様々な問題にぶつかりながら映画制作に奮闘する大学生達の姿を描いた『カミュなんてしらない』が今週末から公開される。劇中で作られる映画の題材は、2000年に愛知県豊川市で起きた17才の少年による主婦殺害事件。当時、殺人を犯した少年が動機について「人を殺す経験をしたかった」と語ったことから、マスコミでもセンセーショナルに取りあげられた事件だ。それを当時犯人と同じくらいの年だった学生たちが映画にする…。監督の柳町光男は2003年まで大学で映画製作のワークショップを行なっており、その時の経験を元に本作のシナリオを書き上げたという。撮影の大半は数々の映画人を輩出してきた立教大学の池袋キャンパスで行なわれ、映研を始めとする学生達を多数スタッフとして参加させるなど、映画自体もさるものながら裏話も楽しそうな作品となっている。立教大学での撮影って一昨年の夏じゃないのかな? その頃、池袋キャンパスの向かいの敷地で江戸川乱歩の土蔵が御開帳されており、それ見に行った時なんか撮影してたよ。スタッフが学生っぽかったんで自主映画だと思い素通りしたんだけど、もっと良く見ておけば良かった。
『カミュなんて知らない』 1/14(土)〜
【監督・脚本】柳町光男【撮影】藤澤順一
【出演】柏原収史/前田愛/吉川ひなの/中泉英雄/黒木メイサ/田口トモロヲ/玉山鉄二/阿部進之介/鈴木淳評/伊崎充則/金井勇太/たかだゆうこ/柳家小三治/本田博太郎
115min/ビスタサイズ/2005年
□上映館:渋谷ユーロスペース
【STORY】都心にある大学キャンパス。“映像ワークショップ”を受講する学生たちは、高校生が犯した<不条理殺人>をテーマに、「タイクツな殺人者」と題された映画を製作することになった。クランクイン5日前、主演俳優が突然降板し、助監督の久田は代役探しに奔走する。一方、監督の松川は妄信的な恋人ユカリの存在に悩まされていた。やがて、主役の代役に演劇サークルの池田が抜擢され、こうして撮影リハーサルが始まるが、<殺人>をめぐるテーマの解釈について、松川は久田や池田たちと対立を深めてゆく。果たして、狂騒と白熱の映画製作の渦中に投げ出された学生たちは、無事、「タイクツな殺人者」をクランクインさせることができるのだろうか……。
1/14(土)16:35の回上映前にに初日舞台挨拶あり。ゲストは柏原収史、吉川ひなの、前田愛、中泉英雄、柳町光男監督を予定。
また、1/28(土)にIID 世田谷ものづくり学校にて『カミュなんて知らない』公開記念ワークショップが催されます。定員50名ということなので、興味のある方はこちらを参照。
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