『風音』まもなく公開(7/31〜9/10まで)

『絵の中の僕の村』の東陽一監督が沖縄を舞台に撮り上げた最新作『風音』が今週末から公開される。目取真俊の書いた同名小説(ISBN:4898151159)の映画化だが、製作のきっかけがなかなかに面白い。本作を製作したプロデューサーは、初めてこの原作を読んだときから猛烈に映画化したいと思っていたそうだ。前に手がけた『チョムスキー9.11』を沖縄で上映したとき、たまたま原作者である目取真俊が見に来ていたのを知った司会者が、上映後のトークショーで「目取真さんの作品を映画化したいそうですが…」とプロデューサーに振った。そこで思わず観客を前に公言。その後会場のロビーで本人と対面し、改めて映画化を打診したとのこと。そんな経緯があったから、原作者本人が脚本に名を連ねてるのかなあなんて邪推してみたり。


『風音』 7/31(土)〜9/10(金)まで(テアトル新宿は8/27まで)


【監督】東陽一【原作・脚本】目取真俊【撮影】蔦井孝洋
【出演】上間宗男/加藤治子/つみきみほ/光石研/北村三郎/吉田妙子/治谷文夫/細山田隆人/加藤未央/島袋朝也(子役)/伊集朝也(子役)
106min/スタンダード/2004年
□上映館:ユーロスペース(ロードショー)/テアトル新宿(21:20〜レイトショー)


【STORY】舞台は、夏の沖縄。強い海風が吹くと、不思議な音がきこえる「風音」の島。浜辺の切り立った崖の中腹にある風葬場に頭蓋骨が置かれている。銃弾が貫通したこめかみの穴を風が通り抜けるとき、音が鳴るらしい。人々から「泣き御頭(なきうんかみ)」と呼ばれ、島の守り神として鎮座していた。ある夏の日、少年たちが「泣き御頭」に小さないたずらをする。その日から「風音」が止み、島のおだやかな日常にさざ波が立ち…。島に生きる者、島の外からきた者、島で死んでいった者、それぞれの記憶が重なり合いながら、「風音」の謎が明らかになる……。


7/31日(土)は両劇場で初日舞台挨拶あり。ユーロスペースでは11:45の回上映。ゲストは東陽一監督、上間宗男、加藤治子つみきみほ細山田隆人加藤未央を予定。テアトル新宿では21:20の回上映前。ゲストは東陽一監督、上間宗男、つみきみほ細山田隆人加藤未央を予定。


また、イベントも多数催される。ユーロスペースでは8/1(日)東陽一監督×上間宗男、8/8(日)細山田隆人×加藤未央×東陽一トークショー(いずれも16:15の回上映後)。テアトル新宿では8/7(土)に公開記念オールナイト。詳細は以下の通り。


『風音』公開記念
「オキナワ式旧暦七夕祭り 朝まで毛遊び(もうあしび)」
上映館:テアトル新宿 日時:8/7(土) 開演:23:45〜   


■旧暦七夕祭りライブ
出演:平安 隆バンド(ボーカル&三線:平安隆、ギター:大竹健、パーカッション:永原元)、ティダ・エイサー隊、藤木勇
■映画『風音』上映(メイキングなど秘蔵映像の上映もあり)


料金:\3,000均一 
※当日17:00より整理券付きチケット販売(前売り持参者は差額にて入場可)。


8/27(金)テアトル新宿では上映終了後に東陽一監督によるティーチインあり。