『ラザロ-LAZARUS-』を観た(@ポレポレ東中野)

ポレポレ東中野で公開中の「ラザロ-LAZARUS-」は今日からAプロ(「朝日のあたる家」)のみの上映ですね。萩生田監督とのトークショーの模様は公式ブログにもチラッと載っていますが、「自分で監督をしてみて1・2作目と3作目で脚本の書き方がどう変わったか」といった話が個人的にはイチバン面白かったです。公式レポの最後に「トークはお互いの演出分析にいたり、井土紀州脚本最新作『刺青』についてまで及んだ。」って書いてあり、なんだかすごく真面目な話が展開されたかのように思われるかも知れませんけど、あえて言おう。全く違います(笑)。『刺青』執筆中の瀬々さんにまつわる面白エピソードが井土さんの口から次々と語られ個人的には非常に楽しい展開でした(萩生田監督GJ!) 


制作順に『ラザロ』三作品を鑑賞。作品としては最初に観たBプロ『蒼ざめたる馬』がイチバン好きでした。単体作品として見ればBプロ『複製の廃墟』もAプロ『朝日のあたる家』も好きですが、この二作によってマユミが“怪物ではなかった”ことが明らかになってしまうため個人的にはしばらく「封印」しといてほしかった。この二作がある限り、私は彼女を“怪物”と呼ぶわけにはいかない。だってあまりに「脆い」。彼女は『紀子の食卓』で言うところの「紀子」側のニンゲンですよ。妹ならともかく、彼女ではムリ。もう一段ステージ上げてあげないと、今のままでは絶対に「情」で崩れます。


『ラザロ』シリーズは作り続けることに意義があると思うので(まだ始まったばかりですよね。だって今のままじゃ単なる「憂さ晴らし」でしかなく先が何も見えない)、これからもどんどん作っていって欲しい(できれば『蒼ざめたる馬』のテイスト&EDテーマで)。