『ドリーム・クルーズ』を観た(@新宿トーア)

公開直後なんでとりあえずご報告だけ。前夜祭行ってきました。『ドリーム・クルーズ』、非常に“楽しかった”です(“怖かった”じゃなくて?笑)。鶴田監督だけあってドラマ部分の見せ方は丁寧だし(つい感情移入しちゃうのよね)、サム・ライミちっくな笑いもありーのでかなりエンタメ系の作品に仕上がってました。笑っちゃうぐらいナオミ(本作のメイン幽霊)がキモ可愛いくて、低音ボイスの悪女笑いがまたたまらんです。アメリカからわざわざ遠征してきてくれたショーン(本作のサブ幽霊)が、存在を忘れかけた頃にサタデーナイトフィーバーで浮き上がってくるシーンも格好良かったわ。冒頭のショッカーシーンが見事なぐらいにハマり、一斉にビクッとのけぞる客席に大笑い(あれは油断するわなー。その直後のは、アレに注意を引きつけてまたそこからくるんだろと身がませさせときながらソッチかい!みたいな技ありの1本)。冒頭こそ最近のハリウッド映画の雰囲気を維持しつつも、クルージング後は、日本人の中に白人ひとりというシチュエーションだったり、緑色のライティング、船内のセット感、床に横たわる腕や崩れた顔のアナクロっぽさなど細かな演出のおかげで、マタンゴゴケミドロのような60年代洋風怪奇映画のテイストで作られた『東海道四谷怪談』を観てるようななんともいえない既視感に襲われる。ナオミを演じた女優さんの台詞回しがひとり60年代っぽいのもグー! B級ホラー好きや、高橋洋も絶賛の“海の上を歩く幽霊”が観たい人は是非! 1300円だし、もう1回見に行くかなあ。ああ、あと関係ないけど、二つの画を交互に高速でパパパッと見せると、それにつられて観てる人間の心拍数も同時に上げることが可能? 「異なる画」を高速でパパパッと見せてゆくんじゃなくて、「二つの画」を「交互に」っていうのがポイント。カットバックの切り替え速度ってうまくコントロールすれば観客を生理的に弄べるね。


パンフなかったんで忘れないうちにクレジットをメモ。
特殊造形は原口智生。音楽はKOJI ENDO Jr(・・・Jrって誰? 遠藤浩二じゃないの?)。


トークはそのうちどこかの映画サイトが載せるでしょうが、一晩寝てもまだちゃんと覚えてたらUPする…かもしないかも(ハッキリせい!) ああでも、石橋凌さんが明日からシネマヴェーラで行われる特集上映「一瀬Pの仕事」の中の1本「ヤクザVSマフィア」についての裏話をしてたから、そこだけでも早めにしておいた方がいいのかな。ちなみに司会は高橋さん。黒沢さんは今回あまり話をふってもらえなかったので、いつも以上にボーッとしてましたw。

13 thirteen DVD-BOX VOL.1

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