レイ・ハリーハウゼン監督、死去

子供時代から慣れ親しんできた人が鬼籍に入ることには慣れた。昔ほどは衝撃を受けない。でも最近はあまりに次々亡くなってゆくのでなんか少し反抗心(?)てものも芽生えてくるじゃん。というわけで最近は相当衝撃的な亡くなり方でもしないかぎりほとんど訃報記事を書いてこなかったのだけど、、、この人だけはねえ。

特撮映画の巨匠レイ・ハリーハウゼンさん死去(@映画.com)


1950年代から80年代にかけて活躍した特撮監督レイ・ハリーハウゼンさんが5月7日(現地時間)、英ロンドンで老衰のため死去した。92歳だった。


(中略)


訃報を受けてハリウッドのクリエイターたちも哀悼の意を示している。「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントン監督は、「レイ・ハリーハウゼンさんは、アニメーションやSFX、ファンタジーの世界に携わる人々の恩師。真の伝説です」とコメント。ヘンリー・セリック監督(「コララインとボタンの魔女 3D」)は「私たちは、あなたが命を吹き込んだモンスターや作り出したファンタジーの世界に魅了されました。現在、CGアーティストの軍団が同じように観客を感動させようとしていますが、あなたの作品に込められた人間味や魂にはどうしてもかないません」と大御所の死を偲んだ。

実を言うと、訃報にふれた瞬間は「あれ? まだ生きてたんだ」てぐらいのもので(だって私がテレビで「アルゴ探検隊」とか見てた頃には既にフィル・ティペットに道を譲ってたわけだし)、「92歳って大往生だねえ」なんてのほほんと受け止めてたんだけど。なんかね、、、Youtube見てたら涙出てきた。


時代が終わったっていうのとはちょっと違う。だってCGが出てきて、いままでコマ撮りでやってきたことが次々CGに取って代わられ、ダイナメーションが死ぬ瞬間を何度も何度も見てきたからさ、今更なわけですよ(関連:曖昧になって気づいたこと(2005/12/27))。たまにCGなのに動きがカクカクしててエンドロールに「フィル・ティペット」や「ティペットスタジオ」の名を見つけて喜ぶぐらいのささやかな老後を送ってる身からしたらね、時代はもうとっくの昔に終わってる。終わってるんだけど、、、

見てよこれ、50年も前なのにキラキラしとる(涙)。またコマ撮りの時代がやってこないかなあ。


The Ray Harryhausen Creature List

特撮映画の開拓者 レイ・ハリーハウゼンのすべて

↑このドキュメンタリー、右上に「BS2」って書いてある。NHKさん、再放送を是非。
淀川長治解説「アルゴ探検隊の大冒険 」「シンドバッド虎の目大冒険」


というわけで、テレ東さん、今年の夏も「午後のロードショー」でのハリーハウゼン祭り、宜しくお願いします。そしてWOWOWさん、2011年に↓こんなドキュメンタリーが製作されてるんですよ。
Ray Harryhausen: Special Effects Titan

追悼一挙放送やるときは是非買い付けてきてくださいませ。



ちなみに明日、5月9日は新倉イワオ先生の一周忌です。そういや宜保さんが亡くなったのも5月6日。5月は私を未知なる新世界に引きずり込んだ人が亡くなる月なんだろか。