『緑子/MIDORI-KO』まもなく公開(9/24〜12/23まで)

『緑子/MIDORI-KO』 9/24(土)〜12/23(金)まで


【監督・脚本・アニメーション制作】黒坂圭太【音楽】坂本弘道
【声の出演】涼木さやか/ゆうき梨菜/チカパン/三島美和子/あまね飛鳥/木村ふみひで/河合博行/山本満太
55min/2010年
□上映館:渋谷アップリンクX


【STORY】再開発が進む商店街の廃墟内の秘密研究所で、5人の科学者たちが、来るべき食料危機に備えて野菜と肉を兼ねた“夢の食物”「MIDORI-KO」を誕生させた。ところが、喰われることを拒否したMIDORI-KOは研究所を脱走、どこかへ飛び去ってしまった。血まなこになって捜しまわる科学者たち。そして同じ町内の大学農学部研究生のミドリがMIDORI-KOを飼育していることを突き止める。密かに奪いかえそうとする科学者たち。食欲旺盛なアパートの住人たちも隙あらばMIDORI-KOを喰おうと狙っている。MIDORI-KOをめぐって科学者たちとミドリ、アパートの住人たちによる食欲むき出しの果てしない争奪戦が始まった……。

13年の歳月をかけ色鉛筆で一人こつこつと書き上げた黒坂圭太の大作がいよいよ公開です。クライマックスのカオスと高揚感がすさまじいらしく、恵比須映像祭でプレミア上映されたときは、何故か観ると「元気になる」(笑)という謎の感想がいっぱい上がってた本作。得意のメタモルフォーゼでどんな映像世界が展開されるのか楽しみです。リピーター割引(1000円)もあるので気に入った方は二度三度とどうぞ。ちなみに座席数の少ないアップリンクX(40席)での上映なので、トークショーのある回などに時間ギリギリに行かれる方はお気をつけて(公開に先駆けUPLINK FACTORYで行われた黒坂NIGHT vol.2では「緑子」の上映はなかったのに30分前で既に整理券60番台でした)。ちなみにDIR EN GREYのプロモーションビデオのために作った映像が18禁扱いにされテレビ放映時にモザイクかけられるなど映像がグロいことでも有名な黒坂作品ですが(笑)、これでも当人は幼少時にディズニー映画を観て夜中にうなされたぐらい繊細な人であり(顔のついた樹木が踊りまくる映像が怖かったそうです)、MTVジャパンのステーションID『パパが飛んだ朝』で海外でも有名になったときに唯一海外から仕事のオファーを出して来たのがディズニーだった…なんて冗談みたいなホントの話を黒坂NIGHTでしてました。ま、実現はしなかったようですがいったいディズニーは何を作らせるつもりだったのか謎が残ります(笑)。


予告編


19:00の回上映後に黒坂監督とゲストトークまたは特別上映があります。日程は以下の通り。

9/24 トーク出演:氷川竜介(アニメ評論家)
9/25 トーク出演:赤塚若樹
9/26 トーク出演:昼間行雄(映像作家)
9/27 特別上映:『変形作品第1番』('84)
9/28 特別上映:『変形作品2番』('84)
9/29 特別上映:『箱の時代』('92)
9/30 トーク出演:古屋兎丸(漫画家)
10/1 トーク出演:水江未来(アニメーション作家)+土居伸彰(アニメーション評論)
10/2 トーク出演:丹下紘希(映像ディレクター)
10/3 トーク出演:遠藤彰子(画家)
10/4 特別上映:『海の唄』('88)
10/5 特別上映:『変形作品第3番<ミックスジュース>』('85)
10/6 特別上映:『変形作品第5番<レンブラントの主題による変形解体と再構成>』('86)
10/7 トーク出演:水由章(「緑子/MIDORI-KO」プロデューサー)


また9/24(土)〜10/7(金) までの期間は、連日14:45より同じアップリンクXにて過去短編作品が1コイン上映されます。併せてどうぞ。

『緑子/MIDORI-KO』公開記念 黒坂圭太傑作短篇アニメーション三作品上映
【上映日程】
9/24・27・30、10/3・6『みみず物語』('89)+『春子の冒険』('90)(30分)
9/25・28、10/1・4・7『個人都市』('91)+『みみず物語』(38分)
9/26・29、10/2・5『春子の冒険』+『個人都市』(38分)

トークショーレポ】