「日本で撮れ」言うたのは、サム・ライミだった

キャストが語る「呪怨」ハリウッド版リメイク


呪怨』がハリウッドでリメイクされると聞いたとき、「伽椰子と俊雄がアメリカ人になる!」と楽しみにしていた。しかしその後、「二人はオリジナルのまま。舞台も日本らしいぞ」と聞かされ不安がよぎる…。伽椰子と俊雄のハリウッド・デビューは素直に嬉しいが、畳に座る金髪のサラ・ミッシェル・ゲラー…。金髪に畳。そんなの『呪怨』のパロディにしか見えないぞ。大丈夫なのか、清水崇?と思っていたのだけれど、上の記事によれば、どうやら全てサム・ライミの要望だったようで。


サム・ライミ先生、アメリカ人が観る映画なんだから、アメリカのどこにでもありそうな造りの家屋を舞台にした方が怖いんじゃないかなあと個人的には思うのだけど、そうでもないのでしょうか。『呪怨』だって、二階建ての一軒家に住んでたことがある人とそうじゃない人では、<家の二階>や<階段>に対する印象、ドキドキ感に違いがあるように思うのだけれど…。それに、幽霊映画っつーのは、劇場を後にしたときにどれだけお持ち帰りできるかってのがポイントだったりするわけで、映画と同じようなシチュエーションが自分の生活空間にある人の方がお持ち帰りしやすいのになあなんて思います。アメリカの家じゃ広すぎて興ざめってことなんでしょうか。


自分は今、マンション暮らしだからあれだけど、うちの実家で『呪怨』は観たくないなあと思う。実家は築30年近く経っている新興住宅地の二階建て一軒家。玄関のすぐ脇に在る階段は、幅も狭く、誰も昇っていないのにミシミシ音が鳴る、そんな家。階段は真ん中あたりで折れ曲がってるから一番下から見上げても二階の踊り場の様子が見えない。しかも二階の電気のスイッチは階段を昇りきったところにあるため、夜など、階段を上がった先の世界は真っ暗闇。そこに向かって一段一段昇っていかなければならないのは子供心に恐怖だった。特に心霊番組を見た後なんかは、兄弟でジャンケンして、負けた奴が電気付けにいったりしたもん。あんな家で『呪怨』なんか観たら、伽椰子の一人や二人、絶対降りてくるって。