テレ朝『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツッ!』トーク、古田新太

今年の9月に二週にわたって放送された激アツトークを、芝居関係の話を中心に抜粋して、HDDから削除する前に在庫放出しておきます。大学・劇団の先輩である渡辺いっけいさんとのオモシロ可笑しいエピソードや、大女優二人(通称:天才とバケモノ)との初共演舞台で宇宙まで伸びた天狗の鼻をへし折られたこと、デビューから売れるまでの詳しい経緯に「あまちゃん」裏話などほんとにたくさんのことが語られており、非常に面白かったです。売れてからの古田さんしか知らない人は「人に歴史あり」といった内容になってるのでお楽しみに。ちなみに一週目の裏番組はクドカン司会、NHKおやすみ日本 眠いいね! 第6弾「あまちゃん」と奇跡のコラボ生放送』でした。

<<9月21日(土)放送(一週目)>>
(スタジオの観客には本日のゲストが誰か知らされないまま前説トークがはじまります。)


ブラマヨ吉田(以下、吉田)「僕がこの世界に入るキッカケの一つにもなった様な方で、俳優さんなんですけど、高校の時にこの方の劇団を観に行ったんです。それがあまりにカッコイイから、高校の時迷うじゃないですか? 自分がテレビ出たいけど普通に就職するのかみたいなとこ…」
ブラマヨ小杉(以下、小杉)「芸能界目指していいのかとか。」
吉田「その方の芝居を観に行って、影響受けて、『やっぱ人前に立つってええな』と。『この世界に入ろう!』というきっかけになった方です。」
小杉「今日のゲストはこの方です! どうぞ!』


古田新太登場!)


小杉「今日のゲストは古田新太さんでーーす!」
吉田「いやー、よう来てくれはったという感じなんですけども…」
小杉「ほんとありがとうございます。大丈夫ですか? これすっごい深夜の番組なんですけど。」
古田新太(以下、古田)「あ、いえ、、、ていうか、そうだったんですね。」
小杉「(笑)」


ナレーション「今回のゲストは俳優・古田新太古田新太という名俳優がどうやって生まれたのか、今宵全てが明かされる!」


小杉「役者さんですからいろいろ逸話みたいなのが入ってくるんですが、『ケータイ電話を持ってない』と聞いたんですけど。」
古田「(どよめく観客に)ほおー。(とリアクションしたのち、ブラマヨの方を向いて)はい。」
小杉「いまの時代考えられないですけどね。」
古田「いります?」
吉田「ええっ? ・・・いります!」
古田「あ、そう。」
吉田「だって仕事の連絡とか…」
古田「家にFAX送っていただければ。」
吉田「例えば友達と待ち合わせるじゃないですか。6時にどこどこでとか。で、ちょっと姿が見あたらへんなあって時とか…」
古田「待ってます。」
小杉「シンプルやなあ。」
吉田「間違えたんちゃうかなあってときは? 例えば品川駅集合てなって北口・南口とあってどっちで待ってたらええんやみたいになるじゃないですか。」
古田「待ってますね。どっちかで。ていうか待ち合わせにまず遅れないし場所も間違わないですよ。」
小杉「ケータイがないからそこはきっちりと決めるんですね。」
古田「必ず15分前には着く。」
小杉「ケータイなんてものがあるから遅れたり間違ったりすると。」
古田「だから『現場がいま押してるんでまだ入らなくてもいいですよ』とか『巻いてるんで早めに入ってもらえますか』とかは受け付けません!」
小杉「『最初にお前らが1時に来いと言うたやんけ! だから俺は1時に行く!』と。」
古田「もうそれしか受け付けない。」
吉田「なんとなく仲良くなれそうやなって知り合いおるやないですか。電話で話すほどでもない、手紙書くほどでもない、メールちょうどいいなって思うんですけど。」
古田「ああ・・・。僕はとりあえず飲みに行きます。今日はまだブラマヨのお二人は仕事があるけれども、無かったら絶対誘っています。」
ブラマヨ「えええええっ?!」
吉田「そんな簡単に…」
古田「はい。『このあとなんかあるんですか? じゃあちょっと飯でも行きますか?』て。」
吉田「(困惑した顔で)どうしようもないようなヤツの可能性もありますよね?」
古田「はい。」
小杉「行ったは行ったけど、こいつらどうしようもないなって。」
古田「はいはいはい。」
吉田「(酔っぱらてくだ巻きながら)『俺、芝居でいつか絶対古田さんを抜かしたいです』」
小杉「『腹立つこいつ!』みたいな。『なんで急にお前に並ばれなきゃあかんねん!』みたいな。」
古田「(笑)」
吉田「そうなった場合は?」
古田「帰ります。」
小杉「シンプルや。」吉田「それでええのや。」
小杉「いつから俺たち複雑になったんだろう。」吉田「ねえ。」
古田「どうしても掛けなきゃならなくなった場合は公衆電話がありますから。常にテレカは20〜30枚持ってます。」
小杉「まだ公衆電話の真面目なユーザーっていたんですね。」
古田「はい。時々公衆電話の中でケータイをかけてるやつは(鬼の形相で)『殺したろか!』って思いますけどね。」
ブラマヨ「(爆笑)」
吉田「『誰がほんまに必要としてると思うてんねん』。」
小杉「『おまえの屋根ちゃうぞ、そこ』。」
古田「そう。」


