「映倫」がサイトもってたことに何故いままで気がつかなかったのかと小一時間自分を問い詰めたい

灯台もと暗し。そりゃそうだよなあ。いまどきそりゃそうですよ。なんで思い至らなかったんだろう。一生の不覚。撮影情報は入ってるのにその後ぱったり音沙汰のなくなった商業映画が結局完成したのかどうか、今度からここで調べればいいんじゃん。
映画倫理委員会:審査作品リスト


で、なんで、今ごろ見つけたのかというときっかけはフジテレビ・・・じゃなかった、きっかけは↓この記事です。

映画制作会社代表を逮捕=「血と骨」若杉容疑者、詐欺の疑い―警視庁(@時事通信)


映画制作の出資名目で現金約3000万円をだまし取ったとして、警視庁渋谷署は12日、詐欺容疑で、映画制作会社「ビーワイルド」代表取締役の若杉正明容疑者(49)を逮捕した。同署によると、「だますつもりはなかった」と容疑を否認しているという。


 若杉容疑者は映画プロデューサーで、手掛けた作品に「血と骨」や「クライマーズ・ハイ」などがある。


 逮捕容疑は2008年11月下旬、映画制作に関与していないにもかかわらず、東京都港区の会社役員男性(48)に対し、「大成功した実績のある映画のシリーズなので、確実に投資額の5倍になる」などとうそを言い、同容疑者の口座に約3000万円を入金させ、詐取した疑い。


 同署によると、男性が告訴していた。同署は他に同様の被害がないか調べている。

「クライマーズ・ハイ」など参加の映画プロデューサー逮捕 製作出資名目で3千万円詐取容疑 警視庁(@MSN産経)


映画製作への出資名目で現金約3千万円を詐取したとして、警視庁渋谷署は12日、詐欺容疑で、住所不定、映画製作会社「ビーワイルド」(大阪市東成区)代表で映画プロデューサー、若杉正明容疑者(49)を逮捕した。同署によると、容疑を否認している。


 若杉容疑者は「クライマーズ・ハイ」や「血と骨」などのヒット作の製作に参加。東京都内のテレビ局が実際に製作した別の作品にも関与しているように装って出資を募っていたといい、同署は、若杉容疑者が詐取金の一部を借金の返済に充てていたとみている。


 逮捕容疑は平成20年11月、港区の会社役員の男性(48)に「この映画は大成功したシリーズなので、投資額の5倍を返す」と嘘の投資話を持ちかけ、現金約3千万円をだまし取ったとしている。


 男性が25年6月、警視庁に告訴していた。

2008年8月に「海猿」シリーズがパート3の製作発表してるからこれで釣ったのかなあ(これなら5倍返しって言われても信じそう)。ビーワイルドって、自社サイトの製作ラインナップに『半島を出よ』(村上龍原作・李相日監督)を挙げてて「09年夏に詳細発表!」と書いときながら、夏を過ぎても音沙汰ないまま翌10年1月に製作予定から抹消。同年3月に映画『なくもんか』のギャラ不払いでサンミュージックから提訴されると、既に撮影済だった『死にゆく妻との旅路*1を始め、製作予定だった全ての作品がラインナップから抹消。いつのまにか公式サイト(http://www.bewild.co.jp/)も停止され、資金繰りがうまくいかなくて倒産したもんだとばかり思ってたら、まだ存続してたのか。


「ま、でも、なんだかんだで良作いろいろ作ってたからなあ」と思い、ビーワイルドが手がけた過去作を改めてしらべてみたところ、、、

・・・ん? ハチミツドロップス? 草野たきの小説「ハチミツドロップスの映画化で、メガホンをとったのは河合勇人監督(柄本時生くんも出てた)。09年3月に撮影し、関係者試写会を開いたことまでは掴んでたけど、その後まったく音沙汰なく、「なんで公開されないんだろう?」と思い続けて早5年・・・。ビーワイルドだったのかあ。どうりで。

ハチミツドロップス (講談社文庫)

ハチミツドロップス (講談社文庫)


で、念のため「ハチミツドロップス ビーワイルド」で検索かけたところ、映倫サイトにたどり着いた、というわけ。

http://www.eirin.jp/list/index.php?title=%25&pageID=64
(審査日:2009-09-03 題名:ハチミツドロップス 区分:G 指定理由:中学三年の女の子は、家庭や友達のことで悩み傷つきながらも成長していく、青春映画。(1時間46分) 映倫番号:118223 会社(製作国)<配給>:ビーワイルド)

11年4月に放送されたドラマ「鈴木先生」で河合監督が評価されて13年1月に劇場版が公開されたこともあり、このタイミングで配給先決まらないかなあと期待したものの結局無理で、2011年から始まった「お蔵出し映画祭」にも全然出てこない本作。ビーワイルドさん、完成品、いま誰が持ってるの?



*1:その後、幹事会社が交代し製作続行。無事、公開された。