世界にはごく一部の人だけが体験してる不思議な病というのがあります。幼少の頃よりブラックジャックを愛読してる身としてはその手の話には目がないのだけど、その中でも非常にファーストインパクトの強かった奇病に「頭内爆発音症候群」というのがありました。知ったのはX51さんの↓この記事かな。
突然、頭の中で大爆発 - 頭内爆発音症候群とは（＠X51.ORG） (2004年03月30日)
想像してほしい。貴方が今夜、暖かいベッドの中ですやすやと眠りに落ちてゆくとき、突然、頭の中で大爆発が起こったら一体貴方はどうするだろうか？この症状は「頭内爆発音症候群(Exploding Head Syndrome)」と呼ばれる非常に稀な症候群である。この症候群に冒された者は、何の脈絡もなく頭の中で爆発音が鳴り響くという奇怪な症状に悩まされるのである。この症候群に冒されたある患者はその巨大な爆発音をして「音が大きすぎて死ぬかと思った」とさえ表現している。しかしこの症候群はほとんど世間に知られていることのないものであるが為、貴方がかかりつけの町のお医者さんはこの症状についておそらく聞いた事すらないであろう。
（以下略）
呼んでるだけでワクワクするこの奇病を、オカルト好きな割にオカルト体験の一切ない自分がついに体験したんです！（いや、世界の奇病は別に“オカルト”じゃないから＞分かった。言い直す。幻覚すら体験したことのない夢もほとんど見ないこの私がついに体験したんですよ！）
金曜深夜。寒いのでフトンに入りながら明日のテレビ番組の更新作業をノートパソコンで続けていた私は、ソチ五輪のせいでちょっとだけよと横になったらそのまま寝てしまい朝の4時にテレビも電気もつけっぱなしで起きるというここ連日の生活を反省し、この日はいつうたた寝してもいいようにと電気を消しテレビをタイマーセットした状態で更新作業を続けていました。しかし、断続的に襲ってくる睡魔にこれ以上は無理と判断。書きかけのブログを下書きに保存し、テレビを消して横になったわけです。最初は仰向けに寝ていましたが、どうも腰の座りが悪いということもあり「今夜は横向きの方がいいかな」と左側を下に寝返りを打ったその瞬間！
「パアーーーーーーンッ!!!!!!」
目の前、いや、額の裏あたりで乾いた猟銃の音が鳴り響いたのです。ビックリして思わず目を開き、「なんぞこれ！？」と一瞬とまどったものの、「あれ？ これ知ってるぞ。なんだっけ…」と即座に脳内検索をかけた結果「こ、これが噂の頭内なんとかかあああ！！！（歓喜）」と興奮ですっかり目が冴えてしまい、「やばい、眠れん。寝ないと明日の映画で寝落ちする…」と焦るほどにどんどん目が冴えていき、「早起きしないとならんのに、ああもう今夜は眠れないかも」と思った次の記憶は朝だったので、結局10分もせずに寝てしまったようです。
翌朝、映画館に向かう電車の中で「あ、そうだ」と思い出し、X51.ORGの記事を再読すべく「頭内爆発音症候群」で検索かけたところ、あの記事が出てから10年の間にすっかりポピュラーな存在になったようで、体験談が普通にボロボロ引っかかってきました。
google:頭内爆発音症候群
私は「猟銃の音」でしたけど、「ギターの弦をバチンとならしたような音」「雷が落ちる音」「一緒に閃光が見える」など人によって聞こえる音は様々なようですが、「寝入りばなに起こる」ということだけは共通してるようです。
出自はハッキリしないのですが「視覚の睡眠」と「聴覚の睡眠」のタイムラグが原因じゃないかという説があったり、こちらの人のように「その日に聞いた音がまとまって聞こえてるようだ」というあたりのことから何故私の聞いた音が「猟銃の音」だったのかを考えてみると、私が朝一で観に行く映画が『祖谷物語〜おくのひと〜』（3/14まで新宿K'sCinemaで上映中）だったことが大いに関係してるのではないかと。
0:35あたりで流れる猟銃の音がまさにあの夜聞いた音なんです。拳銃と悩んだんだけど、映画観ながら「やっぱそうそう！この音この音！」て確信しましたもん。予告は映画が公開された頃に一度見たきりだったんですけどね。もし「トリック劇場版ラストステージ」を見た夜だったら、ツングースカ大爆発の音になってたんでしょうか。気になります。
とりあえず一度体験できたということは体験するだけの素地があるということで、次に聴く音がなんなのか楽しみに待ちたいと思います。ちなみに私はものすごい寝つきが良いので（「CMの間だけちょっと横に…」と思ったらそのまま寝て見たい番組見逃したとか茶飯です）、この病に寝つきの良し悪しは関係ないと思います。誰にでもチャンスがあると思って頑張ってください（何を？＞いや、私でも体験できたんだから「幽霊が見れないならせめて頭内爆発音症候群ぐらい体験したい」という奇特な方みんなにチャンスがあるかと思って）
以上です、編集長！
