常盤貴子が主演映画『向日葵の丘 1983年・夏』の舞台挨拶で『野火』を激賞した件について

後半の発言をまるまるカットしたサンスポの記事しか読んでない人がいたら可哀想なので、省かれた発言内容の詳細を書き起こしておきます。

『向日葵の丘 1983年・夏』初日舞台挨拶　前編　｜　後編

前編3:13頃から
太田隆文監督「では順番に思い出とか聞いていきましょうか。じゃあ、常盤さん。いかがですか？　なんでもいいよ」
常盤貴子「あの・・・あ、ちょっといきなり進行台本と違う話をしてもいいですか？」
監督「おう、いいよいいよ」
常盤「ありがとうございます。私、こないだですね、朝ドラの『まれ』の撮影も終わりまして、ホッとしたところで『野火』という、塚本晋也監督の『野火』という作品を観てきたんですけど、ほんとにいま、よくぞ撮ってくださったという映画で、戦争を追体験できるような素晴らしい映画なんですよね。皆さん、是非ご覧になってください（本人＆一同笑）。」
監督「宣伝？」
常盤「ほんとにいい映画だったから、きっと映画が好きな皆さんがお集まりだと思ったので、これは伝えときたいなあと思って（一同笑）」
藤田朋子「（笑いすぎて膝から崩れ堕ちる）」
常盤「ちょっと自由にもほどがありましたか？（笑）　でも、そうか。続きはまたあとで話します。どうぞ。時間もあれなんで。どうぞ。」

（一通り出演者に撮影の苦労話などを聞いたあと）

監督「じゃあ第二問いきましょうか。じゃあ常盤さん、最近観た映画で何か好きなのあります？・・・うそうそうそ（笑）」
常盤「それはさっき言った！　まだあるけど（笑）」
監督「じゃあ、この映画を見て欲しい人、見て欲しかった人は？」
常盤「あ、じゃちょっと1回パスしてもいいですか？」
監督「はい。じゃ、戻りたいとき手をあげてください」
常盤「じゃあ、最後でいいです」
監督「最後で」
常盤「はい」

（というわけで他の出演者が質問に答えてゆき最後にまた常盤の番がまわってくる）

後編の2:15頃から
監督「それで（二個目の質問を）パスした常盤さんに戻るんですけど、まとめも頼みたいんでどうします？」
常盤「じゃあもうまとめちゃいますかね。違うんですよ。さっきからのやつはちゃんと理由があって。違うんですよ、違うの違うの（一同笑）」
藤田朋子「言い訳は大丈夫だよ！大丈夫！」
常盤「『野火』ていう映画が・・・まだ『野火』の話してる（本人＆一同笑）。どうすごいかっていうと、私たちは戦争を知らない世代じゃないですか。で、戦争体験のある方々がもう少なくなってしまっていて、そのことを知らなければいけないのにそれは体験だから知ることができないけれど、さも自分が戦争を体験したかのような気分になって映画館を出ることができる映画だったから。ほんとに・・・、ほんとにこれが一番ビックリしたんだけど、お客さんが10代20代の若者ばっかりだったんですよ。それがまたすごく嬉しくて。映画っていうのは、その時代を知らない世代もそこに連れて行ってくれる力があるじゃないですか。だからこの『向日葵の丘』も、80年代を知らない人を80年代に連れて行ってくれて、80年代を知っている世代の人たちもまたもう一度その時代を懐かしむことができるように連れて行ってくれるものだなあと思って。だから、「そういった体験をみんながしてくださる映画だなあと思った」っていうことが言いたかった上での『野火』で（場内から拍手）。すいません！長くなっちゃって（と申し訳なさそうな顔をする常盤貴子）。」
監督「つながってよかったあああ（とオーバーアクションで返す監督。一同笑＆拍手）」
常盤「そうなんですよ」
監督「最後に「じゃあ『野火』皆さん宜しくお願いします！」て終わるかと思った（一同笑）」
常盤「いや、それだけ映画ってすごいもんなんだなって実感したんです」
藤田朋子「そういうことじゃないのかなって思ったんだけど、何故（質問パスして）とんとんと先に進んだかなって逆に心配になりました。」
常盤「そうですよねえ」
藤田「はい」
常盤「ふたつ質問をされるとなると「うわあ、切られるか？」と思って」
藤田「ああ！（笑）」
常盤「「続きは後ほど…」と思って」
藤田「そうだよね」