『青の塔』を観た(@シネマアートン下北沢)

ドキュメンタリー番組出身である坂口香津美監督が、神戸の事件をモチーフにした映画『カタルシス』より前に撮った作品ということで、初日の7/24に観てきました。


映画の詳細は以下の通り。

『青の塔』 7/24(土)〜8/13(金)まで


【監督・脚本・編集】坂口香津美
【出演】中村佑介/さわ雅子/前沢美沙
146min/2000年
□上映館:シネマアートン下北沢


【STORY】運河と化学工場のある街で、19歳の青年・透は、マッサージの仕事をする母親と二人暮らしをしている。少年の頃、崖からの転落事故が原因で最愛の妹・小夜子を失った透は、今も妹を助けられなかった呵責に苦しんでいた。一緒に暮らす母もまた、唯一人の家族である息子との心の交流を出来ずに苦しみながら、毎日顔も見せない息子のために食事を用意し、夜の仕事へと出かけていく。そんな母の無言の圧力に押しつぶされるように、自分の部屋に「鍵」をかけ、昼夜逆転の孤独なひきこもり生活を送り続ける透。ミジンコを観察し、絵を描き、答えのない問いを「翼の記録」と題されたノートに日々綴っていた。ある冬の夜、運河で倒れてる一人の少女を救出、自宅に連れ帰った透は、彼女と暮らすうちに内面世界からの自立をはじめる……。


巣鴨子供置き去り事件」をモチーフに『誰も知らない』を撮った是枝裕和監督もドキュメンタリー番組出身。ドキュメンタリーを撮ってきた人間が、実在の出来事をドキュメンタリーではなくフィクションとして撮りたくなる動機ってなんなんだろうかってことを考えた。坂口監督は、舞台挨拶で「ドキュメンタリーの枠ではおさまりきらないことが出てきたから」というようなことを言ってたけど、それはいったい…。