『菊とギロチン』まもなく公開(7/7〜上映開始)

『菊とギロチン』 7/7(土)〜


【監督】瀬々敬久【脚本】相澤虎之助/瀬々敬久【撮影】鍋島淳裕【音楽】安川午朗
【出演】木竜麻生/東出昌大/寛一郎/韓英恵/渋川清彦/山中崇/井浦新/大西信満/嘉門洋子/大西礼芳/山田真歩/嶋田久作/菅田俊/宇野祥平/嶺豪一/篠原篤/川瀬陽太/永瀬正敏(ナレーション)
189min/2018年
□上映館:テアトル新宿


【STORY】大正末期、関東大震災直後の日本には、不穏な空気が漂っていた。軍部が権力を強めるなか、これまでの自由で華やかな雰囲気は徐々に失われ、人々は貧困と出口の見えない閉塞感にあえいでいた。ある日、東京近郊に女相撲一座「玉岩興行」がやって来る。力自慢の女力士たちの他にも、元遊女の十勝川韓英恵)や、家出娘など、ワケあり娘ばかりが集まった。この一座には、新人力士の花菊(木竜麻生)の姿もあった。彼女は貧しい農家の嫁であったが、夫の暴力に耐えかねて家出し、女相撲に加わっていたのだ。「強くなりたい。自分の力で生きてみたい」と願う花菊は、周囲の人々から奇異の目で見られながらも、厳しい稽古を重ねていく。いよいよ興行の日。観戦席には、妙な若者たちの顔ぶれがあった。彼らは「格差のない平等な社会」を標榜するアナキスト・グループ「ギロチン社」の面々で、師と仰ぐ思想家の大杉栄が殺されたことに憤慨し、復讐を画策すべく、この土地に流れ着いていた。「ギロチン社」中心メンバーの中濱鐵(東出昌大)と古田大次郎寛一郎)は、女力士たちの戦いぶりに魅せられて、彼女たちと行動を共にするようになる。「差別のない世界で自由に生きたい」――その純粋な願いは、性別や年齢を越えて、彼らを強く結びつけていく。次第に中濱と十勝川、古田と花菊は惹かれあっていくが、厳しい現実が容赦なく彼らの前に立ちはだかる。


公式Twitter

最近、商業映画方面で多作となってる瀬々監督ですが、『ヘヴンズ ストーリー』以来8年ぶりの自主映画となる『菊とギロチン』がいよいよ公開となります。製作発表された数年前は「いまの時代に女相撲?何故、女相撲?」という感じでしたが、図らずも今年、大相撲が救護活動のために土俵にあがった女性看護師に「土俵は女人禁制」というしきたりにならい「女性の方は速やかに降りてください」とアナウンスし大炎上するという事件があり、「いやでもそもそもその昔、“女相撲”ってあったよね。あれはよくてなんでいまはいけないの?」ということで一躍注目を浴びることになったのも何かのご縁なのでしょう。上映時間が189分、3時間超えということもあり、1日3回しか上映されません。観に行かれる方はお気をつけて。
インタビュー:瀬々敬久監督×木竜麻生、“今”を揺さぶる30年間の夢想の結実「菊とギロチン」 | 主演・木竜麻生さんにインタビュー!(@相撲WEBマガジン・おすもうさん) | 瀬々敬久監督・東出昌大インタビュー | 古田大次郎役・寛一郎インタビュー | 『菊とギロチン』瀬々敬久監督インタビュー。「大正末期と今は似ている」 | 『菊とギロチン』瀬々敬久監督インタビュー:人が良くて騙されやすい駄目な男たちへのシンパシー | 「自由なき社会は戦争に向かう雰囲気に似ている」瀬々監督&坂口一直プロデューサー語る | 「菊とギロチン」瀬々敬久監督 単独インタビュー:観念先行のギロチン社、地べたで生きる女相撲
関連:土俵の女人禁制は「伝統」なのか? 相撲と女性をめぐる問題提起は過去にもあった


予告編


舞台挨拶等の予定は以下の通り。

7/7(土)10:00/14:10の回 初日舞台挨拶
ゲスト(予定):木竜麻生、東出昌大、寛 一 郎、韓英恵、渋川清彦(10:00の回のみ)、大西信満嘉門洋子大西礼芳山田真歩、嶺豪一、篠原篤、川瀬陽太、大森立嗣、仁科あい、持田加奈子、播田美保、和田光沙、前原麻希、背乃じゅん、田代友紀、原田夏帆、荒巻全紀、小林竜樹、小水たいが、飯田芳、東龍之介、瀬々敬久監督
※全席指定。チケットは既に発売中。