さすが『あるある〜』。すごいわ。例がわかりやすい。記憶に関するスペシャル番組は、こういう“基本的な事柄を身近な事象に置き換えてわかりやすく説明する”ってことについて軽視しすぎ。記憶力がすごい人を紹介するだけなら世界ビックリ人間で十分だし、制作者が考えてるほどその凄さは伝わってないというか、視聴者にはどうでもいい次元の話だってことにそろそろ気付こう。
というわけで物忘れの激しい自分用にメモ(あんまり自分用には使えない内容だったけど…)。
□物忘れには二つのパターンがある。
1.脳の中にある記憶が取り出せない
物忘れとは、記憶力が衰えたのではなく、思い出すチカラが衰えただけ。思い出すチカラは鍛えれば鍛えるほど復活する。脳では映像は映像、言葉は言葉、匂いは匂いの場所に分けて保存されている。これらの情報をつなげているのがニューロンとシナプス。「思い出す」とは、様々な場所に保管されているこれらの情報をたぐり寄せること。物忘れの最大の原因は、記憶をつなぐヒモが細くなることであり、記憶のヒモは使うほどに太くなる。年を取るほど物忘れが激しくなるのは、若い時は蓄積された情報が少ないためすんなり思い出せるが、年を取ると蓄積された情報量が多くなるため、探すのが難しくなって思い出すのを途中で諦めてしまう。そのため、記憶のヒモがどんどん細くなって、結果的に思い出しチカラが衰えてゆく。
2.ついさっきのことを忘れてしまう(うっかり物忘れ)
これには前頭葉にある「ワーキングメモリ(一時的に記憶する装置。脳のメモ帳)」が関係する。ワーキングメモリは一時保存しかできないので、書き込んだ情報は短期間しか保持できないし、用済みになった情報は次々と消されてゆく。例えば、「二階に鍵をとりにいく」場合、ワーキングメモリ(脳のメモ帳)には「二階へ行く」「鍵をとる」と書き込まれる。二階に行くと「二階へ行く」という書き込みは消され、鍵をとった瞬間に「鍵をとる」という書き込みは消される。ワーキングメモリには決まった容量があり、容量以上のものを入れようとすると、前の書き込みが消されてしまう。二階へいった瞬間、何をしに来たのか忘れるような場合は、二階へ行く途中に「あれをしなきゃ」「これをしなきゃ」と他の書き込みをしたため、「鍵をとる」という書き込みが消されてしまっただけ。しばらく考えて「ああ、そうだ。鍵をとりにきたんだ」と思い出すのは、思い出したのではなく、鍵をとる必要性に再度気付いてワーキングメモリに新しく書き込み直しただけ。ワーキングメモリの容量には個人差がある。使わないと容量はどんどん小さくなる。