『韓国のインディ・アニメーション』まもなく開催(10/7〜10/9まで)

今週金曜日より3日間限定で、韓国アート・アニメーション48作品がまとめて観られる上映会『韓国のインディ・アニメーション』が催されます。場所は多摩センター駅近くにあるパルテノン多摩小ホール。韓国の自主アニメーションを体系的に紹介するのはこれが初めてらしく、1991年〜2000年に制作された作品の中から選出。今夏公開された『マリといた夏』のイ・ソンガン監督の短編4作品も含まれております。また、日本からの招待作品として、山村浩二の作品集や、連句アニメーション『冬の日』(メイキング付)の上映も予定。これだけの数の韓国アニメーションが観られる機会というのはなかなかないので、この機会をお見逃しなく。尚、最終日には韓国と日本のアニメーション作家を呼んでの日韓アニメーション事情座談会も催されます。あちらの国のアニメ事情というのも日本とちょっと違っていて*1、なかなかに面白いですよ。

『韓国のインディ・アニメーション』 10/7(金)〜10/9(日)まで
□上映館:パルテノン多摩小ホール


【上映作品】
韓国A:民衆芸術としての面影:韓国民主化の中で(12作品/1h03)
韓国B:個人的なヴィジョン:新世代の登場 (12作品/1h02)
韓国C:想像力、3次元の空間へ越境する(11作品/1h24)
韓国D:日常と欲望のランドスケープ (10作品/1h06)
韓国E:ノット・ショート、ノット・ロング:長編への夢(3作品/1h14)


日本招待A:山村浩二作品集(13作品/1h10)
日本招待B:連句アニメーション「冬の日」(0h39) +「冬の日」メイキング(1h06)


座談会:「韓国アニメーションのニュー・ウェーヴを語る」
(ゲスト…片山雅博山村浩二、キム・ジュニアン、キム・ホンジュン、ナ・ギヨン)



【上映スケジュール】
10/7(金)   10/8(土)   10/9(日)
11:00 「韓国A」  11:00 「韓国D」  11:00 「韓国D」
13:10 「韓国B」  13:20 「韓国E」
 13:00 「座談会」
14:50 「韓国C」  15:10 「韓国A」  15:30 「韓国E」
16:50 「日本A」  16:50 「韓国B」  17:20 「日本A」
19:00 「日本B」  18:30 「韓国C」  19:10 「日本B」


※座談会は、チケットの半券があれば誰でも入場できます(講演終了後に入替)

マリといた夏』を観てイ・ソンガン監督に惚れた身としては、是非ともこの機会に監督の短編作品を観まくりたい!・・・とは思っているんだけども、上映プログラムがバラけてるんだよなあ。『冬の日』も観たいし座談会も行きたいけど、2日通うのは厳しい…。


イ・ソンガン監督の作品だけ抜き出すと以下の通り。絵柄はもちろん、題材も暗くて好みです(笑)。


韓国B:
『魂』(1995/3'15")
“棺が地中に埋められる。地中の遺体は虫や獣に食い散らされ、最後に木の根に吸収されて小さな実を結ぶ。墓を訪ねた未亡人が一人の男と一緒にその実を食べると……。”
『恋人』(1996/12'00")
“自分のサディスティックな行為によって傷ついた女を、恋人であったと合理化しようとする男。しかし、現実に彼は加害者でしかなく、男の矛盾した精神は自分の正体に分裂病をきたす。”
韓国D:
『雨傘』(1997/14'00")
“戦争で生きる意欲を失った画家が自殺する瞬間の回想。人形を拾った子どもが木の根本に隠すが、洪水で流される。洪水が去り、子どもが小川を訪ねると……。”
韓国E:
『茂みの中の灰』(1998/16'00")
“分裂した社会の不完全な存在。偶然UFOを目撃した男とその恋人は、異常な力で我が身が引き裂かれる幻覚に捕らわれる。幻覚から逃げるため恋人は自殺し、彼女の死後、彼は……。 アヌシー国際アニメーションフェスティバル1999短編部門受賞作品。”


マリといた夏 [DVD] ニュー・アニメーション・アニメーションシリーズ 山村浩二作品集 [DVD] 連句アニメーション 冬の日 [DVD]

*1:学校はたくさんあるんけど講師が足りないとか、30代(40代だったかな?)でものになんないと辞めちゃうとか。