スズナリにて鵺的第18回公演『おまえの血は汚れているか』を観てきた。ひとまずの感想。
演劇ユニット鵺的第18回公演『おまえの血は汚れているか』
https://ameblo.jp/nueteki-info/entry-12861965369.html
日程:2024年10月18日(金)~27日(日) 劇場:ザ・スズナリ
作:高木登(演劇ユニット鵺的) 演出:寺十吾(tsumazuki no ishi)
出演:今井勝法(theater 045 syndicate)、杉木隆幸、杉本有美
堤千穂(演劇ユニット鵺的)、中村栄美子(tsumazuki no ishi)
西原誠吾、浜谷康幸(ゴツプロ!/ふくふくや)
谷仲恵輔(JACROW)
幼い頃、父親が起こした事件をきっかけにバラバラになった兄妹が30年ぶりに再会。“家族会議”という名の地獄巡りが始まる・・・。2008年に上演された『荒野1/7』を書き直した本作。前回の台本を持ってたので前日に読み返し、「これが書き直されちゃうのか」と若干寂しさも募ったが、登場人物の年齢設定が10歳上がり(『荒野〜』は25歳〜37歳、『おまえの〜』は34歳〜46歳)、こじらせてる期間が延びた分だけきょうだいそれぞれが抱える問題もどろどろに煮詰まり、始まった当初は「君ら、あと10年早く集まっていればここまで捻くれた性格になることもなかっただろうに」と思ったぐらい。
ベースとなる話は『荒野1/7』と同じだが、細部や人物配置、家族構成はかなり変わった。特に家族の範囲は広くなってた。「そっちに舵を切るのか!」と驚く瞬間が幾度かあって、思いもよらなかった人が思いもよらないことを言うから、いろいろ考えてしまった。闇はより深くなってるが、希望はある。『荒野1/7』のときは終演後ふいに感極まってしばし渋谷のドブ川見ながら心落ち着かせたりしたものだが、今回も帰りの電車の中で反芻してたらふいに感極まってしまい、目にごみが入ったふりをしてやりすごすはめに。
今回一番驚いたのは、杉木隆幸さん。鵺的ではお馴染みの役者さんなので、事前に出てると知って見に行ったはずなのに終わって配役表見るまで気づかなかった(汗)。いや、「この役者さん、どっかで観たことある・・・映画かな?」とは思ったのよ(苦笑)。そもそもヒゲがなくなることがあるとは思わなかったのと、役柄がいままで鵺的で演じてきた役と全く違ったので、いまだにちょっと混乱してるというか、頭の中では一致してないのだが、こういう押し潰されないよう壁を作って耐えに耐える神経質そうな役もとても良いと思ったし、とあるシーンでは大いに心揺さぶられて涙が止まらなかった。
細部のネタバレなしにはこれ以上語れないのでこの辺で。
公演は10/27まで。
過去の観劇日記はこちらから↓
eichi44.hatenablog.com