面白いかも」とふいに思い立ったそうで、突然編集部に企画書が送られてきたと。それを読むと、一緒にやる作品の名前、監督名、配役がずらっと書かれている中、自分のとこだけ何も決まっておらず真っ白な状態で、ただ一言「『蟲』はカネコさんにお願いしたいと思っています」と書かれていたんだとか。それ見て引き受けることにしたと語ってました。役者さんというものに会うのすら初めてだったので、演技はほとんどお任せ。演出については、絵の方が伝わりやすいと思い、全カット(!)の絵コンテを描いて台本に載っけたそうです(傍で「ふむふむ」と頷きながら訊いてた夕紀子ちゃんも、この発言には「すごーい!」と目を丸くしてました)。「半分ぐらい絵コンテなんで、他の台本よりかなり分厚くなってしまった」と語ってました(DVDやパンフにその台本付けたらファンならずとも喜ぶよ〜。笑)。


作品公開時にはトークショーやオールナイト等いろいろ予定してるそうで、オールナイトではメイキングの上映も考えてるとのこと(これは楽しみです)。今後の予定を聞くと、夕起子ちゃんが映画の告知(コメディに初挑戦した『しあわせなら手をたたこう』が11月に公開)、カネコ監督が新刊本の告知(「SOIL第3巻」発売中!)をする中、佐藤監督だけは「11月5日の公開に向けてどんどん宣伝していきたいと思います!」と今後の宣伝活動に向けての意気込みを熱く語ってくれました。どうやら、『乱○地獄』の宣伝部長は佐藤寿保らしい(笑)。司会の人が、佐藤監督の単独インタビューも撮ったとか言ってるし。となるとオールナイトはもしかして・・・。


ちなみに会場にはカネコ監督の知り合いも来てたらしく、立ち見のお客さんに手を振って答えてました。佐藤監督は他の人が話しているとき会場中をサングラスの奥から眺めてたのに対し、夕紀子ちゃんは、終始話してる人の顔を見て、その話に「うんうん」と頷いたり「へー」と感心したりしてる姿が可愛らしかったです。



追記:
蔵に行ったのって、↓これのついでっぽいね。立教大で3時からやってたようです。
http://katsuji.yomiuri.co.jp/rampo2005.htm


乱○の土蔵は昨年一般公開されてました(私も行きました!)。昨年作られた公開記念サイトがまだあるので、どんな蔵なのか興味ある方は↓こちらを参照。
http://www.rikkyo.ne.jp/%7Ekoho/ranpo/index.html


*1:佐藤監督の場合は、笑うときいつも片方の口角だけ上がるので、不敵な笑みがデフォルトだったり。

*2:隣で聞いてた本人も苦笑いというか照れ笑いというか。笑。