全国のミニシアターを応援する「ミニシアター・エイド基金」始動(5月14日23:59まで)

新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するべく出された「緊急事態宣言」により、4月8日以降都内のみならず全国の映画館が次々と休館措置をとり、4月18日(土)、ほぼすべての映画館が休館となりました。GW明けとなる5月7日以降の再開を目指してはおりますが、都内では夜間飲食店を媒介としたクラスターは減少傾向にあるものの、代わりに院内感染や家族間感染が増え、いまだ収束の兆しが見えないといった状況です。


そんな中、普段からギリギリの経営にもかかわらず、政府からの自粛要請で収入がゼロとなり家賃等の支払いが切迫している全国のミニシアターを物理的に救うべく、4月13日より緊急の応援プロジェクトがスタートしました。

ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金
期限:2020年5月14日23:59まで

1運営団体あたり平均150万円の分配を目指して立ち上げられた基金です。集まった金額から「クレジットカード会社への決済手数料5%」と「リターンを用意するための運営事務局手数料(85万円)」を引いた金額が、参加するミニシアター運営団体に均等に「寄付」の形で分配されます。4/13の開始時点では全国78劇場66団体が参加を表明。4/16時点で全国87劇場74団体へと拡大しております(※参加劇場名は公式サイトを参照されたし)。同じミニシアターでもテアトル系(東京テアトル)や新宿武蔵野館&シネマカリテ(武蔵野興業)、シネクイント(パルコ)、キノシネマ(木下グループ)といった劇場経営以外の商売で体力が見込めるところは現時点での基金参加を見送っているため、ミニシアターでもとりわけ家賃や維持費の支払いが切迫してる個人経営のところを重点的に救済する基金となっております。


金額は3000円から幅広く設定されてますが、金額自体は登録時に好きなだけ追加できるシステムになっており、「どうせ寄付するなら映画2本分の3600円にしたい!」という人は、3000円を選んで、登録の際に600円を追加設定すれば自分の好みにあった金額を寄付することが可能。「1万円は厳しいけど5千円よりもうちょっと払いたい」という人のニーズにも応えてくれてます。尚、追加で金額を打ち込む際はくれぐれも「桁間違い」にご注意を。


基金立ち上げに至る切迫した理由については、発起人である濱口竜介監督、深田晃司監督、大高健志氏(クラウドファンディング・プラットフォーム「MotionGallery」代表)のインタビューをお読みください。
映画監督たちのミニシアター救済。なぜ今、クラウドファンドを始めたのか(2020年4月13日配信)
※大高氏曰く、今回のクラウドファンディング5月末には支援金を映画館に渡せるようにと動いているそうです。頼もしい。


【関連サイト】


【支援プロジェクトまとめ】

「ミニシアターを救え!」ミニシアター支援プロジェクト まとめ(2020年4月11日配信)


【ミニシアターの現状を伝えるインタビュー】

「ミニシアター、今どうなってますか?」シネマスコーレ・坪井さんの話(2020年3月30日配信)


「1日開けても、1人もお客が入らない日も」今、全国のミニシアターで起こっていること(2020年4月5日配信)
※「別府ブルーバード劇場」岡村照館長インタビュー。


入江悠監督インタビュー「ミニシアターを救うために私たちができること」(2020年4月9日配信)


「いまこそミニシアター、表現の場守らねば」 ポレポレ東中野の支配人・大槻貴宏さん(2020年4月14日配信)


ミニシアターが日本映画界に与えてきた影響を考える  “世界の多様さ”を教えてくれる存在を失わないために(2020年4月16日配信)