ナレーション「まず最初のテーマ。古田新太が役者を目指したきっかけを語る。知られざるデビュー秘話を大公開!」


小杉「役者を志したきっかけは?」
古田「いたってシンプルなんですよ、これも。プロレスラー・・・て言っても“ジャイアント馬場”になりたかったんですね。馬場さんそのものになりたかったんです、小学生のとき。こうやって(葉巻吸いながら)座っていたかったんです。」
吉田「十六文キックしてるところじゃなくて?」
古田「それが格好いいなと思ってて。もしくはKISSのメンバーになりたかった。あのメイクして。ロックミュージシャンかプロレスラーのどっちかになりたいなと思ってたんですけど、小学校の時に学校から文化鑑賞会みたいなのがあってミュージカルを観に行ったんですよ。つまらなくて、いっこもおもんなくて寝てたんですけど、起きたら、ちょうど朝の市場のシーンで、八百屋とか神父とか花屋とかがいきなり歌って踊り出したんですよ。『アホみたいや!』と思って。」
ブラマヨ「(笑)」
古田「しかもいろんな職業の人たちが揃って歌ったり踊ったりしていて、『こいつら無免許で職業を名乗っている!』と思ったら、『あ、この職業になれば人前でいろんな職業になれるんだ』と。」
吉田「確かにお肉屋さんとして歌って踊ってる人はお肉屋の免許もってないですもんね。」
古田「もってないですよ。(肉を)さばけないですよ、ほんとは。それが歌ったり踊ったりしてることに、ものすごい『うわああああ!』と思ってしまったんです。これだったらKISSのメンバーにもなれるし、ジャイアント馬場にもなれる。馬場の役ってのがあったら馬場になれるんだと思って。しかもテレビとか映画じゃなくて人前でやれるっていうのが…」
吉田「(客とやりとりしながら)ライブで…」
古田「そうそうそう。」
小杉「人前でやることって素晴らしいと思ってミュージカルを目指されて、その(古田さんの)舞台を見て(吉田が)人前に出るのって素晴らしいと思うのを見たってことは、(古田さんの)意志受け継がれてるやん、完全に。」
吉田「そういうことですよね。」
小杉「なあ! そのやってはったことと同じ事を感じてるわけやん、オマエ。」
吉田「“吉田新太”ですよ。」
小杉「なんでやねん!(バシッ!と突っ込む)」
古田「(笑)」
吉田「それが小学校の時。中学校は普通に行かれて?」
古田「そうです。でも、中学校は演劇部が無かったんで、しょうがないんで運動部に入って身体鍛えとかなあかんと思って。」
吉田「えっ? いつか芝居やることのために考えて?」
古田「そうです。それで高校で演劇部に入って、バレエとかタップとかを習いだして、大学は大阪芸大のミュージカル専攻に入ったんです。」
吉田「小学校からの思いをずっと…。そして卒業されて、最初は小劇団ですか?」
古田「最初は(『劇団☆新感線』とは)違う劇団に入ってたんですけど、それを観ていた先輩の渡辺いっけいさんが、『今度新感線の公演で人数が足りないんで』て、当時僕18歳だったんですけど…」
吉田「そのとき既に新感線ていうのは…」
古田「結構な人気があって、大阪で2800人とか入ってました。『ちょっと人数足りないんで』って、俺そのとき(大学の)1年だったんですけど、4年のいっけいさんが『オマエ、おもしれえな。ちょっとウチ、手伝いにこないか』って。で、僕は1回出て(自分の)劇団に帰るつもりだったんですけど、でも新感線って人気劇団だったからそこに出たら何人か客連れて帰れるぞって…」
小杉「自分の劇団に?」
古田「そうそうそう。そう思って出て、その前にいっけいさんから『儲かるよ〜。モテるよ〜〜〜』って言われて。それはやっぱり人気劇団ですからね。『そうか〜!モテてしまうのか〜!儲かってしまうのか〜〜〜!!!』って思ってやったんですけど、1回限りのつもりだったんですよね。そしたら打ち上げで座長に『今回は僕も勉強になりました。ありがとうございました』って言ってたら、『おい、次な!』てちらし渡されたら名前が載ってたんです。」
小杉劇団☆新感線の次の公演の。」
古田「『あれ? 俺出るんですか?』て言ったら『出してやるよ〜!』って言われたんですよ。『イヤイヤイヤイヤ、契約違いますよ(汗)』って。そっから30年。」
小杉「ええっ?! 1回出たら自分の劇団に戻ろうと思ってたのにそっからずるずると。」
古田「30年。その1年後には元居た劇団を辞め、新感線に入ったままずーーっとです。」
小杉「他には1回行って次から呼ばれなかった人もいっぱいいたはずやのに。」
吉田「でもそんときは端役じゃないんですか?」
古田「そうです。宇宙防衛軍の隊員です。」
吉田「いち隊員? よっぽどええ隊員ぶりやったっということですか。」
古田「どうなんでしょうね。一箇所野口五郎のモノマネをするところがあって、それでドッカン、ウケたんですよ。」
小杉「手応えあるところはあったんですね。評価されたんならそこかなっていう。で、実際入ってみて儲かったんですか?」
古田「全然っ、儲からない!!!」
吉田「小劇団ってそうですよね。」
古田「僕が劇団からギャラ貰ったのが35歳です。」
吉田「入ったの18歳の時ですよね。よう怒らんといれましたね。」
古田「(笑)」
小杉「よう毎回ちゃんと稽古行きましたね。食えへん時代はどうやって支えてたんですか?」
古田「『金龍ラーメン』で働いていました。」
吉田「・・・マジっすか?」
小杉「(観客に向かって)大阪にあるラーメン屋なんですけどね。」
古田「吉田さんが観に来た頃はがんがんラーメン作ってました。」
吉田「ウソでしょ?」
古田「『お客さん、500円!』て言いながら。」
小杉「食券になる前や!(笑)」
吉田「うわっ、そうなんですか! それで続けれたのは何でなんですか?」
古田「23歳ぐらいの時からポツポツ仕事が入り出したんですよ、マスコミの。テレビとか東京の大きな劇団のプロデュース公演とかに。それで『すごい!ギャラ貰えるんだ!』って思ったんですけど。」
小杉「芝居でも東京と大阪だとそんなに違いますか。」
古田「全然違いますね。」
吉田「そのとき東京にはどういう劇団が。」
古田「『夢の遊眠社*1とか『第三舞台*2とか、そういう劇団が人気で、そこに呼ばれる様になったんですよ。『大阪に元気のいい若造がいるぞ』って言って。劇団がまだ東京に出る前だったんで、僕は一人でこっちにきて。でもお金が無いじゃないですか。部屋も借りてくれないし。だからまた、たびたび登場渡辺いっけいさんに…」
吉田「(笑)」小杉「よう出てきますね。もう東京おられたから。」
古田「そうです。で、いっけいさん家に転がり込んだりとか、勝村政信さん家に泊めてもらったりとか。」
小杉「つながるんですねえ。いま活躍されてる役者さんと。」


