ユーロスーペースが今年2月にデジタル映写機(2Kデジタル)を2台購入

今更の話でゴメンね。だってついさっき↓この記事読んで知ったんだもん。

 これは最近の情報ですが、経済産業省中小企業庁を通じて面白いことをやっています。デジタルのプロジェクターが入った映画館はシネコンに多かったのですが、シネコンではない映画館、それも商店街にあるようなミニシアターがデジタルのプロジェクターを入れるのなら、その費用の4分の3を経済産業省が負担する」というものです。ただ、これには条件があって、商店街活性化のために、映画館のデジタル化をやらないといけないということです。


 普通に導入しようとすると1台あたり1500万円ほどかかるのですが、ユーロスペースがその審査に合格して2台ほど入れました。その代わり、今ユーロスペースではすごくローカルな映画祭をやっているのですが、1年に何回かそういう商店街のためのイベントをやらないといけないということです。


もはや映画宣伝に“王道”はない――『東のエデン』に学ぶ、単館上映ビジネス(後編)

なんと! あの映画祭はそういうことだったのか! 
百軒店・シネマ・ウィーク | ユーロスペース('10/3/20土〜3/26金まで)


↓こちらの記事によれば、ラインナップにある『いのちの食べかた』『HOME空から見た地球』の2本は実際に2Kデジタルで上映された模様。

また、今年ユーロスペースに導入された画質劣化がない安定した高画質・高音質のデジタル上映システム「2Kデジタル上映」を用いて、映画『いのちの食べかた』『HOME空から見た地球』の2本のドキュメンタリーが上映予定。


ユーロスペースと百軒店商店街による地域密着型上映会、藤原新也トークショーも

ユーロスペースが導入した「2Kデジタル」っていうのは2K(2048×1080)の解像度をスクリーンに再現できるシロモノだそうで、簡単に言えば新宿バルト9で使ってるのと同じらしいです。だから「2Kデジタルってどんなクオリティ?」って人はとりあえずバルト9で体感してみてください(なにそのなげやりな説明>だってようわからんもん。・・・え? ブルーレイやデジタル放送の解像度が1920×1080なの?(DVDは720×480) つまり2Kデジタルっていうのは“ブルーレイと同じぐらいの画質”で再現できるってことですね。ちなみにフルハイビジョンは4K、NHKが開発したスーパーハイビジョンは8Kだとか。詳しい説明はこちらを参照されたし)。


しかも導入に踏み切ったのはユーロスペースだけじゃないという話。

映画館をにぎわいの拠点に 渋谷・百軒店(@東京新聞)


20日から26日まで、東京・渋谷の老舗ミニシアター「ユーロスペース」が、地元百軒店の商店街の協力を得て、地域おこしイベント「百軒店・シネマ・ウィーク」を開く。映画館のにぎわいは地域振興につながる−という論法で、開催経費やデジタル映写機の導入などに国の補助金を活用した試み。その中身とは −。


(中略)


きっかけは、二〇〇八年から昨年にかけて開かれた「映画産業ビジネスモデル研究会」。シネコンを持つ大手映画会社やテレビ局の役員などが顔をそろえた会議の席で、映画館のデジタル化とともに、商店街の一角にあるような規模の小さな映画館が減少していることが話題に上った。「郊外型のシネコンばかりでは、運転できない若者や高齢者が映画から離れてしまう」など、具体的に将来を危ぶむ声もあった。


シネコンに押された街中の映画館の経営が立ちゆかなくなれば、商店街全体の地盤沈下にもつながりかねない。そこで、補助金をもとに映画以外のコンテンツも上映可能になるデジタル化を進め、併せて商店街で消費を誘発するイベント展開や新事業の開始を促すことにしたのだという。


実施に当たって、経済産業省は昨年夏、地域の映画活動をサポートする社団法人「コミュニティシネマセンター」の協力を仰ぎ、全国で映画館と商店街関係者を対象に同事業の説明会を開催し、補助金の申請を受け付けた。その結果、五十一件の応募があり、うち三十四件の事業が対象とされた。「百軒店・シネマ・ウィーク」もそのうちの一件。他の例は▼地元商店街を紹介するコマーシャル・フィルムを制作して上映する(名古屋・シネマスコーレ)▼劇場で防犯セミナーを開催し防犯DVDを上映(浜松・シネマイーラ)▼空き店舗を活用した託児所を設置する(金沢・シネモンド)▼パブリックビューイング実施(札幌・ゲオディノス)−などだ。

三十四件が審査を通ったようですが、助成金が出ても残る費用がまかなえず断念したところもあるようです。


ユーロスペースより渋谷シアターTSUTAYAこそ導入すべきなんじゃないの?」って気もしないでもないですが、今後のラインナップに注目しつつ週末あたりお金をおとしに行ってきましょうかね(いくら助成金がもらえるっていってもかなりの出費だったはず・・・)。


渋谷ユーロスペース公式サイト
■現在上映中:
  4/16まで 桃色のジャンヌ・ダルク
  4/16まで 特集上映 マノエル・ド・オリヴェイラ 102歳
  3/27-終了日未定 掌の小説
  4/3-終了日未定 カケラ

■今後のラインナップ:
  4/17-終了日未定 クロッシング
  4/17-5/7 ゲルマンvsカネフスキー
  5/1-終了日未定 川の底からこんにちは
  5/8-5/14 特集上映 石井裕也と歩こう 
  6月- ケンタとジュンとカヨちゃんの国
  夏- セロ弾きのゴーシュ(ニュープリント)