『眠り姫』まもなく公開(11/17〜12/28まで)


『眠り姫』 11/17(土)〜12/28(金)まで


【監督・脚本】七里圭【撮影】七里圭/高橋哲也【音楽】侘美秀俊
【声の出演】つぐみ/西島秀俊/山本浩司/大友三郎/園部貴一
80min/2007年
□上映館:渋谷ユーロスペース(21:10〜レイトショー。12/14まで)/シネマアートン下北沢(12/15〜)


どうも、何かが変なのです。


【STORY】中学校の非常勤講師をしている青地(つぐみ)は、このごろ学校へ行くのがおっくうで、いくら寝ても寝不足の感じが抜けない。長くつきあい過ぎた彼氏(山本浩司)との会話は上滑りし、好きだという気持ちもすでにおぼろになっている。繰り返し見続けるのは、記憶とも妄想ともつかぬ、奇妙な夢。どうも、何かが変だ。面長の同僚教師・野口(西島秀俊)は、自分の顔のことは棚に上げ、青地の顔がだんだん膨らんでいると笑う。トイレに貼った猫の写真は、見るたびに何か言いたげだ。そこはかとない現実への違和感が心を占めていき、やがて青地の中で、意識と無意識の境界線が消えていく……。

内田百けん芥川龍之介の死をモチーフにつづった短編小説「山高帽子」を原典に描いた山本直樹のコミック『眠り姫』を、『のんきな姉さん』『夢で逢えたら』の七里圭が映像化。本作は確か『のんきな姉さん』(2004年)公開イベント用に制作・上映された作品だったはずだけど、あれ以降もずっと作り続けてたんですね。人物がほとんど出てこず心象風景と音と気配だけで構成された映像詩であるという点はもちろんのこと、『トニー滝谷』本編のナレーションを担当していた西島秀俊とメイキング『晴れた家』のナレーションを担当していた山本浩司が『トニー〜』『晴れた〜』両方の音楽を担当していた侘美秀俊と共に揃って本作に参加してるというのも楽しみのひとつだったりします。鑑賞前に見直(聞き直)しておこうかなあ。
(追記:こちらの監督インタビューによれば、先に声を録音しておいて、それにあった風景を後から探したんだそうです。)


予告編


舞台挨拶等の予定は以下の通り。

11/17(土)舞台挨拶&ティーチイン
ゲスト:七里圭監督、侘美秀俊(音楽)
11/23(金)上映前トーク 
ゲスト:山本直樹(原作)、七里圭監督
12/3(月)上映後トーク 
ゲスト:柴田元幸(翻訳家・英米文学者)、七里圭監督
12/14(金) 上映前トーク 
ゲスト:束芋(現代美術アーティスト)、七里圭監督
※各日共に当日朝より整理券配布。

『眠り姫』は↓こちらに収録。


【関連記事】
七里圭監督インタビュー