第16回映画祭TAMA CINEMA FORUM

  • コンペ作品『ロケットパンチを君に!』『しにがみ』『幸福なる食卓』『SPICA』『夜の話』(@多摩映画祭)
  • 8ミリ版『犬猫』8ミリ版『闇打つ心臓』『うずまきの彼方へ』『福笑いぃ太陽』(@多摩映画祭)
  • 『新訳機動戦士Zガンダム1〜3』(@多摩映画祭)

今年の多摩映画祭はコンペ部門と8ミリ映画特集と劇場版Zガンダム特集の3つに行ってきました。連日の引っ越し作業と慣れない早起きでだいぶ疲れたまってたようで体力的にはきっつきつ。朝起きれず1本目に間に合わなかったり力尽きて途中で帰ったりとで勿体ないことをした(自己反省)。


 コンペ部門は1本目見逃し&ゲスト講評までしかおれず、ネットで結果を見た。グランプリ&俳優賞は『幸福なる食卓』、審査員特別賞は『ロケットパンチを君に!』に決まった様子。私も観た中じゃ『ロケット〜』『幸福〜』の順に気に入ってたので満足満足。審査員による講評トークは面白かった。どの作品も「作品にとってのちょうどいい尺、長さについてもうちょっと考えてくれ」と言われてた。私も観ていてそこが一番気になったので指摘してくれてスッキリ。体感的に「長い」と感じる作品はなんかしんどいんです。「ああ、ここは面白い。これはなかなか面白い。できれば他の人にも観て貰いたい」と思っても、面白さを享受してもらうまでに一定の苦痛を強いなきゃいけないのかと思うとなかなか人には薦めづらい。体感時間が短ければ「とにかく観て!」て軽く背中押せるんだけどね。


8ミリ特集は『犬猫』『うずまきの彼方へ』のみ映写機使用(他はビデオorDVDでの上映)。8ミリ版『闇打つ心臓』が長崎監督26歳の作品だと聞いて驚く。諏訪太朗さんが別人のようで一瞬誰だかわからなかった(理由は訊かないで!)。井口監督の語る『犬猫』制作のものすごい行き当たりばったり感に頭クラクラしてイスから落ちそうになる(「カットが割れない…」とスタッフ不安にさせてる監督の姿が収められたそのメイキング映像が見たい!)。8ミリのことはよく知らないけど、「8ミリはリバーサルフィルムだから」って言ってたのを聞いて、かつてリバーサルフィルム使って写真を撮ったときに現像からあがってきたフィルムのあまりの色の鮮やかさに感動して「もうこれじゃネガでなんて撮れない」と思ったことがあるのをふと思い出した(プリント出したらうまいこと再現されなくてWショック)。『うずまきの彼方へ』の井戸に地球儀を置く演出にやられる。宇宙が井戸に吸い込まれてゆく〜〜〜。『福笑いぃ太陽』では映ってる「光」に熱を感じた。マッチの炎みたいな温かさ。熱が見えたの? それとも色が似てるから錯覚したの? どっちだろう。(つづく)


『劇場版新訳 機動戦士Zガンダム』全3作一挙上映会は、富野御大と作家の福井晴敏氏を呼んでのトーク付き。対談やインタビュー等で富野御大好きになってる人は、生のトークなんて行かない方がいいと思う。だって、ますます好きになるよw。御大の人間的魅力に引き込まれる吸い込まれる〜。お禿げサマが自分の才能に懐疑的で褒めれば褒めるほど自虐的になってゆく疑り深い性格で良かった。じゃなきゃ、洗脳信者続出でアブナイ宗教路線まっしぐら。しかし、観客との質疑応答であんな風にダイレクトに質問者に向かって語り返す人、初めて見たよ(完全にマンツーマン・トーク)。「皆さんのおかげで明るく元気に死ねる自信がついた」って何度もお礼を言われてなんかウルッときた。トークの模様はそのうちシャア専用ブログさんが全文UPしてくれるようです。