イルカ漁隠し撮り映画『ザ・コーヴ』、抗議活動により東京での上映中止が決定

既にご存じの通り、6/26(土)より公開予定だったドキュメンタリー映画ザ・コーヴ』上映中止が各劇場公式サイトにて発表され、WEBニュースにも多数取り上げられました。記録の意味も込めて書き留めておきます。

映画「ザ・コーヴ」上映中止(2010.6.4付 6:00配信 スポーツ報知)


和歌山のイルカ漁を隠し撮りし、批判的に描いた米映画「ザ・コーヴ」を配給する映画会社「アンプラグド」が3日、今月26日から予定していた東京・シアターN渋谷での上映を中止すると発表した。 同社によると、同作品が米アカデミー賞を受賞して以来、活動団体が「反日映画だ」として同社や同社の加藤武史代表の自宅前で街宣活動を行っていたが、度重なる抗議電話、街宣活動の予告が劇場にも及んだことから中止を決定した。同劇場のほか全国18館でも上映を予定している。加藤代表は「慎重に協議をしつつ、上映を続行できるように努力したい」としている。

映画「ザ・コーヴ」東京での上映すべて中止に(2010.6.4付 20:28配信 スポーツ報知)


日本のイルカ漁を批判した米映画「ザ・コーヴ」について、東京都内の「シネマート六本木」と大阪市内の「シネマート心斎橋」の映画館2館が4日、予定していた上映を取りやめた。既に東京・渋谷の1館が中止を決めており、これで東京での上映予定はすべて中止となった。 関係者によると、同作品の上映中止を求める抗議や街宣活動があり、新たに中止を決めた2館を運営するエスピーオーは「劇場以外を含めて、迷惑をかける可能性が高くなったため」と説明している。映画は今月26日、東京の2館を皮切りに全国で順次公開される予定だった。上映中止を受けて、主演のリック・オバリー氏は「一部の過激な人たちが本作を見る権利を人々から奪うことは、民主主義を脅かす行為だ」とのコメントを発表。日本での配給会社アンプラグドは「引き続き上映を目指したい」としている。


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これまでに出てる批評・感想の類、予告のイメージからして、まっとうな社会派ドキュメンタリーというより、トンデモ系・世界の奇祭・ヤコペッティな色合いの非常に濃い作品に見受けられる『ザ・コーヴ』が、エログロホラーが大好きで著名人を呼んでのトークイベントもたくさん行われるシアターN渋谷以外で上映されちゃうというのは、かえって“まっとうな社会派ドキュメンタリー”のお墨付きを与えちゃうようで非常にまずい気がするんですけど、そっちも全部潰す気まんまんだから別にいいのか。


予告編


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