第7回三鷹コミュニティシネマ映画祭『アリーテ姫』『マイマイ新子と千年の魔法』トーク、片渕須直×たちばなことね×廣田恵介

11/23(火・祝)に「第7回三鷹コミュニティシネマ映画祭」のスタッフいちおし企画 「片渕須直監督特集」(二本立て+トークショー)に行ってきました(イベントの詳細はこちら。会場の雰囲気は『マイマイ新子』公式Twitterでどうぞ)。)。


かつて三鷹市にあった名画座三鷹オスカー」のご子息である『ほん怖』『リング0』でおなじみ鶴田法男監督が有識者として参加していることもあり、本日も運営スタッフの一人として、壇上に飾られた等身大“すずさん”との記念撮影を来場者に促したりカメラマンを買って出るなど忙しくしておられました。また、本映画祭は、35mm映写機を会場内に持ち込んで、カラカラと回る映写機の音と共に作品を鑑賞できるという特色があり、この日も2台の映写機が会場の後ろにどどんと鎮座。フィルム上映の際に右上に出てくる黒丸や白丸がフィルム切り替えの合図だということが如実にわかる仕組みになっております。休憩中の時間つぶしにということで、会場内の脇にはこれまで映画祭に登壇したゲストのコメント入りサイン色紙とトーク時のパネル写真が映画祭ポスターと共に飾られていたのですが、鶴田法男監督特集の時にゲスト出演した“貞子”の母親役でおなじみモデルで女優の雅子さん(昨年1月に急逝)の写真もあって、ちょっとしんみり。


イベントスケジュールは以下の通り。チケットは前売り完売のため当日券は出ませんでした。

13:00〜『アリーテ姫
15:00〜『マイマイ新子と千年の魔法
16:50〜トークショー 
ゲスト:片渕須直監督(@katabuchi_sunao) 
追加ゲスト:たちばなことね(旧名:喜多村静枝)(@yajikita07) 
聞き手:廣田恵介(フリーライター)(@hirota_kei) 

実は今年、新海誠監督をゲストに呼んでの新海誠特集も行われているので、興味のある方はイベントレポ等を探して見てください(誰かがあげてると思います)。


6年前の『マイマイ新子』イベントに何度か参加した経験から、今回も大半が男性客で埋められるだろうと予測して行ったものの、想像以上に女性客が多く「さすが『この世界の片隅に』効果」と感心しました。



割と長々とトークショーを行う印象の三鷹映画祭なんで今年も期待したわけですが、始まる前に司会の廣田さんから「片渕監督がこのあと仕事で六本木に移動(※AbemaTVに出演)、明日は大阪でトークショー(※ロフトプラスワンWESTで行われる「『この世界の片隅に』公開記念!ネタバレ爆発とことんトーク!大阪編」に出演)があるため、今日のトークは40分位になります」との前置きが・・・(残念)。ただし、有り余るほどにネタを持っている片渕監督だけあってかなり内容の濃いトークショーとなりました。カメラが何台か入ってトークの模様を撮影していたけれど、マイマイ新子もアリーテもソフトでちゃってるので、「三鷹市のケーブルテレビとか関係者向けなのかなあ?」と勝手に想像し、気にせず記憶の許す限り書き留めておきたいと思います。


今回はマスコミ取材も入ってたのでまずはそちらのイベントレポートを読んでいただくとして、記事に書かれてないあたりを補足していこうかと思います。
「第7回三鷹コミュニティシネマ映画祭」で片渕須直監督が語る「アニメーションは想像力の賜物」(@fjmovie.com)
注)真面目な話はfjmoveさんがほとんど網羅してくれてるためうちでは書いてません。「そんなことして1、2年後にはリンク切れてるんでしょ?」という方も心配ご無用。10年前のインタビューですらいまだ現存している信頼できるサイトです。


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まずは『マイマイ新子』が瀕死状態だったときにいち早く観客の立場から上映継続活動の旗振り役をしてくれたライターの廣田恵介氏(「メイキング・オブ・マイマイ新子と千年の魔法」という本も執筆)が壇上に上がり、片渕監督を呼び入れてトーク開始。三鷹映画祭は地元にゆかりの有名人を呼んで特集を組むことが多く、廣田さんもご多分に漏れず「三鷹市在住」。一方の片渕監督は『アリーテ姫』制作時に当時制作を担当したスタジオ4℃の準備室が「三鷹にあった」と。また、お父さんが「三鷹オスカー」を経営していた鶴田監督同様、片渕監督のお祖父さんも大阪の枚方市で映画館を営んでおり、「うちの母親も35mmの映写機扱えます」と言ってました。
※補足:お祖父さんが営んでた映画館は枚方公園駅の傍にあった「枚方映劇」という映画館で、いまは取り壊され駐車場になってるそうです。当時の映画館の雰囲気は↓こちらの記事のコメント欄をお読みください(上段記事:当時の映画館の雰囲気 下段記事:お祖父さんの経営してた劇場が「枚方映劇」だという情報ソース)。
10月17日【きょうは何の日】1983年 枚方公園駅前の映画館跡に枚方市が無料駐輪場を設置 &【でんごんばん】
片渕監督に感謝! 〜FMひらかた「虹色スクランブル」公式ブログ