ナレーション「そんな貧乏な時代を支えてくれた先輩役者との思い出とは?」


吉田「それでも貧乏ですか?」
古田「貧乏です。でも(当時はいまより)細かったから、まだダンスとかやって細かったから、そんなに食事も苦にはなんなかったですね。一回、筧さんが『お昼ご飯食べに行くぞ』って言ったときに、そんな腹減って無かったんですよ。で、俺、胡椒御飯が好きなんですよ。白飯に白胡椒をかけて食べるのが好きなんですよ。(ドン引きする会場の客に)美味いよ! それを喰ってたら筧さんが泣きながら『刺身喰えよ〜!』って。」
ブラマヨ「(笑)」
古田「『違うんです。僕はこれが好きなんですけど』って『刺身は要らないんだけどな〜』て思いながら(しぶしぶ箸でつまんで)。いっけいさんとかも凄い優しくて。いっけいさん、牛乳アレルギーで飲めないんですけど、僕が泊まってたときは僕がいつ帰ってきても飲めるように牛乳を1パック…」
小杉「やさしいな〜!」
古田「…1パック入れてくれてたんですが、僕はその公演中に女の子と寝んごろになっちゃって、その女の子の家にずっと泊まるようになっちゃったんですよ。で、時々いっけいさん家に着替えを取りに行くような。で、たまたまバッティングしちゃったんですよ。いっけいさんが居るときに。で『あ、っすいません。いま、女の所に行っちゃってて』て言ったら『ああ・・・。(手招きしながら)古田、古田』って冷蔵庫から牛乳出して来て、そしたら固まってるんですよ牛乳が。ヨーグルトみたいに。(パックをサカサマにしたら牛乳の固まりが)ボタッ!て出て、『俺、牛乳がこんなになること知らなかった』て。」
ブラマヨ「(爆笑)」
吉田「淋しかったんやろなあ、いっけいさん。」
小杉「絶対帰ってきて、飲んでるか確かめたと思うわ。」
吉田「『(冷蔵庫開けて)新太、牛乳飲んでない・・・』」
小杉「『全然飲んでない。・・・あれ? 固まってる』」
吉田「なんで捨てへんかったんやろな。」
小杉「『絶対見せたろ』おもたんや。(笑)」
吉田「うわあ、すごい関係やなあ。」
小杉「だから昔の仲間って今でも続いてるんですね。」
古田「喰えなかった頃のメンツってのは仲いいですね。」


