「鬼の子孫」について調べただけなのに、結局またそこへ導かれるのは巳年だから?

9月5日(金)にテレ東で放送された『所でナンじゃこりゃ!?★鬼滅の刃の世界!鬼によって人が消えた集落ミステリーSP』を見たのだが、サブタイにもなってる「鬼が住む集落」の話が非常に面白かった。
TVerだと22:17から(配信は1週間以上となってるのでしばらく視聴可能)。


今回番組が取り上げたのは、近畿地方のとある場所、奈良最南端の紀伊山地に囲まれた「下北山村」。そこには、ガスも水道も通っていない「前鬼集落」という集落があり、家は1軒のみ。しかも、人食い鬼が住むという伝説がある。

リポーターの照英が山奥にあるその集落に赴き、鬼の情報を求めて唯一の民家を訪ねると、当主・五鬼助(ごきじょ)義之さんが出てきて取材に応じてくれた。「鬼がいると聞いて来たのだが」と問うと「ここにいる。私が鬼です」と答える当主。曰く、1300年前、一組の鬼の夫婦(前鬼と後鬼)がこの山に住み着き、5人の子をなした。自分はその61代目の子孫であるという。「1300年も経つと鬼も人間になるんです」と真顔で語る当主に「何か証明するものはあるのか」と問うと、「ひとつだけある」と言って江戸時代に書かれた家系図の写しを見せてくれた。初代は名を「義覚(夫)」「義賢(妻)」と言い、義覚が前鬼、義賢が後鬼だという。まだピンとこないという照英を家の隣にある御堂に連れてゆき、そこに祀られている“両脇に2匹の鬼を従えた役行者(えんのぎょうじゃ)の像”を見せながら、「この鬼が先祖だ」と重ねて語る当主。山に住んでた人食い鬼の夫婦(前鬼・後鬼)は修験道の開祖・役行者と出会ったことで心を入れ替え、そのまま弟子入りする。2匹は厳しい修行を耐え抜き、ついに人間として暮らすことを許され、役行者から義覚・義賢の名を授かった。これが五鬼助さんの祖先である。
電気もガスも水道も不通なこの地で、山から湧水を引き、薪で暖を取り生活している五鬼助夫妻。「何を生業にしているのか?」と問うと、近くにある平屋に案内された。そこは30人ほどが寝泊まりできる畳敷の大広間で、“山から降りてくる”何者かのための寝床を提供してるのだとか。「山から何が降りてくるの?」と思い待っていると、やって来たのは山伏の一行。訊けばこのあたりは修験道の修行場で、鬼夫婦は人間にしてもらったお礼に末代まで行者のお世話をし続けると役行者に誓い、以後1300年にわたり行者のための宿坊を営み続けていたが、時代の変化と共に行者の数は激減。60年前、鬼の一族も五鬼助さんところの宿坊を残し、皆、山を降りてしまった。それでも、先祖が交わした約束を守るため、五鬼助夫妻はいまでもこの不便な土地に残って行者さんたちのお世話をし続けているという。


番組の紹介はそこで終わったんだが、「とはいってもテレビでしょ? 五鬼助さんのご先祖はどうして周囲から【鬼】と呼ばれるようになったんだろ」と気になってWikipediaで調べてみたところ、、、

前鬼・後鬼とは、修験道の開祖・役小角が従えていたとされる夫婦の鬼である。

と書いてあった。・・・えっ!? ほんとに鬼?

前鬼・後鬼 - Wikipedia
前鬼(ぜんき)・後鬼(ごき)とは、修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ=役行者)が従えていたとされる夫婦の鬼である。
夫の前鬼は陰陽の陽を表す赤鬼で、(中略)、現在の奈良県吉野郡下北山村出身とされる。妻の後鬼は、陰を表す青鬼(青緑にも描かれる)で、(中略)、現在の奈良県吉野郡天川村出身とされる。
前鬼と後鬼の5人の子は、五鬼(ごき)または五坊(ごぼう)と呼ばれた。(中略)彼らは下北山村前鬼に修行者のための宿坊を開き、それぞれ行者坊、森本坊、中之坊、小仲坊、不動坊を屋号とした。またそれぞれ、五鬼継(ごきつぐ)、五鬼熊(ごきくま)、五鬼上(ごきじょう)、五鬼助(ごきじょ)、五鬼童(ごきどう)の5家の祖となった。5家は互いに婚姻関係を持ちながら宿坊を続け、5家の男子は代々名前にの文字を持った。

