『スターシップ・トゥルーパーズ2』を観た(@銀座シネパトス)

新宿紀伊国屋にチケット取りに行かなきゃならなかったんで、ちょっと足をのばし、銀座シネパトスで『スターシップ・トゥルーパーズ2 ヒーロー・オブ・ザ・フェデレーション』を観てきました。20代30代を中心にほぼ男性客で占められたシネパトス。7割の入り。結構入ってます。カップルの姿もちらほら。



ポール・バーホーベンが監督した前作はもちろん観てます。んで、感想。


本国アメリカじゃビデオスルー、予告は微妙、「どうかなあ…」と思ったんだが、これがなかなかに面白かった。掴みとして、“スターシップ・トゥルーパーズ(以下スタトル)”の醍醐味である<大量バグvs小隊の屋外戦闘シーン>が冒頭に用意されてるのだが、前作の上っ面をなぞってるだけで、バグとの絡みはワンパターンだし、奥行きのあるシーンも少なく、高揚感ゼロ。全然面白くない。画面も暗く、何やってんだかよくわからない。予告で見せてるのはこの辺りのシーンなんで、「ああ、やっぱつまんないな。このまま戦って戦って終わりなのか?」と鬱いだ気持ちになったのだが、後半、基地内に閉じこもった小隊に、『エイリアン』よろしく次々と寄生バグが襲いかかり、女兵士サハラがテレパス能力を発揮しだすあたりから、物語は俄然面白くなる。『スタトル2』というよりは『エイリアン+ヒドゥン+遊星からの物体X+パラサイト』といった様相を呈すが、グロい小ネタやブラックな笑いもちゃんとご用意。予算の都合上、戦闘アクションものから密室ホラー・サスペンスに移行せざるを得なかったことで、「バホが作ったスタトルの<世界観>を踏襲しなきゃ!」という呪縛からいい感じに解き放たれたのかもしれない。『スタトル』を観てるという醍醐味は皆無だが、作品としては普通に面白い。時折非常に強引な展開を見せるため、「B級狙い」「スタトルのパロディ」といった気分にさせられるが、そこはほら、ご愛敬。登場人物については、レイク軍曹とダックス大尉がめちゃめちゃカッコ良く、特にダックス大尉の活躍によってラストの数分間だけはちゃんと“スターシップ・トゥルーパーズ”に戻ってるんだよ。ここは興奮した。鳥肌立った。前半思いっきり編集してくれたら、また観に行きたいです。


フィル・ティペットの監督としての才能は、、、これ1作じゃよくわからないや。



予告で韓国ホラー『友引忌』『箪笥』の2作品が流れた。『友引忌』の予告はなかなかに笑えるが、本編はたいしたことなさそう(監督は『ボイス』の人)。『箪笥』の怪奇描写は、観た感じ『リング』系。スピルバーグがリメイク権を獲得したことで話題だが、この監督、こないだの『THREE/臨死』の一篇「メモリーズ」で『リング』系やって大失敗してたから「うーん、どうなんだろう?」ってとこはあるが、今回色づかいが非常に好みなので、継母の狂気描写に期待したい。前売りは買った。これでダメだったら、韓国ホラーとは恐怖のツボが合わないってことで、期待打ち止めにするつもり。