『休暇』を観に行ったら明日『放送禁止6』やるのにさっぱりテンションが上がらない

『DIVE!!』観てる時だけは忘れられたんだけどねえ。こういう答えの出せない問いには悶々としてしまう。「問い」って言っても作品は別に問うてはいないんだけどね(私が考えてるようなことは)。あるひとりの刑務官の日常*1を撮してるのを観て、こっちが勝手に悩んで悶々としてるだけ。私自身は「死刑制度には賛成だけど死刑執行には反対」っていう非常に矛盾した考えを持っていて、それには「えん罪」と、この「刑務官」の存在というのが大いに影響している。映画だから多少のフィクションは入ってるだろうことを踏まえても「こんなきっつい仕事はないわー」と改めて思う。もし自分が刑務官になったとして、ちゃんとした死刑囚相手でもこんなにしんどいのに、もし死刑執行した相手が実はえん罪だったなんてことになったら・・・なんて考えたくもない(いや、映画ではそんなとこまで描いてないのでお間違えなく。死刑の是非を問うのが目的の映画ではないので、死刑囚が犯した事件の背景についてはほとんど描かれてません)。先日例のMくんの死刑が執行され、Yahoo!ニュースについたコメント欄もどこの2chかって思うぐらいにスゴイことになってたけど、とりあえずなんだろ、死刑執行に賛成でも反対でもいいけど、「どんどん死刑執行したらいいよ」っていう言葉だけは、裏にこういう人がいることなど微塵も想像出来てないことが丸わかりな非常に軽い言葉なんで安易に使うのは止めた方がいいと思う。一度刑務官に関する本を読むなり本作を観るなりしてからの方が、同じ意味合いの言葉を吐くにしても、もっとグッと重みのある言葉で表現できるようになるんじゃないかなあと思います。「この調子でどんどんお願い♪」とか「年内に100人!」とかもね(実際そんなことになったら刑務官の方が精神的にまいっちゃうって)。「他人事」な感じを表すには最適の言葉だと思うので、その意味で使うならまあ別にいいかと。


山梨先行上映で、6/7(土)から全国公開された本作だけど、先週末で上映終了のトコも多いのかな(立川シネマシティも今週まで。しかも朝10:00の回のみだし)。死刑執行の手順や、刑務官の仕事に少しでも興味がある方には非常にオススメの映画なので是非(あと、天窓が開いて上から首つった死刑囚の遺体が落ちてくる瞬間を疑似体験したい人もかな)。しかしこれ撮った門井監督って『棚の隅』のでしょ?(未見だけど) まだ34,5歳だよね? それでこれってビックリです(ちなみに脚本は『まだ楽園』の佐向大監督)。


感想は後日改めて(え?まだ書くの?)。でも絶対長くなるもんなあ(既にこれだけ書いてるしね)。なんか最近、勢いで書き始めたはいいけれど、最後まで書ききる体力がなくパソコン内に放置した感想がいっぱい。『放送禁止6』も始まっちゃうしなあ。


映画『休暇』公式サイト 有楽町スバル座他にて上映中
(監督:門井肇 原作:吉村昭 出演:小林薫,西島秀俊,柏原収史,大塚寧々,大杉漣,利重剛,菅田俊,今宿麻美
関連インタビュー:西島秀俊1,2/門井肇監督1,2/小林薫


映画「休暇」予告編


*1:でもないか。死刑執行の翌日が結婚式だもんなあ。