新宿区の集計遅れで世田谷区が首位に(PCR検査増やすなら宿泊療養施設の確保が先かな)

6月からの2ヶ月間、長らく単独トップを走り続け2週続けて300人台を記録した新宿区が、今週(7/24金〜7/30木)、周囲の増加っぷりをよそに週153人とまさかの半減。ついに首位の座を他区に明け渡しました。代わりにトップに立ったのは週175人の世田谷区。4月末以来の首位奪還です(3位は101人の品川区、4位は94人の板橋区、5位は85人の足立区)。新宿は集団検診が終わったのか7/26(日)以降、5日連続で16人以下になっており(4→9→16→13→11人)、7/25(土)まで連日50人とか出してたくせにあまりに減りすぎて逆に怖い(汗)。ほんとなのかな。7/31金の地区内訳が今日(8/1)の夜発表されるので、それでも20人台程度におさまってたらピークは脱したってことを認めるよ(世間はこれからがピークだけどね)。
追記:7/31(金)の地区別詳細が出ました。新宿は117人です(苦笑)。なんだよそれ。5日分も集計溜めんなよ。7/25土〜7/31金までの1日平均は31人。2週前の1日平均が45人、1週間前が41人なので減少傾向にあることは変わらず。ちなみに7/25土〜7/31金の世田谷区は1日平均26人なので世田谷は実質まだ2位です。新宿がこのまま順調に減るなら来週こそ逆転かな。療養中の患者数では新宿232人、世田谷240人で既に追い抜いてるし。


ちなみに、都内重症者は7/31時点で16人(追記:8/1時点で15人。死亡者数に変化なし)。連日多数の感染者を出してるけど多くが軽症者で都は療養ホテルを急ピッチで手配中。現在稼働してる宿泊施設は八王子市(196室)、豊島区(東池袋 175室)、江東区(木場 299室)、新宿区(歌舞伎町 351室)、中央区日本橋浜町 208室)、港区(高輪 919室)の6カ所2148室となっております。
(第283報)軽症者等を受け入れる宿泊療養施設を追加で開設します|東京都防災ホームページ
↑八王子市(5/1開設 ※同じ日に開設したアパホテルは一旦解除)
(第569報)軽症者等を受け入れる宿泊療養施設を追加で開設します|東京都防災ホームページ
↑豊島区(7/16開設)
(第588報)軽症者等を受け入れる宿泊療養施設を追加で開設します|東京都防災ホームページ
江東区(7/23開設)
(第606報)軽症者等を受け入れる宿泊療養施設を3施設追加で開設します|東京都防災ホームページ
↑新宿区・中央区(7/29開設)、港区(7/31開設)


世田谷区の名がないけど、今後誰でも何度でもPCR検査を目指してゆく世田谷区は増大する無症状者・軽症者を受け入れる宿泊療養施設を確保出来るのかな。
区内の新型コロナウイルス感染症の検査陽性者について【7月31日17時更新】 | 世田谷区ホームページ
PCR検査を「誰でも いつでも 何度でも」社会活動継続のための検査体制を独自に目指す…大注目の“世田谷モデル”とは?
7/31時点で世田谷区の宿泊療養者は76人。世田谷は3日連続で感染者30人を越えており、検査数300件程度でこれなら3000件に増強すると1日100人になる可能性も出てくるのだが、宿泊療養を今後も他区に頼るならそのあたりちゃんと根回ししておいた方がいいと思う。まあ、7/31に受け入れ開始する港区高輪の品川プリンスホテルが919室あるので、みんな港区に行くのかな。8/7からは墨田区(両国 アパホテル1111室)も受け入れ開始するしね(どちらも第一波で既に療養施設となっており、今回再契約)。
【新型コロナウイルス無症状者及び軽症者の受け入れについて】
墨田区アパホテル(8/7開設)


↓こちらが都が受け入れを担当してる療養ホテルの一覧。
新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養について 東京都福祉保健局
都が担当してるといっても、八王子市の宿泊施設は市が市の医師会と共に運営にも参加し、市民の不安を払拭するため、ホテルの運営状況を報告している。管理だけではなく、市の職員を派遣して入退室等のチェックにあたったり、市の医師会から医師や看護師も派遣してるので、都に丸投げってわけではないんだよね


