『悪魔の発明』『ほら男爵の冒険』を観た(@イメージフォーラム)

イメージフォーラムにて観てきました。ほんとは新宿テアトルタイムズスクエアで上映されてる『岸辺のふたり』『ベルヴィル・ランデブー』を観た後に渋谷でゼマンという計画を立てていたのだけど、前夜、変な時間にうたた寝してしまい、起きたのが朝の4時。しかも部屋の電気もパソコンもテレビもつけっぱなし。「しまった! このまま起きてるべきか?」と悩んだ末に二度寝したら、モーニングショーの『岸辺〜』に全くもって間に合わない時間に起床。日を改めるかどうか迷ったけど、予定が詰まってることもありカレル・ゼマンだけ観てくることにしました。昔のアニメーションというのはテンポがまったりしてるので、体調万全で行かないと睡魔に襲われてヤバイのですが、無理していったら案の定…(苦笑)。ゼマン、ごめん。DVD買うから!


客層は『悪魔の発明』が30〜40代を中心に25人ぐらい。思ったより少ない。ゼマンの神通力もここまでか?と思いきや、『ほら男爵の冒険』ではガラッと客層が入れ替わり、20代を中心に8割の入り。これってどういうこと?(笑) どちらも男女比は半々でした。


映画の詳細は以前の日記を参照。


悪魔の発明は騙し絵、トリック・アートの技が随所に見られ、セットかと思いきや書き割りだったり、実写かと思ったらアニメーションだったりもうわけわかんないぐらいに各種技法が一枚の画の中に入り乱れてました。元々、アナログ特撮には目がない質なので、「これ、どうなってるんだろ?」って画にばっかり気がいってたら、字幕全然見てなかった(笑)。『ほら男爵の冒険』は、(うたた寝した身で言っても説得力ないですけど…苦笑)ゼマンの特撮モノでは最高傑作じゃないかと。とにかく、自分が一番好きだった『盗まれた飛行船』なんて比べモノにならないぐらい、冒頭からもの凄い密度。凝ったシーンも多く完成度が高い。お話自体は奇妙奇天烈で先が読めないうえに(原作なんて忘れちゃったもん)、ゼマンが次にどんな画を出してくるのかも読めないんで、次々と繰り出される映像にただただ「ほえー」って見とれるしかない状態でした。ゼマンの作品は、毎度メイキングが見たくてしょうがなくなるのだけど、今回は特に欲求に駆られましたねぇ。一応、パンフレットにも撮影風景が何枚か載ってるんだけど、物足りないよー。どこかにメイキング・フィルム残ってないんですか? ゼマンの親族の皆さん、倉庫を探して。


パンフレットは前回のレトロスペクティブと同じく絵本仕立てになっており、値段はちょっと高めだけど“買い”です。ただし、今後間違いなく発売されるであろうDVD特典についてくる可能性は否定できない(笑)。缶バッチ、またたくさん買っちゃった。