「エンディング・ノート」「監督失格」「スイッチを押すとき」「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」「緑子/MIDORI-KO」等いろいろ観た

映画1000円デイなのをいいことに新宿・渋谷と4本はしごして「エンディング・ノート」「極道めし」「緑子(2回目)」「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う+プロジェクトDENGEKI2作品(「純情NO.1」「静かな家」」)を観た 。こないだも池袋(蛍火の杜)→渋谷(家族X、緑子)で3本とか、恵比寿(マイブリッジの糸)→六本木(監督失格)→新宿(スイッチを押すとき、ピラニア3D)で4本とか最近こんなハードスケジュールばっかりで、GoogleMAPで所要時間調べつつ電車の構内図とにらめっこ。これが以外と大変なのでそろそろどこの映画館に行くにはどの路線の何両目に乗って何番出口から出てどういう風に行けば最短距離で行けるのかきちんと記録して残さんとなあ。とりあえず新宿バルト9からヒューマントラストシネマ渋谷に行くにはC1出口→副都心線→改札入って階段降りて左手が渋谷行き→渋谷に着いたら近くの階段を昇る→13番出口を目指す。六本木から新宿武蔵野館大江戸線ホーム一番奥(8両目か2・3両目)乗車→新宿に着いたらひたすら上を目指し、改札出たらエスカレータで地上へ→ルミネ1・新宿駅南口・ルミネ2をぐるっと回って中央東口へ。シネリーブル池袋はJR池袋駅→南改札を出て右→ルミネ池袋のエレベータ→8F→降りて左(※南改札を出ないと迷って死ぬ)。


エンディング・ノート」(@新宿ピカデリー)は、仕事人間のサラリーマンが末期がんで死ぬときにすら発揮する“段取り好き”は異常(笑)ってことで、うちの父親も末期がんになったとき自分で段取り決めて死んでいったのでいろいろ懐かしかったです。笑いの絶えない映画で、予告から受ける印象通りハートウォーミングなエンターテイメントに仕上がっており、余裕をもって死ねるということがどれだけありがたいことかっていうのを噛みしめるためにも一度観に行かれることをオススメします。余命が宣告されたとき、当人にその告知をするのかしないのかの選択は本当に本当に悩むので、できれば親子・夫婦で観に行って自分の時はどうしたいのか/どうされたいのかということを、いい機会なので話し合っておいてください(うちは余命1ヶ月と言われ、さすがに1ヶ月とは言えず3ヶ月と嘘ついたのに、のんびり3ヶ月後の計画練ってる父親を見かねた母親がせっついたらバレて「そんな大事なこと嘘つかれたら段取り通りにできないじゃないか!」ってめっちゃ怒られたので、監督家族の選択にはちょっとひやひやしました。汗)。


逆に、身近な人に突然死なれるとどんなにつらいかってことを噛みしめたい人は「監督失格」(@TOHOシネマズ六本木ヒルズ)を観に行って是非打ちのめされてください。・・・といっても私自身は結構冷めた目で観ちゃったんですけどね。由美香母子をはじめ平野監督の回りにいる肝の据わった女性陣との関係に平野さんが“甘え”を通り越し“ナルシスティックに浸ってる”ように見えてなんかイラッときちゃった。ただ、弟子2号カリヤ(=少女単体・苅谷文)出演にかなりテンション上がったので、これで一区切りついたなら、カリヤが自転車旅行に出た「由美香2005」をなんとか上映してもらいたいです*1


さほど期待してなかった「スイッチを押すとき」(@新宿武蔵野館)は観に行って良かったです。山田悠介原作ということもあり「リアル鬼ごっこ」的生き残りゲームかと思いきや中盤以降がらりと性質を変え、若者の短い青春を描いた静かに泣ける作品に仕上がっててビックリ。映画に出てる色白おかっぱ美少女が菅野莉央だということにクレジット見るまで全く気がつかなかった(汗)。


姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」(@オーディトリウム渋谷)は、訳ありな姉弟の生い立ちが徐々に明らかになってゆくにつれ、禍々しい空気に締め付けられどこにも逃げ場なく静かに追い詰められてゆく感じの映画。世界から取り残されてしまった二人の置かれてる状況があまりに悲しいので、「ホトホトさま」で“あいつ”の影に怯える姉を演じた長宗我部陽子が、同時上映されたコメディ「純情NO.1」で、男性を追い回す主人公を演じるのを見たときに、打ち込めるものがあって人生謳歌してる主人公の姿に別の作品にもかかわらず「ああ、良かったね」とホッと胸をなでおろしたぐらい。


緑子/MIDORI-KO」(@渋谷アップリンクX)は既に2回目なんだけど、裏設定を知って見返すと更に面白いというスルメ映画化してるので、観に行かれた方は是非パンフも買って「え?!あのキャラクターってそういう意味だったの!?」「え?!この映画ってそういう話だったの!?」て驚いたらリピーター割引もしてますんでもう1回観てみてください。「よく見たら確かに!」「あの場面はそういう意味だったのか!」と楽しめること請け合いです。黒坂さんが以前手がけたDIR EN GREYのPV「Agitated Screams of Maggots」ほどグロくはない生命賛歌みたいな作品に仕上がってるので、グロいのが苦手な女性陣も見やすいのではないかと思います(逆に18禁的グロさを期待してゆくとそこまで破壊的ではないのでちょっと物足りないかも)。黒坂圭太監督が意外にも“天然萌えキャラ”なので毎回トークも面白いです。ちなみに昔の作品もようやくDVD化され劇場で販売中ですし、1階ギャラリーでは絵コンテなども展示されてるので行かれた方は是非覗いてみてください(そう言いながら私はギャラリーのことすっかり忘れてたので上映期間中にまた行かねば・・・)。

ちなみにDirのPVに出てくるおじいちゃんと緑子に出てくるおじいちゃんは同じ人で黒坂監督のお祖父さんがモデルだそうです(実のじいちゃんに何さらしとんねんって話ですけど、お祖父ちゃんのことはダイスキなんだそうです。笑)。トークショーで「トイレにいるロボットはなんなんですか? 緑子奪還のために科学者たちが送り込んだロボットですか?」との問いに「あれは“トイレの神様”です」「え? トイレの神様?」「歌であったじゃないですか、トイレの神様って。アレです」って言われた時はずっこけそうになりました(笑)。子供の時に初めて買ってもらったロボットのおもちゃをモデルに描いてるそうです。


*1:2005年の自転車旅行ブログがまだ読めるので探してみてね。林由美香が亡くなった直後に撮られているということもあるけど、この旅の中で、着ぐるみ着て全国を旅してる旅行者をカリヤがナンパしテントの中であれやこれやしたことをブログに書いたら、後日その人物が大手新聞に紹介され、カリヤ自体がNNNドキュメントの件で一部のネット住民に動向を見守られる対象だっただけに、あっという間に人物特定されネットで大盛り上がりみたいなこともあって楽しみにしてたんだけど・・・。