吉田「ハッキリ言って(古田さんは)小劇団界ではかなりトントン拍子というか良い感じじゃないですか。」
古田「そうですね。」
吉田「それでまだ喰えへんとなったら、やっていけへんちゃうかと思わなかったんですか?」
古田「だから、劇団が途中から《趣味》になりました。」
吉田「これで金稼ごうとかじゃなくて。」
古田「東京の劇団に出たりラジオやったりバラエティのMCやったりで喰えるかなと思ったら、(自分の)劇団はどんどん《趣味》になっていって、『鳥人間コンテスト』のような立場になってきたんですよ。みんな仕事しながら集まってきて材料を…」
小杉「『その瞬間燃え尽きようぜ!』って。」
古田「遠くまで飛んだらいいし、落ちても笑いがとれたらええなあみたいな。」
吉田「給料は会社から貰ってるし。」
小杉「これで喰えるなって思ったきっかけはなんだったんですか?」
古田オールナイトニッポン*3の枠を貰ったときに、『あ、これは・・・ピンでいけるんちゃうかな』と。」
吉田「劇団の俳優というよりもタレントとしていけるんじゃないかと。」
小杉「ラジオっていうことは、お喋りで評価されたってことですもんね。」
古田「で、ヤンタン*4とオールナイトと両方やってたんですよ。」
小杉「すごい!」
古田「それをやったときに、『俺は・・・いけるかな』と。」
吉田ヤンタンって言ったら関西のオールナイトみたいなもんですからね。」
小杉「誰の後だったんですか? オールナイトは。」
古田「たけしさんです!」
小杉「たけしさんが卒業された後のその枠に?」
古田「木曜一部ですね。絶対誰も知らないじゃないですか、僕のこと。全国ネット、36局ネットですからね。で、たけしさんが辞めたことを知らない奴はたけしさんだと思って聴いてるじゃないですか。『どうせそんな風に思われてるなら、嫌われにかかってやれ!』って言って、下ネタしか言わなくなりました。『言っとくけど、俺はそんなにウィットにとんだ笑いはできない』って。」
吉田「(笑)。それが逆に火ぃついて。」
古田「そうですね。それで『鶴光師匠以下』って言われて。」
ブラマヨ「(笑)」
古田「リスナーの女の子と電話で何を喋ってもエロく持って行くっていう。」
小杉「女の子が一緒に普通に喋っててもエロい方向に。」
古田「はい。『私が正解です』というコーナーだったんですけど、その子のインタビューを先に録っておいてそれをもう一度聴くわけです。『ナオミちゃんは、初体験はいつですか?』『高3の時です』『誰ですか? 相手は』『バイト先の店長です』『正解!』ていう。」
小杉「(笑)。そりゃそうや、その人の話やねんから。」
古田「そうなんです。それが全国の少年たちの心に火をつけて。」
小杉「そのときやからできるラジオですよね。今だったら…」
古田「いま絶対ムリです! 僕、2年やったんですけど、始末書書かなかったの2日だけです。毎週怒られてました。」
小杉「その時代でも?」
古田「はい。『“こんにゃく”って気持ちを込めて言ってください』『こんにゃく〜』『もっともっとできるはず!』『こんにゃくぅ〜』『もっともっと、あ〜んつけてみよ!』『あ〜ん、こんにゃくぅ〜』『正解!』って。」
吉田「(笑)」



吉田「古田さんがパーソナリティになられて、でもそれは役者としての評価ではないじゃないですか。どれぐらいから『役者・古田新太すごい!』ってなっていったんですか?」
古田第三舞台のプロデュース公演とか遊眠社・・・野田さんの舞台に出ると6千人、7千人の客が観に来るじゃないですか。そのうちに東京の大きな劇団の人たちが『アイツ誰だ?』てなってきました。」
小杉「みんな観に来てるから、関係者が。」
古田「『金髪ロン毛のよく知らない奴が出て、なんだかしんないけど笑いをとってるが、アイツは誰だ?』てなって、それから色んな劇団の人に呼ばれるようになったんですね。それでこのまま先輩たちの劇団に呼ばれるようになったら飽きられない限り飯食えるなって。」
吉田「それがテレビにつながってゆく…」
古田「でもバラエティはともかく、ドラマとか映画とかはよくわかんなかったです。」
吉田「全然違うもんですか?」
古田「稽古ないですからね。リハーサルやって撮るじゃないですか。『オッケー!』て言われても何がオッケーなのかわからない。芝居は毎日稽古してこうゆう形にしようって思って提出して褒められたり貶されたりするじゃないですか。ドラマとか映画とかは出番によっちゃ、行って『ワー!』ってやって『お疲れ様でした!クランクアップです!』(と花束渡される)みたいなのもあるわけですよ。『何じゃこれ〜! 手応え無(な)〜っ!』ていう。」
吉田「他の人は自分の知らん時に頑張ってはって。」
古田「で、お客さんがいないから、目の前に。みんながどんなことになってるかもわからないじゃないですか。」
小杉「感動してるのかウケてるのか…」
古田「泣いてるのか笑ってるのかもわからないし、ともすれば全カットみたいなときもありますし。」
吉田「『劇団で名をあげてきた古田新太かなんか知らんけどテレビはちゃうぞ!』みたいな威圧とかはあったんですか?」
古田「でもそれでも、テレビに出てる俳優さんとかいるじゃないですか。唐沢さんとか柳葉さんとかが、現場に行くとみんな(舞台に出てる自分を)観ててくれてたから『うわあ、きたきたー!(喜)』って言って、たかが犯人の役でも(身体ぽんぽん叩きながら)『うわあ、古田きたー!』って『やっちゃえ!やっちゃえ〜!』て言ってくれて。ま、やっちゃったらカットされるんですけど。」
小杉「(笑)。でも気持ちが嬉しいですよね。」


