『独立少女紅蓮隊』を観た(@ユーロスペース)

現在ユーロスペースで公開中の『ワラ番長』シリーズ、その1本である安里麻里監督『独立少女紅蓮隊』を5/2(日)に観てきた。客層は20代後半より上で、8割方男性。客は20人弱で、トークショーに来た塩田監督から「もっとも人が入らないと言われてる日曜の最終回に来ていただき有り難うございました」と感謝される(笑)。日曜って言ってもGWの中日ですから、客の入りと曜日はあんま関係ないですよ、なんてね(爆)。


映画の詳細は↓以前の日記を参照。



一応、笑いを追求するシリーズのはずなんだけど、それはこの際忘れよう(笑)。『子連れ刑事』の時も、刑事モノをやるという大前提を取っ払って好き放題アクション撮ってた安里監督だけあって、今回もコメディ撮るつもりはさらさらないという男前なスタンス。監督の発想する世界観が変*1なのと、津田寛治の過剰演技により、かろうじてコメディの体裁は保たれてる(かも)。津田寛治のアニメ声は、アフレコのせいもあり通常の5割増し。共演するのが素人に近いアイドルばかりとあって、何やっても一人だけ浮きまくり、それが妙なおかしみを誘う。監督はアクションシーン以外あまり興味がないようで、ドラマ部分と明らかにテンションが違う。しかも緊迫した戦闘シーンで見せる演出ほど笑いを取るのだから、ダンスシーンなどはほどほどにして、感情を全て歌で表現するミュージカルのごとく、もっと過剰に全編アクションで押しまくっても良かったように思う。主役の東海林愛美は、宮崎あおい粟田麗を足して2で割ったような顔立ちで、他の女の子が割と肉感的*2なのに対し、きりっとした表情とスレンダーな姿態で、立ち姿も美しく、主役に相応しいビジュアルだった。敵役として藤猛が出ていたのだが、サトウトシキ監督の『団地妻 隣りのあえぎ』を見て以来、彼が激しく動き回るとどうしても腰痛を気にしてしまい、もし本作に腰痛ネタ入れてくれてたら個人的には大爆笑だった。
DV撮影ということで映像面が不安だったけど、とても綺麗。このカメラなら他のシリーズも心配なさそう。


ロビーには、観客アンケートによる『ワラ番長』シリーズ3作の星取表が貼られており、今のところ『独立少女紅蓮隊』と『ロスト☆マイウェイ』が接戦、『稲妻ルーシー』が一歩出遅れてるといった状況。残り10日弱でどこまで巻き返せるか。



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*1:素の発想が変なだけで、本人はこれで笑いをとろうなんて気はさらさらないように見える。

*2:悪く言うと、ちょっとだらしない感じ。