11月以降に報道された気になるテレビニュース(番組終了・降板・受賞・BPO)を備忘録としてまとめてみる

出たとき逐一ブログにあげてきゃ良かったんだけど、他に一生懸命だったのでいまさらながら思い出せる分だけ列記しておく。


まずは打ち切り・リストラ関連。あいかわらずTBSとテレ朝です。

小林麻耶ショック…視聴率低迷TBS報道番組打ち切り(2009/12/08付)


 TBSの報道番組「総力報道!THE NEWS」(月〜金曜後6・40)が来年3月いっぱいで終了することが7日、分かった。同番組は今年3月30日から当初、午後5時50分〜同7時50分のゴールデンタイムを含む2時間の生放送でスタート。元共同通信社編集局長で「NEWS23」のキャスターだった後藤謙次氏(60)と同局を退社し、フリーになった小林麻耶アナウンサー(30)のコンビで話題となった。小林アナがキャスターに初挑戦したことでも注目を浴びた。しかし、視聴率が低迷し、今年10月から午後6時40分からの1時間20分番組に変更し、元NHKでフリーの堀尾正明アナウンサー(54)が司会の約1時間50分の「イブニングワイド」(月〜金曜午後4・53)の放送を開始した。


 「総力報道!THE NEWS」をスタートさせた当時の編成局長は11月4日付で人事異動となり、新体制がスタート。放送時間変更後も視聴率が伸びなかった「総力報道!…」を終了させることになったとみられる。

おお、編成局長異動になったか。新しい人はもうちょっとどっしりとした人でお願いします。

テレ朝来春大改編!小宮悦子キャスター降板へ(2009/12/9付)


 テレビ朝日が、来年4月の改編期に大なたを振るう。小宮悦子キャスター(51)が、司会を務めてきた報道番組「スーパーJチャンネル」(月〜金曜後4・53)から降板。ジャーナリストの田原総一朗氏(75)も「サンデープロジェクト」(日曜前10・00)を降りる。いずれもリニューアルに伴う“人事” で、後任は今後発表される。 「えっちゃん」の愛称で親しまれる小宮キャスターが、タレント石田純一(55)らの後継で「スーパーJチャンネル」のキャスターに就任したのは98年4月。同3月に「ニュースステーション」のサブキャスターを金曜担当だけ残して“卒業”し、主な視聴者層となる主婦人気獲得を狙って起用された。当初は月〜木曜の出演だったが、同10月から月〜金曜を通してキャスター席に座り、「スーパーJチャンネル」に専念。その後はテレ朝「夕方の顔」として番組を支え、来年3月には丸12年となる。ただ、同局は不況の直撃を受け、大幅な制作費削減を進めている真っ最中。フリーの小宮キャスターから、ギャラが発生しない同局アナウンサーに交代するという案がこれまでも浮上し、先月末から今月初めの間に最終決定した。(中略)


 一方、田原氏は89年4月の番組スタート時から、政治家の討論コーナーのホスト役を20年にわたって担当。各党幹部から引き出した発言が新聞などで報道され、政局に影響を与える「サンプロ現象」を呼び起こすなど、こちらも番組の顔として大きな注目を集めてきた。後任は人選中。もうひとつのレギュラー番組「朝まで生テレビ!」(金曜深夜1・25)には引き続き出演する。


20年の歴史に幕 サンプロ3月終了 新番組に小宮悦子アナ(2009/12/25付)


テレビ朝日は25日、ジャーナリストの田原総一朗氏(75)がキャスターを務める報道番組「サンデープロジェクト」を、来年3月で終了すると発表した。4月からはフリーの小宮悦子アナウンサー(51)をキャスターに迎え、新しい報道番組を放送する。(中略) 田原氏は4月以降、BS朝日の報道系新番組に出演する予定。

ギャラが高い人からリストラされてゆくという現象はどこまで続くんだろう。


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そしてこちらは受賞関連。NHKとフジテレビです。

「バラエティ批判に対する回答」めちゃイケ特番“笑う50年”がギャラクシー賞を受賞(2009/11/20付)


今年10月放送のフジテレビ開局50周年記念バラエティ『記録よりも記憶に残るフジテレビの笑う50年』が、放送批評懇談会主催の「ギャラクシー賞」10 月度の月間賞を受賞したことが20日、発表された。フジテレビで過去50年間に放送されたさまざまなバラエティ番組の中から、人々の「記憶」に色濃く残っている面白い映像の数々を時間の限り紹介した同番組。受賞理由として放送批評懇談会は「記憶はその時の感情とつながるもの。データによらない画期的な手法で作られたお笑い番組アーカイブは、見る者の幸せな思い出を呼び起こした。現在のバラエティ批判に対する回答も示し、作り手の熱さが伝わった」としている。(以下略)

