『笑の大学』まもなく公開(10/30〜12/17まで)

三谷幸喜の密室二人芝居『笑の大学』が役所広司稲垣吾郎主演で映画化され今週末から公開される。これ、よく映画化しようなんて思ったよね(笑)。三谷さんは映画用に脚本を書き直し、新たなエンディングを用意したそうだ。監督はこれが長編映画デビューとなるテレビ演出家の星護(『古畑任三郎』『僕の生きる道』)。音楽は、無声映画のように大袈裟な音楽をドラマ用に書き下ろすことで有名な本間勇輔。星さんとは黄金コンビである。喜劇は星護の得意分野だけど、問題はあの密室長台詞で2時間ちゃんともたせられるのかということ。個人的には昭和のセットが見所かなと。陣内孝則明智小五郎シリーズ、稲垣吾郎金田一シリーズでもかなりディテールにはこだわっているけれど、公式の写真館を見る限りじゃ今回もぬかりない。ちなみにスマスマに出た際、主演の役所広司は「はんこを押すシーンがあるんだけど、あれ押したの自分だから。他の人が押したと思われるとしゃくにさわる」と言うておりました。見栄えのいい位置に一番上手く押せたのが役所さんで、それが映画に採用されてるらしい。役所さん、お役所勤めで培った技ですね!

『笑の大学』 10/30(土)〜12/17(金)まで*


【監督】星護【脚本】三谷幸喜【撮影】高瀬比呂史【音楽】本間勇輔
【出演】役所広司/稲垣吾郎
121min/2004年
□上映館:シネクイント、他


【STORY】舞台は昭和15年。日本は戦争への道を歩み始めていた。国民の娯楽である演劇は規制され、台本も上演前に検閲を受けていた。そんな時代に、警視庁の取調室で出会った2人の男。。。1人は笑ったことがない男。情け容赦ない検閲官・向坂睦男(役所広司)。1人は笑いに命を賭ける男、劇団“笑の大学”座付作家・椿一(稲垣吾郎)。向坂は、このご時世に喜劇など上演する意味がないと考えている。“笑の大学”を上演中止に持ち込むため、椿の台本に大して「笑い」を排除するような無理難題を課していく。一方椿は上演許可を貰うため、向坂の要求を飲みながらも「笑い」を増やす抜け道を必死に考えてゆく。執拗な向坂の要求は、皮肉にも台本をどんどん面白くする方向に向かってしまった。…いつしか二人は夢中で喜劇台本を作り始める。やがて二人が作り上げる傑作喜劇とは…。完成の瞬間、二人に訪れる宿命とは……。


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