大河『新選組!』第1話を見た

「人物紹介のマトリックスみたいな早送り止めはどうだろう?」とか、「刀軽過ぎ」「殺陣ダメダメじゃん」「まだ役としっくりきてないなあ」なんてとこもあったが、ドラマ自体は面白かった。まあ、初回だし、これからどれだけ役柄にあわせてメインの若手が成長してゆくか、役にはまってゆくか、1年間楽しみである。期待が特に削がれないのも、自分が三谷ドラマファンで、『竜馬におまかせ!』も好きだったし、「昔ながらの重厚時代劇はテレ東にでも任せておけ」という感覚で見てるからなんだろうが、『独眼竜政宗』総集編を見たばかりの往年の大河好きにはやはり軽すぎるだろうな。戦国ものや人斬りものじゃない軽妙な時代劇が好きなお年寄りにはウケそうな気がする。1年通しでちゃんと大河を見るのは、おそらく『独眼竜政宗』以来になるだろう。


多摩時代は無邪気な沖田も、京都時代はやはりひとくせだすようだ…。さわりだけ見られたが、あまり藤原竜也に合ってるとは思えなかった。本編までにはなんとかうまく染まっていって欲しい(個人的に沖田は、テレ東版「壬生義士伝」の金子賢が一番好きである)。香取の声はやはり軽いが、多摩時代の勝ちゃんには合っている。近藤(香取)と土方(山本耕史)の関係もわかりやすく描写されていて、新選組での役割分担が手に取るように想像できる。年齢差のせいもあるかもしれないが、京都時代の土方が山南に気迫負けしてるのはいけない。本編までにはなんとかなってることを期待する。多摩時代の女好きで遊び人な土方は、実直な近藤と対比させた時に面白い。ほかの隊士、特に山南(堺雅人)・原田(山本太郎)・永倉(山口智充)・藤堂(中村勘太郎)は既にキャラが地に足着いており、彼らの掛け合いが早く見たい。永倉役のぐっさんはかっこいいなあ。台詞がきまってる。キャスティングされた時は不安だったが、声がいいとほんと得である。山本太郎の原田はもう少し抑え目でも大丈夫だと思う。周りがまだキャラで遊ぶ段階にないから、いまの段階でやりすぎると浮くかも。槍はバランス取りづらそうだが、うまいこと回せてたなあ。握り飯食ったのはお前だろ(笑)。堺雅人の山南は常に笑顔なのだが、土方と意見を異にした時の笑顔は怖かった…。能面の笑顔によく似てる。加えて小日向文世にもよく似てる。いつか兄弟役をやってほしいものだ。八嶋智人はやっぱり八嶋智人だった。


平岩紙が出てた。彼女まで出るなんて、いったいあと何人の小劇団系役者が出るのか目が離せない。


それにしても、クレジット順だけは納得いかない。何故、近藤→沖田→土方なんだ? 普通、近藤→土方→沖田だろ。