アリーテ姫(2000年)』の制作を担当したスタジオ4℃は、元々、プロデューサーの田中栄子氏(傑作『マインドゲーム(2004年)』を手がけた人です)の自宅からスタートしており、設立当初は保谷市にあった彼女の平屋の自宅で企画をつめたり台所を制作所代わりにしてたのが、大友克洋監督の作品(おそらく『MEMORIES(1995年)』)を手がけるにあたり吉祥寺に仕事場をかまえ、三鷹にその準備室があったと。田中栄子プロデューサーはスタジオ4℃を立ち上げる前に、片渕監督が演出補を務めていたジブリアニメーション『魔女の宅急便(1989年)』に参加。当時ジブリは作品毎にフリーの人材を集め作り終わると解散という形をとっており、せっかくこれだけのメンツが集まってるのにちりぢりになるのは勿体ないということで、『魔女宅』に関わっていた田中栄子、森本晃司、佐藤好春らが集まってスタジオ4℃が生まれたと。
※補足:片渕監督の『アリーテ姫(2000年)』『マイマイ新子と千年の魔法(2009年)』『この世界の片隅に(2016年)』の3作に作画監督や画面構成等で関わり続けてる浦谷千恵さんも『魔女宅』の参加メンバーでした


アリーテ姫』は英作家ダイアナ・コールスの書いた『アリーテの大冒険』という童話が原作で、原題は「The Clever Princess(かしこいお姫さま)」。元々田中栄子プロデューサーの元にアニメ化の持ち込みがあり、「原作がフェミニズム文学なので男性である片渕監督の視点で撮った方が面白いんじゃないか」ということで、まだスタジオ4℃が栄子プロデューサーの自宅にあったころにお呼びがかかったと。ただ、企画が固まるまでに時間を要し、実際に制作にとりかかるまで8年ぐらいかかったそうです。


一方の『マイマイ新子と千年の魔法(2009年)』は、マッドハウスの当時の社長である丸田順吾プロデューサーが山口県出身で、読むと自分の子供時代を思い出すので映画化したいと言って渡されたのが高樹のぶ子さんの『マイマイ新子』。元は「クロワッサン」いう婦人向け雑誌に連載されてたもので、山口県防府市を舞台に描かれる高樹さんの子供時代をモデルにした小説。主人公である新子ちゃんのお祖父さんが千年前の話をするくだりは原作通りなんだけど、映画で描かれている平安時代のお姫様の暮らし自体は原作には存在せず、現地取材をしていた片渕監督が、防府の町に赴き、ここが奈良時代平安時代の遺跡が掘るとごろごろ出てくる土地だということを知って付け加えたもの。新子ちゃんの空想という形で描かれる平安時代の話だけど、そこに出てくる“諾子ちゃん”というお姫様は周防守となった父に同行し幼き時に周防国(現在の防府市)に越してきた清少納言の幼少時代がモデルとなっており、描かれてる生活風景は『枕草子』から拾ってきてるので、「実は平安時代の描写も半分以上が事実なんです」と語る片渕監督。劇中で描かれてる卯木の花を牛車の屋根に飾り付けるのも実際当時の京都で流行っていたことだそうです。監督が現地調査のため防府市を訪れたときに行われていた発掘調査が、映画にも登場した清少納言が住んでた住居跡だったこともあって、偶然必然が重なり諾子ちゃんの登場が運命づけられたわけだけど、廣田さんが「でも原作には一切出て来ないわけですよね。高樹のぶ子さんはなんと言ってるんですか?」と訊くと、直接訊いたことはないそうですが「あるとき高樹さんと諾子ちゃんの話になって、年齢も新子ちゃんと同じ7,8才だし、清少納言が幼少時代どんな女の子だったのか『枕草子』に書かれていることをいろいろ説明したら、『まるで新子ちゃんですね』と言ってくださったので、その一言でもう了承は得られたのかな」と解釈してるそうです(笑)。ほんとは発掘調査報告書を全部つなげて、平安当時の防府の地図を一枚図として見せたかったんだけど、市の予算の関係もあって一枚図が作れるほどには調査が進んでおらず断念したそうです(でもその“当時を再現したい!”ていう執念の強さが『この世界』における“失われた風景の再現”につながったわけだよねえとしみじみします)。
※余談ですが、丸田順吾社長は『マイマイ新子』公開後にマッドハウスを辞めて、Wフィールドという実写ホラーや特撮の製作をメインとする会社の取締役に就任。就任後にエグゼクティブプロデューサーを務めたのが鶴田法男監督の映画『トーク・トゥ・ザ・デッド』だったりして、人の縁ていうのはわからないものです。