小杉「古田さんが仕事を受ける基準ってあるんですか? 脚本とか演出とか。」
古田「そうですね。だいたい脚本と監督で。でも基本断らない。スケジュール開いてたら受ける。」
吉田「監督を見るってことは、いままでの経験の中で『ナニこの監督?』って思ったことがあるっていう…」
古田「ありますね。」
吉田「どんな監督ですか?」
古田「人の気持ちが分からない監督。」
小杉「そんな基本的なところがわからない人もいるんですか?」
古田「いますねえ。冷たーい湖で浮かんでなきゃならない役とかあるじゃないですか。死体の役とか。土に埋められるとか。で、死んでるから動いちゃダメでしょ? でも(顔に)砂パッてかけられたら(目がしばしばって)なるじゃないですか。なんとか我慢しようと思っても、『もう1テイクお願いします。カメラ位置変えます』って言ってるときに(口の中に入った土を)プップッて吐き出してたら『あー、まだ動かないで!つながりがありますからー!』て。」
小杉「影響を受けた役者さんとかは?」
古田「いますね。東京で仕事し始めた頃に、日生劇場という大きな舞台がありまして、そこに初めて出たときに大竹しのぶさんと白石加世子さんのお二人と一緒だったんですよ。そんときまで結構図にのってまして、『大阪に敵おらん!』みたいな。『俺は宇宙で一番上手い!』て。」
吉田「そこまでいっとったんですか。」
古田「はい。『宇宙の俳優の中で一番上手い』って。」
小杉「(笑)。火星に(俳優が)おるんやとしたら…」
古田「『負ける気がせえへん!』て。で、東京で舞台出たときに“天才”と“バケモノ”がいたわけですよ。大竹しのぶさん(=天才)と白石加世子さん(=バケモノ)が。本当にホントウに人間って“井の中の蛙”を感じる時があるんですね。舞台に立って、(左手に)大竹しのぶさんがいて、(右手に)白石加世子さんがいたら、誰も(真ん中にいる)僕を観ていなかった! お客さんの目が。僕が喋っているのに!」
小杉「喋ってるのに?!」
吉田「台詞あるときぐらい見るもんじゃないんですか?」
古田「チラッと見る。『あちゃー!』と思って、『これは俺は天才ではない!』」
吉田「宇宙一なんて…」
古田「とんでもない! 羽曳野(大阪のいち地方)でイチバン!」
吉田「(笑)。まだそこでも一番になりたいんですか。」
小杉「大阪でもだいぶ縮まったやないですか(苦笑)。」


<<9月28日(土)放送(二週目)>>


小杉「逆に好きだなって脚本家や演出家さんは誰ですか?」
古田宮藤官九郎くんとは仲いいですね。面白いし、台本で笑っちゃいますからね。」


ナレーション「クドカン作品の常連*5古田新太が語る宮藤官九郎脚本の魅力とは!?」
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古田「連ドラとかやってると、ほんとに、ジャンプの発売日を待つような」
小杉「(爆笑)」吉田「へえええええ!」
古田「『来週悟空どうなるんだろう?!』」
吉田「それは宮藤さんが書く脚本が面白いから好き、、、なんですか?」
古田「でも、面白いとやりにくい。面白くないと『よっしゃ、絶対面白くしたろ!』って思うんですけど、逆に。面白いと『こりゃあ責任重大や!』ってなるんですね。読んで面白いものを演って客が笑わなかったら“俺のせい”じゃないですか? それはすごくプレッシャー。」


(中略)


