瀬々敬久監督の自主映画『少年版私慕情 国東 京都 日田』を観た(@新宿K'sCinema)

瀬々監督が22歳の時に撮った8ミリ自主映画『少年版私慕情 国東 京都 日田』を新宿K'sCinemaで観てきた。


率直に言って、面白かった。すごい面白かった! 瀬々監督の人となりを多少でも知ってる人は絶対観に行った方がいい! 何故なら、これは劇映画や他人のドキュメンタリーばかり撮ってる瀬々監督が自らの家族について語ったセルフドキュメンタリーであり私小説だから。プロフィールに書かれてる「大分出身。京都大学文学部哲学科卒。「獅子プロダクション」に所属し、ピンク映画を撮る。」以前の瀬々さんを探れる貴重なフィルムです。瀬々さんの“歌声”、瀬々さんの“ナレーション”共に、学生時代の瀬々監督が若い若い“若者”とし言いようのない熱い熱い熱量と共に真空パックされた作品です。瀬々監督自ら映写もしてくれます。ちなみに、フィルムの状態が悪く、初日の上映は映写トラブルで15分ぐらい中断しました。しかも観客の目の前で、フィルムがみるみる焼けていくというアクシデント付!(苦笑) 監督の「これもうダメだ」という声と共に聞こえる「ブチッ!」という謎の怪音(か、監督! いまフィルム引きちぎりました!?的な何かw)。上映が終わり客電がつくやいなやスクリーンの前に駆け出し「スイマセンでした!!!!」と頭を下げる監督(笑)。非常にライブ感溢れる上映会となっております。この機会を逃すと次はまた5年後? 10年? いや20年後です。監督の心の回復が早ければまたすぐやってくれるとは思いますが、本年度残るチャンスは12/15(火)19:40の1回限り。お見逃し無く! ちなみに監督が高校時代に撮った自主映画はピンク映画『わたくしといふ現象〜(禁断の園 制服レズ)』(12/14(月)21:15上映、12/16(水)19:30上映)でも数分間使われてますし、『少年版私慕情』(12/15(火)19:40上映)の中でも撮影時のエピソード共に少しだけ観ることができます。料金1000円とお安くなっております。是非!



追記:2021年、5年ぶりに本作が上映されることになり、ネタバレありの感想を↓こちらに蔵出ししました。