この世界の片隅に』は、前2作とは異なり、原作の一巻目を読んでる最中に「これをやりたい」と片渕監督自ら映画化を申し入れた作品で、廣田さんが「原作は既に完結してましたよね。最後まで読んでから決めても良かったんじゃないですか?」と訊くと、読み始めてすぐに「これはじっくり時間を掛けて読むタイプの作品だ」と気づき、読んでる最中に映画にしたいって言い出したそうです(確かに気になって原典資料とか漁り始めちゃったら脱線ばかりで全然読み終わらないもんね…笑)。


『この世界』も実制作に入るまでが長く、その間別の仕事をしていたということで、廣田さんが作品歴をざっとご紹介。そのうちのひとつ、mishmash*Aimee Isobe「これから先、何度あなたと。」のミュージックビデオを制作したときにキャラクター・デザインを担当した漫画家の青木俊直さんについて、片渕監督が「青木さんは僕と同い年ぐらいの普通のおじさんなんですけど、心がほんとに女子高生みたいな人なんですよ」と何度も青木さんのことを“心が女子高生”と評していたのが微笑ましかったです(笑)。歌の歌詞も男女の恋愛を歌ってるのに、ミュージックビデオに登場してるのは何故か女性ふたりという(笑)。廣田さんが「ネットを探せばまだ観れると思いますので是非」と言ってましたがこちらで観れます。
※補足:ミュージックビデオ制作に至る詳しい話は↓こちらもお読みください。mishmash*(ミシュマシュ)のマスヤマコムさんは元々青木俊直さんと知り合いで、青木さんも参加していた「あまちゃん」のオフ会で片渕監督と知り合ったそうですw。
mishmash*Aimee Isobe 新たな女性シンガーを迎えて送る新作『Instagenic』(@音楽ナタリー)


もう一作、こうの史代さんと一緒に作ったNHK東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」の短編アニメについては、近々BSプレミアムで放送されるのでチェックしてみてくださいとのことでした(※放送時間は11/29(火)14時55分〜です)。




ここで、追加ゲストの登壇。『マイマイ新子』『この世界』の両方に出演しているたちばなことねさん(『マイマイ新子』の時は「喜多村静枝」という名でクレジット)が会場に来ており、飛び入りゲストで参加することに。ここから先は彼女を交え、声の収録についてのトークが展開します。


たちばなさんが演じたのは、『マイマイ新子』だと、新子ちゃんの隣の席に座っていた絵の上手な“吉岡さん”。それと“バーカリフォルニアの女”。あと、新子ちゃんがおうちで聴いてるラジオドラマ『白馬天狗』に出てくる少年・彦八郎の3役。『この世界の片隅に』は、呉に引っ越してきたすずさんの配給仲間“刈谷さん”を演じていました。まずは出演に至る経緯から訊いてみたところ、『マイマイ新子』は“吉岡さん”と“タツヨシ”(!)のオーディションで参加(女声のタツヨシとか想像できないけど、当時はそういう案も監督の中にはあったのかという事実にビックリです)。“吉岡さん”役はすぐに確定の連絡を貰い、しばらくして監督から特にオーディションもなく唐突に「バーカリフォルニアの女も演ってほしい」と言われたそうです。彦八郎については、監督曰く「台本自体、その場で考え、そこに居合わせたメンツで録った」らしく、ラジオドラマの少女役はなんと森迫永依ちゃんが演じているとか(知らなかった…)。片渕監督の演出について訊いてみると、「怖くはないです。ただ、こだわりがすごかった」と答えるたちばなさん。特に“刈谷さん”の後半に出てくる「リヤカーのシーン」はとても重要なシーンだったこともあり短いシーンながら収録に2日かけたと。正確には2日かけて録ったのではなく、一度OKを貰って家に帰ると、監督から「もう一度録り直さないか」と電話があって別の日に再度録り直したそうで、「録り直すと言われてどうでした? 嫌じゃなかった?」と廣田さんが尋ねると、「自分でも家に帰ってなんとなく納得できない気持ちがあったので、監督の方からもう一度と言ってくれて、むしろ「ありがとうございます!」という気分だった」と語るたちばなさんでした。
※補足:たちばなさんの普段の声は“吉岡さん”が一番近くて、見た目もバーカリフォルニアの女とはほど遠いイメージなので(fjmovie.comのイベントレポに写真があります)、片渕監督がたちばなさんの何処を見て「バーカリフォルニアの女にぴったり」と思ったのかは謎です)



