CX『ボクらの時代』トーク、松下由樹×谷原章介×観月ありさ

今週のゲストは、フジの人気シリーズ『ナースのお仕事』のスタッフ・キャストによって制作された映画『BABY BABY BABY!』の公開を控えるお三方がゲスト。数多くの連ドラに出演してきた3人が、連続ドラマならではの魅力や、デビューしたてで訳も分からないまま現場に放り込まれたときの戸惑いについていろいろと興味深いトークを繰り広げていたので、HDDから消す前に書き残しておきます。

ナレーション:2004年以降4年半連続して連ドラに出演した記録を持つ谷原さん。18年もの間、連ドラでその顔を見ないことはないほどの活躍を続ける松下さん。数多くの連ドラに出演。そのほとんどで主役を演じている観月さん。連ドラという世界で活躍を続ける3人だからこそわかる連ドラの醍醐味と魅力とは・・・。


松下「連続ドラマって、回を重ねていく毎に待ち遠しい感じっていうんですかね。次が見たくなるっていう作り方をしてたりっていうのは、連続ドラマの醍醐味だと思うんですよね。」
谷原「ああ、映画とか舞台とはちがう…」
松下「とは全然違っていて。2時間ドラマとも違っていて。」
谷原「なるほど。」
観月「作っていながらどんどんどんどん変化してゆくじゃないですか。」
松下「そう。成長したりね、その中で。」
観月「脚本もどんどん変わってゆくし。」
谷原「先がわからないから、何が必要で何が不必要かわかんないですよね。」
観月「そうなんだよねえ。だからすごく自分を柔軟に持っていないと、急に次の日ちょっと違う感じのキャラクター性を要求されたりとかもするし。」
松下・谷原「うん。」
観月「映画とか2時間ドラマだと、最初から最後まで全部決まっていて、それをかっちり作って世に送り出す感じじゃないですか。だけど、ドラマはどんどん進化してゆく…」
松下「連続ドラマの場合は、スタートがあって《完》っていう文字がないわけですよね。《END》っていう文字が無い中でスタートしてゆくからこそ、演る方としてもすごく魅力的に私は感じているんですよね。」
谷原「でも確かに僕は連ドラって映画とか舞台とは違って、まあ、連続してゆくって特性がそうなのかもしれないんですけど、時代の空気感をすごく反映しているなと…」
観月「そうですそうです。」
松下「だからタイムリーに動いていきますよね。いろんな事柄が。」
谷原「そうなんですよね。」
松下「例えばヒロイン像にしてみても、そのときの時代がきちっと反映されていたりとか、背景も全部含めて。」
観月「時代性がすごく出ますよね。」
松下「出てしまうもの、とも言えるかもしれないですけど。」
谷原「僕なんか、昔お世話になった監督さんが『連ドラっていうのはね、「電気紙芝居」なんだよ』と。要は『高級なもんじゃないんだけど、安くて早くて旨いんだ』って。だから『映画みたいに、ひとつの、2時間の台本を練りに練って作り上げて、ワンシーンワンカットにすごく時間をかけて拘って作ることはできないけど、時間がないから。だけどその代わり、面白くて早くてそして次また見たくなるようなものを作る』っていうのが、僕は結構好きなんですよね。この言葉が。」


谷原「だけどこう、ありさちゃんもずっと主演が多いじゃないですか。」
観月「はい。」
松下ありさちゃんはもう何本目かだよね。」
観月「20作目…連続ドラマ20作目を…」
松下「主役20作目でしょ?」
観月「はい、去年迎えて。」
谷原・松下「すごい(拍手)」
観月「いや、でも自分でもね、デビューしたときとかはそんなに演るとは思わなかったんですよ。で、しかも、お芝居というものが自分に向いてるって思わなかったんですね。」
谷原「最初やったとき?」
観月「経験もないし、ポーンって現場に入れられちゃったような感じだったから、ほんとにすごい戸惑ったまま何回もNGを出して。どうやって台詞なんか言ったらいいのかわからないし、この現場にどうやっていたらいいのかわからないしみたいなところから始まったから、そんなにお芝居を長くやるつもりはなかったんですよ。実際、最初。」
谷原「へえー。」
観月「だから最初なんか、全然プレッシャーなんて考えなかったですよ。そんなことよりも、日々の自分の台詞でいっぱいいっぱいみたいな。普段ドアとか開けたり閉めたりなんて普通にしてることがほんとにわかんなくなっちゃって…」
谷原「そう!(と、力一杯同意)」松下「(笑いが止まらない)」
観月「ドアを開けて、三歩歩いたら、なんか台詞を言って、、、とか。全部頭で考えちゃうじゃない? ナニナニを持つっていうのも。(テーブルの上のグラスに手を添え)まずこれを持って、飲んだら、置いて、台詞を言う…とかっていうのを全部頭の中で考えて…」
松下「一体にならないんだ。」
谷原「ばらっばらでね!」
観月「一体にならないからなんかこうギクシャクギクシャクしてるっていうか。」
谷原「そうそうそう。俺も最初初めてお芝居するときは『向いてない!』って…」
観月「向いてない!って思いますよね。」
谷原「向いてない。結構いろんなこと器用にこなせるタイプだと思いこんでた自信が全部崩れて。」
観月「ガラガラガラって?」
谷原「『こんなできないことあるんだ!』って。だからこそやってきた、みたいなところはあるんですよね。」

伝説の少女ももう32歳かあ。とはいっても、私にとって観月ありさは今も変わらず『放課後』『じゃじゃ馬ならし』、ガーゴイルにP'sダイナーだったりするんですけどね。まあ、壱成くんも武田真治もそうなんですが(ゴメンネ。苦笑)。


そう言えば昨日、BSの番組で岡田准一クンが「V6は20歳で辞めるつもりだった」って言ってましたね。アイドルを辞めるってことなのかと思ったら、20歳で芸能界を辞めて、大学に行って、学校の先生になるつもりだったって。当時はアイドルなんてやれるのはそれぐらいまでだろうと思ってそういう風に人生設計を立ててたみたいだけど、どこで方向転回したんだろ(追記:木更津キャッツが21歳の時なのか)。