小杉「いま、目をつけてる若手の俳優さんとかは?」
古田「いっぱいいますよ。若手はみんな元気で、男の子も女の子も。でも、やっぱいまは朝ドラで一緒にやってた能年ちゃんとか面白いですよね。」
小杉あまちゃんの! めっちゃ若いですよね。」
古田「二十歳です。こないだ二十歳になった。普通、新人の女優さんって『カワイイ』とか『キレイ』という評価で出てくるじゃないですか。なかなか舞台屋みたいに芝居のトレーニングをしてないから、途中でアドリブとか入っちゃうと止めちゃうんですね。台本に書いてないことをされると『すいません』ってなっちゃうんだけど、(能年ちゃんは)乗っかってくるの。」
小杉「ええー!? 二十歳で?」
古田「二十歳で。僕が余計なことを言うじゃないですか。それにちゃんと乗っかってくるんですね。」
吉田「余計なことっていうのは芝居上必要なことなんですか? それとも…」
古田「監督から『ここで余計なことをしてください』という指示があるんです。」
吉田「えっ? むずかしい・・・。」
古田「『芝居の流れで余計なことをしてください』っていうような指示があって、僕は余計なことをする。で、普通はとまどったり止まったりしちゃうんですけど、それにちゃんと乗っかってくるんです。続けてくるんです、芝居を。そうなるとしばらくカットがかからない。」
吉田「ていうことは能年ちゃんのアドリブ『じぇじぇじぇ』もあるわけですか?」
古田「あります。だから、ドラマでそんなことあまりないんですけど、監督陣が結構そういう『現場のドライヴ感でやってみよう!』ってところがあって、若手には言わないで、先輩俳優とか先輩女優さん…薬師丸さんとかに『あそこ、引っ張っちゃっていいですよ』って。で、若手の女優さんがパッて行ったら『ちょっと待って!』て(※おそらく映画のヒロインオーディションで候補者が次々と『母ちゃん、親孝行できなくてごめんなさい』の台詞を言うシーンのこと。たぶん台本には台詞を言い終えたら席に戻り、次の人がまた台詞を言うことになってるんだろうが、そこをアドリブで呼び止めてどう切り返すか反応をうかがってる)。」
小杉「ほんまは待たんでええのに、そんなシーンないのに。」
古田「そんなシーンないのに、急に『ちょっと待って、いまどういう気持ちでそういう芝居してた?』。若手は(開いた口をわなわな奮わせながら)『はあああああ…』ですよ。『いまどういう気持ちで言ったの? 言ってみて?』って。『(若手)悲しい気持ち…』『(薬師丸)全然伝わらない!』っていうのを(カメラで)回してるんです、ずっと。(言われた若手は)ガチで緊張してる。」
吉田「それは(オンエアで)流れるんですか?」
古田「流れます。長回しも多かった。朝ドラって15分じゃない? 15分をワンカットで撮る。」
小杉「えっ!? 何ページ分なんですか、それ?」
古田「ええっと・・・12,3ページ。薬師丸さんとキョンキョンと二人のシーンで能年ちゃんもいて、そこでのやりとり。カメラは6台ぐらい入ってマルチで撮ってるんでカットは割るんですけど、芝居は1回で全部。始まったら終わるまで。で、そこのシーンのラストに僕が出てくるんですよ。」
吉田「うわあ、ラストいややなあ!」
古田「それでみんなが(俺に気づいて)『あ!』てなるシーンで、俺が出てきて『次回につづく』なんですけど、僕は(店の)入口に15分間待ってるんですよ。スタンバイで。』
ブラマヨ「(笑)」
古田「うわーっと芝居が続いてる中、10分過ぎた辺りから段々『ミスれ〜!ミスれ〜〜〜!』って」
吉田「緊張感すごいから。」
古田「『俺、これでガラッ!コーンッ!て蹴つまずいたら終わりや〜』と思って。」
小杉「誰か1回ミスっててくれたら2回目はありやと。」
古田「はい。」
吉田「どこで(芝居の)スイッチ入るんですか?」
古田「もう(扉を開けて中に)入ったらですよ。(扉をガラガラッと開けるジェスチャーをしながら)ここでするん!(と1回開け損ねてからの)ガラガラ!ってなったらもうダメじゃないですか。ガラガラッ!(と一発で決めて蹴躓くことなく店内に踏み入り)『よっしゃ入ったああ!』ですよ。」
ブラマヨ「(爆笑)」