えっ!? ほんとに鬼じゃん! ちなみに五鬼助家の屋号は「小仲坊」です。


↓↓↓追記(2025.9.13)↓↓↓
テレ東の番組で取り上げられたわずか5日後に、なんとフジテレビ『世界の何だコレ!?ミステリー』でも取り上げられました。その結果、更に詳しいことがわかったので追記しておきます。


61代目が鬼の子孫の証明として見せてくれた家系図。実はそこには、「歴代当主の名前」のほかに「亡くなった年齢」が記されており、それこそが「鬼の子孫」である確たる証拠だった。
それによると、初代当主・義覚が亡くなったのは大宝二年、百九十五歳(!)。二代目・義達は百四十七歳、三代目・義卒は百三十一歳、四代目は百十五歳、五代目が九十八歳、六代目・義廓が九十五歳ときて、七代目・義畔が八十三歳と7代かけてようやく人並みの寿命に落ち着いてきたことが記されていた。
また、番組の調べにより、平安初期にまとめられた『続日本紀』にも「傳云小角能役鬼神汲水採薪若不用命即以咒縛」(役小角は鬼を使って水汲みや薪拾いをさせ、もし命令に従わない場合は呪術で縛りあげた)と記述されていることもわかった。
それから鬼が人間になったきっかけについて、役行者が修行のため中国に渡ることになり、鬼夫婦も一緒について行くと嘆願した際に、「もう十分修行したのだからこれからは人間としてここに暮らし、宿坊を作って修行に来た人のお世話をしなさい」と言われたらしい。
尚、61代目が宿坊を継いだのはいまから28年前。56歳の時。それまではサラリーマンをしていたとのこと。気になる62代目の後継者については、サラリーマンをやってる息子さんが継ぐと言ってくれてるらしく頼もしい。


TVerでの無料配信は1週間なので未見の方はお早めに。22:12あたりから。

↑↑↑追記 終了↑↑↑


TVerの配信が終了した時のために貼っておくと、↓こちらが61代目の鬼の子孫・五鬼助義之さん。

五鬼助さんは古(いにしえ)のお坊さん顔だね。鬼の姿で魔除けの護符に刷られた「角大師」こと比叡山延暦寺・良源の像にもちょっと似てる。




そういえば、下北山村には「明神池」という名の神池があり、修験道の開祖・役行者(=役小角)によって池自体が信仰の対象になっている。
「明神池」を開いた役行者伝説 - 観光・イベント情報 | 下北山村公式ホームページ - 奈良県吉野郡

番組で訪れた時も「此の池、神池につき魚類の釣り、すくいどり等一切禁じる」と注意書きが貼られていたが、明神池には白い大蛇(もしくは水神、龍神さま)がおり「鯉や亀を殺(あや)めると死ぬ」という伝説があるそうだ。
「明神池」の七不思議 - 観光・イベント情報 | 下北山村公式ホームページ - 奈良県吉野郡
また、明神池はかつて「琵琶池」とも呼ばれていたらしく、仏教の水の神・弁才天が胸に抱いている「琵琶」が由来だとか。


・・・白蛇に弁天か。ここでもつながるのか。


ちなみに後鬼の出身地とされる「吉野郡天川村」は、浅見光彦シリーズ『天河伝説殺人事件』でお馴染みの場所で、かの「天河大辨財天社」が存在する村でもある。
ご由緒 | 大峯本宮天河大辨財天社


・・・うーん、ここでも弁天(辨財天=弁財天)がでてくるのか。
最近、気になるところを深掘りすると弁天様に行き着くのは何故だろう。やはり呼ばれてるのかな。


ん? まさか今年が巳年だから? 
蛇は弁天様の遣い・・・だから呼ばれるのか。




実は、映画『近畿地方のある場所について』にばら撒かれたキーワードを辿っていろいろ調べ物をしてるんだけど、正規ルートと寄り道の二手に別れてしまい、寄り道を先にやっつけようと思ったら、そっちを調べるのがどんどん楽しくなって、いま、深みにハマってる。寄り道なのに調べ物は全然終わらないし、掘っても掘っても次々出てきて、無駄に知識が入ったせいで、日常生活でも鳥居を見かけるたび「この鳥居は【神明】か【明神】か。祀られてるのは日本古来の神様か?一緒に祀られている仏様は誰だ?」と考えてばかり。