フジテレビは先日放送された『みなさんのおかげでしたSP』でもとんねるずや爆問のその手のトークをきっちり拾って放送してましたね。長年、“バラエティのフジテレビ”を自負してきただけあって、いま主張すべきことはちゃんとしておくという姿勢はえらいと思うし、放送批評懇談会がそれに呼応し賞という形でサポートしたのは、フジテレビのバラエティ班に限らずそれだけ業界的に危機感が強い、追い込まれてるということの裏返しなんでしょう。とは言ってもとんねるずがお宅訪問のたびにやってる私物壊しはちゃんと相手方の了承をとれてるのか、いつ見てもハラハラします(追記:既にさまぁ〜ずの回の苦情がBPOにいってたみたい(こちら)。削った免許証は本物だったのか。視聴者からの問い合わせに「美術が作った偽物だ」と答えるように指示するぐらいなら放送しなけりゃいいのに。脇が甘いなあ)。

NHK「星新一ショートショート」が国際エミー賞グランプリを受賞!(2009/12/11付)


テレビ界のアカデミー賞といわれる第37回国際エミー賞の授賞式が11月24日(現地時間11月23日)に行われ、NHK総合で'08年3月〜'09年3月まで放送された番組「星新一ショートショート」がコメディー部門でグランプリを受賞した。


エミー賞とは、世界の優れたテレビ番組に贈られる賞で、全世界の放送業界の中で最も歴史が長く権威のある賞とされている。これまでも日本の番組では「サラリーマンNEO」(NHK総合)や「たけしのコマネチ大学数学科」(フジほか)がノミネートされたが、グランプリの受賞は'99年にドキュメンタリー部門で受賞した「映像90 ふつうのままで」(毎日放送)以来の快挙となる。(中略)今回は放送済みの77作品の中から、星作品ならではの“知的でクール・陰影ある笑い”をキーワードにえりすぐった9作品を、30分に再構成したものが出品された。

これは快挙でした。ちなみに制作はNHKテレコムスタッフ(アニメーションはディレクションズ、白組も参加)です。尚、常時再放送され続けてるこの番組ですが、1/2(土)夜11:10より新作SPが放送されます(作品詳細はこちら)。あまりにいつもやってるので、もはや何を見て何を見てないか把握できなくなってる方もいらっしゃるかもしれませんが、今度のは新作ですからご安心を。


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最後は以前に書いた「指針作成により、バラエティ番組への締め付けは更に強化されるのか?」の続報。

BPO | 最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見を通知・公表(2009/11/17付)


放送倫理検証委員会は2009年11月17日、最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見を、民放テレビ各社を代表するかたちで日本民間放送連盟に通知したあと、公表しました。この意見は、テレビのバラエティー番組に関して視聴者から多数の意見が継続的に寄せられていることを踏まえて、今年7月に審議入りすることを決め、臨時の委員会を含めて5回の議論を積み重ねてまとめたものです。


最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見 ※pdfファイル

このpdfファイルなんだけど力作。「バラエティとはなんぞや?」という定義から入っておりバラエティ好きなら是非一度読んでいただきたい。「でもそんな堅い文章読むのめんどくさい」と思ってるそこのあなた! バラエティというジャンルの特性にあわせ、普段の議事録からは想像もつかないほどくだけた文章で読みやすくなってます(しかも面白い)。 GALACあたりにまるまる載せてくれないかな・・・と思ったけど45ページもあるのか。それにしても苦情の具体例について番組名が伏せられてるのに「ああ、あれのことか」とわかってしまう自分はテレビ見すぎ・インターネットやりすぎだと思う。


ちなみに、そもそもなんでこんな意見書をBPO放送倫理検証委員会が作成することになったかというと、去年はバラエティに関する視聴者からの苦情がとても多かったからです。ところが今年は少なかった。その代わり激増したのが「報道」に関する苦情。というわけで来年度のBPOは「報道」を年次議題とし、指針作成を各局に提案して欲しいですね。じゃないと不公平です。(追記:よく考えたら指針はもうあったんだ。じゃなくてその指針がきちんとまもられているかの検証作業ですね。)


追記:意見書の中で引用されてた本。

テレビ作家たちの50年

テレビ作家たちの50年