ナレーション「そんな百戦錬磨の古田を襲った舞台上でのハプニングとは? いまだから語れる舞台の裏話を激白!」


小杉「続いてはこちらです。『忘れられない舞台とは?』」
古田「忘れられない・・・。『西遊記*6ですね。大阪の小劇場でやってたんですけど、出トチリしましてね。」
吉田「出るべきタイミングで出て来なかったんですか。」
古田「はい。実は、悟空の分身が1匹逃げて、そいつが三蔵法師に化けて悪い事をしていたみたいなストーリーだったんですよ。で、種明かしとなる悟空の分身になるシーンの前が終わって、袖で、三蔵法師の格好から着替えるために全部脱いでたんです。で、後輩が悟空の衣装を全部持ってくるはずだったんで、俺は(座りながら)ずっとタバコを吸ってて『おかしいな。なんで持ってこないんだよ。間に合わないよこれ〜』て思ってて袖から舞台を見ると、(渡辺)いっけいさんが(ポーズを決めながら)金斗雲に乗ってるわけですよ。『こんなシーンあったかなあ・・・違う! 俺が出て行って止めんねや! 『そこまでだ!』って言って』。でも僕が出て行かないからいっけいさん、いつまでも金斗雲に乗ってるんですよ。」
小杉「(爆笑)」吉田「めちゃめちゃ進んでますやん!」
古田「で、そのころテープで音出ししてるんですよ。飛行音が『きぃーーーーーー』ていうのがあるんですけど、もうなくなってるんですよ。」
ブラマヨ「(爆笑)」
古田「無音の中、苦しそうな顔をして。」
小杉「(笑)。ほんまは三蔵法師の格好して『そこまでだ!』て止めに入らなならんのに、脱いでしもたから。」
古田「そうです。それで『うわぁ!』てなって慌てて袈裟だけひっかけて出てったんです。」
小杉「(笑)。裸に?」
古田「裸に袈裟だけ引っかけて。」
小杉「なんてシュールな舞台。」
吉田「さっきまでとは全然違いますよね。」
古田「それをうちの劇団員で出ていなかったヤツが観に来てて、橋本じゅんってやつなんですけど、無音の中で飛んでるいっけいさんを見て『ウチの座長、シュールなシーンを作るようになったなあ』って。」
吉田「いっけいさんはなんて言ったんですか?」
古田「『ふざけんなあああ!(怒)』てなりましたね。それで、座長も作家も怒りまして、『次の芝居ではお前に一本もタバコを吸わせない』って言って、『悪役のボスとヒーローと両方、一人二役でやれ』って。」
小杉ハケる隙がないぐらいに。」
古田ハケる隙がないぐらいのお芝居を作ったんですよ。『髑髏城の七人』*7ていう。ものすごい評判良くてそれで東京でバーンと火が着いたんですけど、実はあれ罰ゲームなんです。」
小杉「(笑)。何がきっかけになるかわからんなあ。」
古田「一昨年、小栗旬がやってましたその役。俺の罰ゲームの役を。」
吉田「うわあ、それぐらい名作・・・。他には?」
古田「舞台は出ると引っ込めないじゃないですか。2時間3時間。やっぱ“下(しも)”がね。」
吉田便意が。」
古田「毎日お酒飲んじゃうからゆる〜い訳ですよ。それ、野田(秀樹)さんの芝居だったんですけど、また、衣装がひびのこづえさんの真っ白な衣装で、堤真一くんと深津絵里ちゃんがヒーローとヒロインで、僕はそれの恋を取り持つ役で、堤真一が正面切って格好良く台詞を言ってる後ろで、深っちゃんと僕は後ろ向きで座ってオブジェになってる。で、堤さんが(すーっと袖へハケていく様を人差し指で表現しながら)舞台をこう行ったときに二人で(舞台中央へと)出て行って芝居が始まるみたいな演出だったんですよ。で、座ってたんですけど、もう(便意が)ストップできなくなってきたんです。プルップルプルップルしてきて。しかも白いでしょ、衣装が? で、野田さんの芝居だから絶対その場にいて(舞台をはけてく堤真一と)二人で入れ替わらなきゃいけないんですけど『もうムリや!』と思って、(ゆっくり立ち上がって袖の方にゆっくり歩いてくジェスチャーをつけながら)とりあえずスローモーションで、(芝居の一部であるかのような)なんかそんな雰囲気があるようにスローモーションで。そしたら、深っちゃんが座りながら『(小声で)どこへ行くんですかー?』って。」
ブラマヨ「(爆笑)」
古田「『どこ行くんですかー?』『(小声で)うんこ!』って。でも堤さんの長台詞もそんなに時間ないんで、袖入ったらブワーッってダッシュして楽屋番の人に台本渡して、『(台本の)ここになったらなんとしてでもノックしてくれー!』って、(トイレにしゃがみ)ぐわーっとやって。『古田さん!時間です!』ってぐわーっと履いて、またスローモーションで戻ったという。」
吉田「(爆笑)」
小杉「スローモーションで出たからね。」
古田「つながりがね。」
吉田「勝手に自分で決めたルールですよ!(笑)」


(中略)


小杉「芝居をやる上でのポリシーは?」
古田「『できない』って言わない。」
吉田「やってみる?」
古田「そうですね。『やってみましょかー』って。」
吉田「でももう立場的に楽なの選ぼうと思えば選べますやんか。」
古田「まあ、そうなんですけどね。役を選べるぐらいの歳にはなってきたんですけど、なるべくならやらされてやる方が楽しいなと思ってたんです。普通にサラリーマンの役とかお父さんの役とかもやるけど、とんでもない注文がきた方がおもろいなっていう。いままでやってきた役も“ゾウ*8”だったり“カワウソ*9”だったり、そう言う方がおもろいなと。自分で考えてたらそういう役はできないなあって思ってて。」
吉田「『夢を叶えるゾウ』ですよね。押し入れにあるときポーンと出てきてどうしようもない若手の味方になるんですよね? でも“ゾウ”じゃないですか。役作りなんかやりようあるんですか?」
夢をかなえるゾウ DVD-BOX 女の幸せ編
古田「とりあえずちょっとモグモグしてみるとかね。」
小杉「なにか始めてみる。」
古田「そうですね。」
吉田「例えば動物図鑑でゾウ見たりってことは…」
古田「ありますあります。」
吉田「『アニマルプラネット』でゾウ見たり。」
古田「そうそう。イメージがあるじゃないですか? 特に最近は小説や漫画の原作が多いでしょ? そうなると漫画の、みんなが想像してるキャラクターを潰したくないなとか。」
吉田「自分なりのゾウを仕上げて、それ発表するときすごい照れると思うんですけど。」
古田「だからあんまりお家で作っていかないです。現場には台詞をフラットに覚えていって、そこで相手役とのコミュニケーションで芝居を作る。」
小杉「でも、ガッチリ作ってくる人もいるじゃないですか。」
古田「いますいます。大っ嫌いです!」
小杉「(爆笑)」吉田「へえーー!」
小杉「それなんでなんですか?」
古田「だって『まだ俺が何するかわかってないだろ、お前?』て思っちゃうんです。」
吉田「こっちのトーン次第で『ばかやろう!』のトーンも変わってくるだろって…」
小杉「『なに勝手に決めてきてんねん』ていう…」
古田「そう。だから自分のクセを作ってきたりとか言い回しを作ってきたりする人がいるんですけど、絶対邪魔します!」
小杉「(爆笑)」
吉田「ええー?! なんとなく決め台詞っぽいのがあった方がいいかなって思って持ってくる人もいるでしょ?」
古田「いますいます。視線とか、(左斜め下に顔と視線を向けながら)こうやって喋りたいなって人いるじゃないですか。(逸らした視線を逃すまじとわざと)そこに入ったり。」
小杉「(爆笑)」吉田「なんで〜〜?(苦笑)」