そしてここからは観客との質疑応答。


まずは「出てる人たちが皆自然で、どのような演出をされたのか」という質問には、「新子ちゃんを演じてる福田麻由子ちゃんは当時14歳で、貴伊子を演じてる水沢奈子ちゃんも15歳。タツヨシ役の男の子も当時高校生で、同じぐらいの年代の子を集めて録音。全部録り終わったところで、皆を集め、バラバラに録音したものをつなげ通しで聴かせてみた。そして、録り直したいところがある人は手を挙げて!と言って納得いくまでやらせた」と監督が答えると、「その様子を見て、後ろで見ていた大人の役者たちも「え!いいんだ? じゃあ私も!」と名乗りをあげてた」と語るたちばなさん。小学生役をやらせるのに少し上の年齢の子たちを配役したことについては監督なりの意図があったようで、「子どもというのは周りから実際にどう見えていようと、自分自身では自分のことを「大人っぽい」と思っている。でも実際に同年齢の子に演じさせるとまだまだ子どもっぽいので、子どもの目線から見た子どもを表現するにはちょっと上の年齢の子を配役することが大事なんだ」と、なかなか鋭い洞察力を発揮していました。


ついで、「クラウドファンディングを利用したのはどういった意図があるのか」という質問に、「きっかけは『マイマイ新子』公開時に廣田さんが行った上映存続希望署名で…」と語ると、隣で聞いてた廣田さんが寝耳に水とはこのことかというぐらいビックリした顔で「えっ!?」と驚いてました(笑)。この映画を見たいと思う人がどれぐらいいるのかというのが目の前に可視化されたのが大きかったそうです。尚、11/22より開始された渡航遠征費用捻出クラウドファンディングは「既に目標額を達成しました」との報告がありました。


最後に、「『マイマイ新子』も『この世界』も空の色が真っ青なのに、『アリーテ姫』だけくすんだ暗い空なのは何か意図があるのか」という質問には、ちょうどデジタルによる彩色が主流になり始めたのが『アリーテ姫』の頃で、青い空を青く塗ることが容易くなったことがかえって「絵」なのだから空を何色に塗ったっていいじゃないかという気持ちに火をつけ、そちらを大事にしたと。また『アリーテ姫』では筆で描いた感じを強調するため、通常よりも小さいサイズで背景を描き、ソレを拡大して撮影したものを使っているそうです(その方が筆跡が強調されるんだとか)。『この世界の片隅に』はその逆で、映画の中でホンモノの空とすずさんが絵で描いた空を同時に映し出す必要があったため、本物の空は本物に見えるように青く塗る必要があったとか。
  
※補足:『マイマイ新子』の美術監督を務めた上原伸一氏と片渕須直監督のトークレポがあるので参考までにどうぞ。



とまあ、こんな感じでトークショーは終了。最後にマスコミの撮影&取材が行われて、今回のイベントはお開きになりました。



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観るまですっかり忘れてたけど、『マイマイ新子』の劇中に「新子らが友人の手引きで街の映画館に潜り込み、映写機の音がカラカラと鳴り響く中でアメリカ映画を観る」というシーンがあるんですよ。そこだけ、劇中の“映写機の音”が会場の後ろに鎮座した映写機の“生音”でライブに再現されるという嬉しい演出となりました。『アリーテ姫』→『マイマイ新子』という順での連続上映でしたが、アリーテ姫の見せた千年の魔法が人の持ってる想像力だということがわかるラストからの『マイマイ新子』は思いのほかグッときて、9月にも観たばっかでさすがにもう泣かないよと思っていた『マイマイ新子』だったのに、新宿ピカデリーのガラガラの観客席で初めてこの映画を観たときと全く同じ箇所で感情が高ぶり泣きそうになる様を見て、「自分はまだこの映画に揺さぶられることが出来るんだなあ」と嬉しくなりました。


そういや、廣田さんと片渕監督の『ゲド戦記』話を聞いていたら思いのほか原作が面白そうだったので、「NHKさんは片渕監督に『ゲド戦記』全章をテレビアニメ化してもらえばいいんじゃないですか?」と思いました(笑)。


追記:廣田さんによるイベント後記です(当時を思い出して目頭が・・・)。
http://mega80s.txt-nifty.com/meganikki/2016/11/1124-d4d6.html


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