毎年恒例、映画美学校の昨年度受講生たちによって制作された作品の上映会『1st CUT』がまもなく始まります。今回は、2005年度の受講生による作品を上映する『1st CUT ver.2005』（6/3〜6/9まで）の前に、これまでに美学校で制作された作品の中から海外の映画祭に招待された作品を中心に選ばれた17作品を一挙上映。数が多いので、今週は明日（5/27）から上映の始まる傑作選のラインナップだけご紹介しときます。
美学校第１期生であり、９月に『オトシモノ』でメジャーデビューする古澤健監督の短編『怯える』を始め、瀬々敬久、万田邦敏らベテラン監督と美学校生徒が組んだコラボ作品、そして好評につき劇場公開にまで至った『世界は彼女のためにある』、７月に公開を控えるドキュメンタリー『チーズとうじ虫』などが900エンで見られるこの機会、是非、お見逃しなく！ また、作品についてのものすごく詳しいことは、プロジェクトINAZUMA*1メンバーである美学校講師・井川耕一郎氏が管理する公式ブログ（id:inazuma2006）に随時ＵＰされるそうなので、そちらを参照されたし。
『1st CUT ver.2005 映画美学校セレクション』 5/27（土）〜6/2（金）まで
□上映館：渋谷ユーロスペース（21:10〜レイトショー）
【上映作品】
■5月27日（土）
『怯える』（1998/36分/16mm）
監督:古澤健 出演:鈴木卓爾、長門かおり、高橋洋（第1期フィクション初等科修了作品）
※1999年クレルモンフェラン国際短編映画祭（仏）招待
“ごく平凡な専門学校生がある日届いた謎のビデオテープに脅迫されて、闇の世界へと引きずられて行く”
『鼻の穴』(1998/32分/16mm)
監督 :稲見一茂（第1期フィクション初等科修了作品）
※1999年オーバーハウゼン国際短編映画祭（独）招待
“赤い玉を巡って繰り広げられる男女の不思議な体験を描く短篇ドラマ”
『みつかるまで』（2002/46分/16mm） ※あらすじ
監督:常本琢招 出演:板谷由夏、水橋研二、諏訪太郎（第4期フィクション高等科実験作品）
※第4期フィクション高等科生とのコラボ作品
■5月28日（日）
『黒アゲハ教授』(1999/30分/16mm)
監督:福井廣子 出演:水谷郷、倉沢愛（第2期フィクション初等科修了作品）
※2000年エクサン・プロヴァンス国際短編映画祭（仏）招待
“定年を迎えた恩師の研究室で整理を手伝う青年。過去の幻想のなかで幼なじみと恩師、そして黒アゲハが交錯する…”
『よろこび』(1999/30分/16mm)
監督:松村浩行 出演:遠山智子、西山洋一（第2期フィクション初等科修了作品）
※2000年エクサン・プロヴァンス国際短編映画祭（仏）招待
※2001年オーバーハウゼン国際短編映画祭（独）国際批評家連盟賞受賞
“単調な日常から抜け出そうとする若い女性の姿を描いた短篇ドラマ”
『う・み・め』（2004/28分/DV）
監督:万田邦敏（第6期フィクション高等科実験作品）
※第6期フィクション高等科生とのコラボ作品
■5月29日（月）
『犬を撃つ』（1999/32分/16mm）
監督:木村有理子 出演:堀江慶、山内知栄（第2期フィクション初等科修了作品）
※2000年カンヌ映画祭（仏）シネ・フォンダシオン部門招待
“長い間空き家になっていた実家に戻ってきた青年。数年ぶりに姉と再会し、やってくるはずの母を待つ間、姉弟は子供の頃に見た不思議な光景を思い出す…”
『蘇州の猫』(2001/33分/16mm) ※あらすじ
監督:内田雅章（第3期フィクション高等科修了作品）
※2002年カンヌ映画祭（仏）シネ・フォンダシオン部門招待
“２年前から届く手紙??1999年の男の子と2001年の女の子の不思議な交流をモチーフにしたミステリアスなメルヘン。”
『MySweetPlanet』（2003/18分/16mm）
監督:瀬々敬久 出演:佐々木ユメカ（第5期フィクション高等科実験作品）
※第5期フィクション高等科生とのコラボ作品
■5月30日（火）
『人コロシの穴』（2002/36分/16mm） ※あらすじ
監督:池田千尋 出演:桐野ゆき（現・藤崎ルキノ）、磯沙智、今関朱子（第5期フィクション初等科修了作品）
※2003年カンヌ映画祭（仏）シネ・フォンダシオン部門招待
『赤猫』（2004/42分/DV）
監督:大工原正樹 出演:森田亜紀、李鐘浩、藤崎ルキノ（第6期フィクション高等科実験作品）
※第6期フィクション高等科生とのコラボ作品
■5月31日（水）
『春雨ワンダフル』（2003/36分/16mm→DV）※あらすじ
監督:青山あゆみ 出演:鈴木卓爾、北川智絵（第6期フィクション初等科修了作品）
※2004年カンヌ映画祭（仏）シネ・フォンダシオン部門招待
※2004年みちのく国際ミステリー映画祭角川オフシアター部門最優秀賞受賞
『如雨露』（2003/31分/16mm）※あらすじ
監督:吉井亜矢子 出演:白須陽子、行天友紀（第6期フィクション初等科修了作品）
※2004年オーバーハウゼン国際短編映画祭招待
『INAZUMA 稲妻』（2004/31分/DV）
監督:西山洋市 出演:松蔭浩之、宮田亜紀、今関朱子（第7期フィクション高等科実験作品）
※第7期フィクション高等科生とのコラボ作品
“テレビ映画主演男優と切り合いを演じる女優が、頬の傷を契機に仇打ちとも愛の交感ともつかぬ奇妙な関係になっていく…”
■6月1日（木）
『モリムラ』（2004/32分/16mm）※あらすじ
監督:村山圭吾 出演:東哲哉、佐藤智幸（第7期フィクション初等科修了作品）
※2005年みちのく国際ミステリー映画祭角川オフシアター部門最優秀賞受賞
『世界は彼女のためにある』（2004/96分/DV）※公式サイト
監督:保坂大輔 出演:坂ノ下 博樹、布瀬谷香、諏訪太朗、津田寛治（第5期フィクション高等科修了作品）
※2005年ゆうばりファンタスティック映画祭オフシアター部門審査員特別賞受賞
“国家の為に戦うクローン人間の少年と、彼を一途に思う少女とのせつないラブストーリー”
■6月2日（金）
『チーズとうじ虫』（2005/98分/DV） ※公式サイト
監督:加藤治代（ドキュメンタリー研究科講評作品）
※2005年山形国際ドキュメンタリー映画祭小川紳介賞、国際批評家連盟賞受賞
※2005年ナント3大陸映画祭（仏）ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞
※2006年アルバ国際映画祭（伊）ニュー・ビジョン部門招待
※7月上旬よりポレポレ東中野にてモーニング＆レイトショー。
『みつかるまで』って美学校の作品だったのか。ていうか、あの相手役、板谷由夏だったのか！