ナレーション「いまや人気役者となった古田。そんな彼がいまでも舞台に立ち続ける訳とは?」


吉田「やっぱモテるって時が一番楽しいですか?」
古田「モテるっていうか、お二人もそうだと思うんですけど、お客さんがパアーンて湧いてパチパチパチって(拍手で舞台から)送られていくときの満足感ってあるじゃないですか? 『よっしゃ、決まった!』ていう。お芝居だと、カッコイイシーンとか面白いシーンとかで、お客さんをコントロールできた時が一番充実感がある。なんでもないしょうもないときに(余計なジェスチャーつけて)お客さんがクスクスって笑ったときに『よし!』とか思ったりする。カーテンコールのときにお客さんがニコニコしてたり泣きながら(拍手)してるのを見たらやっぱ『あーよかった』て思う。それが映画とかドラマの時にはないんで…」
吉田「だからやってはるんですか、いまでも?」
古田「そうですね。あとはやっぱ役者どうしのやりとり・・・それは今度お客さん不在になるんですね。例えば、吉田さんとこうやって喋ってるときとか、にらみ合って二人で去っていくときとかのこの瞬間がめっちゃくちゃ気持ちよかったりするんですよ。」
小杉「そんときはここだけの世界…」
古田「そうなんです。そのあと終わって『あれちょっと俺たち気持ち良かったよなあ』て言って、でもそれは見てる方はいつもとそんなに変わらないはずです。あと、立ち回りしてて刀抜いてにらみ合ってるときに昨日までと違う感覚とかあるんですよ。』
ブラマヨ「ええーーー?!」
古田「互いにかかりに行って二人の息がものすごいバッチリ合って、(刀を)ガチーンて(つばぜり合いしながら)にらみ合いしてるときに、(舞台上では振りだけで)ほんとに当てたりしてないんだけど、ガーンってはじかれたような感覚がする時があって、(にらみ合いながら)二人で『俺らいま最高やな!』みたいな。」
小杉「(爆笑)」吉田「(驚愕)」

ちなみにこの日、古田さんは、野田秀樹美輪明宏を題材に書いた舞台、NODA・MAP第18回公演『MIWA』の番宣で来てました。上演はもう終わってしまったのですが、1月11日夜9時よりWOWOWライブにて放送されるのでお楽しみに(公式ページ)。しかし渡辺いっけいさんとこんな深い関係だったとは(笑)。共演シーンを見る目が変わりそうです。



今回文字起こしして改めて思ったのは、経歴等に関する情報をブラマヨの二人は事前にある程度覚えてきてるんだよね。だから人名や固有名詞、話しに出てきてる人物とゲストとの関係性についてコトバ足らずになってる部分があると、スタジオに来てるお客さんにもわかるように情報を細かに捕捉し、適度にまとめて話の体裁を要所要所で整えてくる。それを二人共にできるっていうのは素晴らしいなと思った次第。



*1:'76年旗揚げ。野田秀樹主宰。田山涼成段田安則等を輩出。

*2:'81年旗揚げ。鴻上尚史主宰。筧利夫勝村政信等を輩出。

*3:ニッポン放送木曜深夜の『古田新太オールナイトニッポン('91〜'92)』。

*4:明石家さんまやダウンダウンが歴代MCを務めた大阪の人気ラジオ番組『MBSヤングタウン』。

*5:ゼブラーマン』『あまちゃん』『タイガー&ドラゴン』『木更津キャッツアイ』『池袋ウエストゲートパーク』等

*6:'89年公演『仮名絵本西遊記』作・中島かずき、演出・いのうえひでのり

*7:'90年公演『いのうえ歌舞伎 巻之四 髑髏城の七人』 作・演出は『西遊記』と同じ

*8:映画『夢をかなえるゾウ』

*9:実写版『伝染るんです。