都が確保してる療養ホテルは8/7時点で7施設3259室になる。ほんとは発症から10日が退所条件だけど、八王子の退所状況(こちら)を連日確認していると、この1週間は陽性判定から皆6日程度で退所してる模様(7月半ばは10日だった)。1日消毒日に充てるとして、一人6日入所なら、週3259人÷7日で、1日465人までなら新規受け入れ可能かな(10日入所なら3259人÷11日で296人。計算あってるよね?…汗)。8/7を待たずして既に1日463人まで行ったので、今後感染する人はホテルの空きを待ってるうちに1週間が過ぎ「症状が出てないならもう治ったってことでいいですよ」ってことになるかもしれません。
(追記:八王子の6日退所はPCR検査2回陰性での退所なのかもしれない。PCR無しでの退所は10日かかるから)
新型コロナ患者の退院基準を再度見直し、「発症から10日経過かつ症状軽快から72時間経過」に短縮―厚労省 | GemMed | データが拓く新時代医療


300件程度の検査数を3000件に増強し、当面はエッセンシャルワーカーを中心に、ゆくゆくはNYのように誰でも何度でも無料で検査可能を目指す世田谷区だけど、世田谷区が検査拡充にあわせ独自に500室程度の宿泊施設を確保する気配はないので、自宅療養を前提に、軽症者向けのパルスオキシメーターの確保と、自宅療養セットの配布準備だけは忘れずしておいた方がいいと思う(ホテルに隔離で家族感染を防ぐって目的は?>そこは諦めて)。心配なのは、世田谷区がどうも自分とこの人口数を甘く見てる気がするってこと。人口35万人の新宿が集団検診の拡充で1日に出した感染者数最高値が89人(7月16日付)。人口93万人の世田谷で歌舞伎町並みに検査するとなると、1日89人を軽く越える可能性があるんだけど、その覚悟がほんとうに出来てるんだろうか(区の公開情報によると現時点での最高は7月29日の47人/検査数207)。増え過ぎちゃってから「こんなに増えるとは思わなかった」なんて発言は誰も聞きたくないだろうし、陽性者が増えれば増えるほどねずみ算式に追跡調査数も増え、保健所も人員を増強しないと対応できなくなるんだが、さすがにその点について考えていない訳がないので、安心してはたらき、安心して自宅療養ができるようにするための「世田谷モデル」確立に向け頑張って欲しい。新宿の激減が本物なら「大量検査の効果あり」だしね(ただし新宿は単身者が多く、空き室いっぱいあるときに洗い出して隔離したから成功したともいえる)。
区内の新型コロナウイルス感染症の検査陽性者について【7月31日17時更新】 | 世田谷区ホームページ


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米サマーキャンプで数百人感染 子どもにもコロナ媒介リスク
CDCの報告書によると、サマーキャンプは滞在型で1週間ほどにわたり開かれ、子どもたちとスタッフ合わせて597人が参加。うち少なくとも260人の感染が確認された。検査を受けられたのは全参加者の58%のみだったことから、実際の感染者数はさらに多い可能性が高いという。CDCはサマーキャンプ開催時の指針として参加者全員の布製マスク着用を推奨していたが、問題のサマーキャンプ主催者はこれを無視し、スタッフのみにマスク着用を義務付けていた。一方で、参加者全員が到着前12日以内の新型ウイルス検査で陰性だったことの証明を義務付けた州当局の命令は順守していた。(中略)キャンプ参加者の年齢は6~19歳で、運営に当たった研修生やスタッフの大半も21歳以下だった。感染が確認された260人のうち、74%は発熱、頭痛、のどの痛みなどの軽症で、ほかは症状がなかった。

検査のタイミングってなかなか難しいよね。キャンプにくる前日に感染したらキャンプ中に体内でウイルス増殖して3,4日後には他人に感染させてるし。


潜伏期間は1〜14日。感染から発症までの平均が5〜6日。発症2〜3日前から他人に感染させやすくなり、発症後9日ぐらいで他人への感染力は弱まることを考えると、感染者と接触しても2週間程度隔離し発症しないor発症したらそこから更に10日間延長すれば、感染していても問題ないということになる。今後集団で何かをしたければ、PCRの陰性証明より、丸2週間外部との接触を断ってることを証明した方が感染可能性という観点からみれば確実なのではないか。