『THREE 臨死』まもなく公開(4/24〜5/28まで)

韓国・タイ・香港の3監督によるオムニバスホラーが今週末から公開される。共通するテーマは「死の向こう側にあるもの」。お国柄の違いがどのようにあらわれているのか興味をそそられるところだ。

『THREE/臨死』 4/24(土)〜(5/22〜5/28までレイトショー)*


韓国・タイ・香港/R-15指定/127min/ビスタサイズ/2002年
□上映館:シネ・アミューズ


【上映作品】
第1話『メモリーズ memories』(韓国)
【監督】キム・ジウン(『クワイエット・ファミリー』【出演】キム・ヘス/ジャン・ボソほか
【STORY】妻子と共に郊外の新興住宅地に暮らしていたソンミン。ある日、何の痕跡も残さず妻が忽然と姿を消した。その日から夢と幻覚に悩まされるソンミン。妻の身に不吉なことが起こったことを確信した彼は、娘を妻の妹に預けることに。一方、見知らぬ路上で目を覚ました妻は、自分が記憶を失っていることに気づき途方に暮れる。立ち寄った洗面所で鏡を覗いた彼女は驚愕する。そこには、死体のように黒ずんだ顔をした自分の姿が映っていたのだ…。


第2話『ザ・ホイール the wheel』(タイ)
【監督】ノンスィー・ニミブット【出演】スウィニット・パンジャマワットほか
【STORY】タイの伝統芸能の一つであり、美しい人形によって演じられる人形劇“ヒュン・ラコーン・レク”。高貴で神聖な一子相伝の芸として、その技術は一族により堅く守られてきた。ヒュンで使われる人形には芸を盗む愚か者が現れた時のために呪術が施されていたが、偶然ヒュンの人形を手に入れたクルは、呪いを恐れずヒュンの演者となることを決意。次第に名声を手に入れるようになる。ある日、クルは身体の痛みや指の痺れを感じるようになり、それは一族の者にも波及。しかし昔の生活に逆戻りしたくないクルは、呪いを信じずヒュンをやめようとはしない。そんな彼に人形の呪いは容赦なく襲いかかる…。


第3話『ゴーイング・ホーム going home』(香港)
【監督】ピ−ター・チャン【撮影】クリストファー・ドイル【出演】レオン・ライほか
【STORY】仕事に打ち込むことで妻の死を乗り越えようとしてきたチャンは、その分、幼い息子・チュンを省みることがなかった。取り壊しが近く住人もほとんどいない共同住宅に引っ越してきたチャンたち。向かいには薄気味悪い男・ユウとその妻子が住んでいた。ある日チュンが行方不明になる。八方手を尽くしたが見つからない。ユウを疑ったチャンが彼の家に押し入ると、そこにはユウの妻が死体となってバスタブに浸かっていた。問いつめるとユウは、彼女を絞殺したことを認めたが、漢方で煮出した液体につけてあるのでもうしばらくすれば生き返ると断言する。妻の復活が妨げられることを恐れたユウはチャンを監禁。自由を奪われ、気がふれたユウを見たチャンは、息子がここにいることを確信するのだが…。


ストーリー的には『ゴーイング・ホーム』が一番面白そう。クリストファー・ドイルはこの作品で撮影賞*1を貰っており、映像も期待できそうだ。



これ、配給が角川大映映画なんだけど、「配給:角川映画」と書かれるより「配給:角川大映映画」と書かれた方がおどろおどろ感が増すのは何故だろう…。やっぱこういうこと*2。ただ、残念なことに、「角川大映映画」という名称は今年の4月1日で消滅し、ただの「角川映画」になってしまうのであった(寂しい…)。出来ることなら、怪奇ホラーものの配給だけは「角川大映映画」のままでいて欲しいなと思う今日この頃です。やっぱ「大映」があるのと無いのとじゃ、スクリーンに出たときの恐怖感が違うのよ。歴彦さん、そこのところ分かってる?

*1:2002年台湾金馬賞最優秀撮影賞を受賞。レオン・ライも主演男優賞を貰ってる。

*2:『虹男』のポスターはいつ見てもいいね。ストーリーと全然違うけど(苦笑)。