PFFアワード続報! 表彰式&審査員総評

表彰式の模様が芸能ニュースで取り上げられてました。

市井昌秀監督グランプリ含む3冠 第30回PFFアワード2008授賞式


第30回ぴあフィルムフェスティバルPFF)のメインプログラム「PFFアワード2008」の授賞式が25日(金)、東京・渋谷東急で行われ、市井昌秀監督の『無防備』がグランプリをはじめ3部門を制した。


節目の年のグランプリに、市井監督は「賞を取るために映画をつくっているわけではないが、やはり励みになります。妻が妊娠したことがきっかけで、出産をテーマにしたこの作品を撮ることになりました。無事に生まれてきた息子にも感謝したい」と感無量の面持ち。2006年に出品した『隼』は準グランプリだっただけに、喜びもひとしおだ。


(中略)


トロフィーを授与した審査員のSMAP香取慎吾は、「僕は最初からこの作品をグランプリに推しました」。そして、「審査員5人がそれぞれ違うグランプリ候補を選んだので、まったく話がまとまらず、ようやくこの作品に決まりました。衝撃的な出産シーンが強いインパクトを残しますが、選考理由には含まれていません」と3時間半に及んだ最終審査を振り返った。

3時間半の激論内容が詳しく知りたい(笑)。ここのところPFF入選作品は何かしら劇場公開されており(PFF2006でTBS&USEN賞をW受賞した山口学監督『』も8/9より劇場公開)、『無防備』については作品としての強度が強く客の反応も良かったので、観賞後すぐ「もしグランプリがとれなくてもアップリンクあたりで劇場公開されるんじゃない?」と思ったけど、これで実現に向け1歩近づいたかな。準グランプリ・審査員賞に選ばれた4作品も拮抗しており(『かざあな』はあと2年早く出てきて欲しかった)、それぞれに他に無い良さがあってどちらがいいとか比べにくいところがあるので、1ヶ月後(?)に出る審査員講評が楽しみです。


つーか、市井監督ってお笑いコンビ・髭男爵の元メンバーだったのか。知らんかった。


-追記-
審査員総評がこっちに載ってた。

審査員による総評では、今回のグランプリは、最終審査員5名が全員違う作品をグランプリ候補にするという波乱万丈の審査会となったことが明らかに。3時間半、汗を流しながらの審査会となったそう。そんな熱い審査を経た5人の審査員はそれぞれ、「ここに参加させてもらって嬉しい。参加者、関係者の皆様に感謝しています」(香取)、「撮らなくてはいけないものを撮っている。力のある作品を15本観て、自分が映画を好きだということを確信した」(孫家那)、「観終えた後に飲まずにはいられないほど肉体的な作品たち。商業的な、すぐに笑わせたりしなくてはいけないものには無い何かがあり、自分自身の仕事を見直したくなった」(森本千絵)、「質の高さに驚いた。が、力のある一方で欠点ももちろんある。自分の作品を大切にするあまり、小さな宇宙に閉じこもっている。脚本の弱さ、構成力の弱さ、録音をないがしろにしている作品もあるが、選ばれた作品は、それらの欠点を覆う強さがある。もっと強い映画を作ってください」(石井聰亙)、「お金をとって観てもらうには、まだまだ努力が必要。そのために、何を学ばなければいけないのかを考えてほしい」(佐藤純彌)と、これからの日本映画界を背負う監督たちへの熱いメッセージを送り、今年のぴあフィルムフェスティバルは締めくくられた。