正規ルートというのは、「天岩屋戸(あまのいわやと)」「大谷探検隊(→伏羲女媧図)」「キリストの神の息吹」「両部鳥居(→両部神道)」「ヒルマ・アフ・クリント展(→ヘレナ・ブラヴァツキーの神智学)」「キルヒャーのセフィロト」を調査するルート。こっちの調べ物は大体終わってるので、あとは纏めるだけなんだが、頭がパンクしてまとめる体力が出ない・・・調査結果だけ残して失踪するか・・・




正直いま、寄り道して調べてた「宇賀弁財天」と琵琶湖周辺のパワースポットに引き寄せられすぎて、アンテナが全てそっちに向いて困ってる。何を調べても【弁天様】に行き着くまで止められない。


ちなみに「宇賀弁財天とは何か」というと、
日本には古来より【宇賀神】ていう「頭は老翁、胴体はとぐろを巻いた蛇」という衝撃的な姿の神様がいて、、、

仏教が伝来した際、白蛇を従えたヒンズー教由来の河川・湖の女神【弁才天】が、神仏習合により、財運や五穀豊穣をもたらす福の神【宇賀神】と合体させられ、【宇賀弁財天】へとパワーアップした結果、当時の仏師絵師の手により100人中100人が「弁天さまの頭にとぐろを巻いたおっさんが乗ってる」としか言い表せない姿に魔合体させられてしまい、映画『貞子vs伽椰子』やホラー小説『最恐の幽霊屋敷』を読んだ直後で“合体モノ”に弱くなってる私のハートを居抜き、暇があれば【宇賀神】【宇賀弁財天】について調べてしまうという病いに侵されてる。
弁財天⑧ 江ノ島詣③ | 滋賀県立文化産業交流会館 ←こちらの写真が一番わかりやすいかも。


ちなみに【宇賀神】の頭が何故爺さんなのかはネットで調べても全然出てきません。【宇賀】という名前自体は日本神話に出てくる「宇迦之御魂神(うかのみたま)」に由来すると言われてるけどこの神様は女性であり稲荷神社と関係が深く、蛇とも髭を生やした爺さんとも関係がない(いや、蛇は鼠を捕食するからちょっとは関係するのか。爺さんは無関係)。そもそも『宇賀神』自体、出自不明との話もあり、何故蛇と爺さんが合体させられてるのか謎は深まるばかり・・・

近所の3mのじいさんが玄関前でとぐろ巻いていたら嫌ですか? - Yahoo!知恵袋
いえ、むしろ見たいです! 私の大好きな「3m弱のでかい女幽霊」と一緒に出てきてください!



ただ、寄り道と言いながらも、映画『近畿地方のある場所について』と関係なくもないところがまたあれなところ。
問題があるとすれば、「赤い女」とか「人形」とか「女性を救済する宗教」とか「バイクブロガーさんおすすめのツーリングコース」とか、【近畿地方】ならぬ【禁忌地方】として映画ではネガティブに扱われたモチーフが、宇賀弁財天や琵琶湖周辺のパワースポットを絡めるとどんどこポジティブ反転するってことぐらい。


まあ、そもそも「弁天手芸店」なんて原作に出てこないお店を、ロケハンで見つけて、映画に入れ込んだスタッフが悪い。

このワードがなければ、たとえ“巳年の呪い”で【弁天】ワードに引き寄せられたとて、

モルダー、あなた疲れてるのよ

の一言で切り捨てられたのに。ちなみにこのロケ地も近くに弁天様が祀られている。



そして映画を見る直前に角川ホラー文庫の『予言の島』と『最恐の幽霊屋敷』を読んだ自分も悪かった。
完全に思考回路がチューニングされてる。誰が読ませたんだよ>本屋の神様です。